巴里の中心で、ワンとさけぶ

笑いながら一気に読んでください! 愛犬・ラブラドールとのドタバタ巴里暮らし

食わず嫌いの”アンドゥイエ”

2006年11月24日 05時39分11秒 | Weblog
 パリ、マドレーヌ寺院のまわりにはハイソなブティックが集まってます。歩いてるパリジャン、パリジェンヌもとってもお洒落で、「あ~、ここはパリよ」って思わず叫びたくなる雰囲気。その一角に『Guy Degrenne』っていう粋なキッチンウェアのブティックがあって、その二階(フランス式に言うと一階)がキッチンスタジオになってるんです。普段、ここでは、フレンチの料理教室が開かれてます。最近流行ってる子供向きの料理体験コースなんかもあるみたい。
 で、今日、ここでフランス東部、トロワ地方のおいしいものと料理を紹介する「アトリエ・シェフ」なるマスコミ向けのイベントがあったのでのぞいてきました。たまたま知人がこのイベントのプロデュースをしてたので、もぐりこめたってわけ。
 シェフたちが実演するだけじゃなくて、ジャーナリストやカメラマンもエプロンをつけさせられ調理に参加。まっ、そのほうが、より料理を理解してもらえるってことなんだろうけど、はじまってから3時間たっても料理が仕上がらないのはいかにもフランス的。だって、トロワといえばシャンパンがおいしいとこで、今日は業者が選りすぐりをすすめてるんだもの、みんな昼間からグイグイとグラスを傾けます。でもってお喋りしながら、の~んびり材料を切ったり混ぜたりしてんだもの、スイスイとは進むわけない。
 ところで写真は“アンドゥイエ”といって、内蔵の腸詰めでフランスのあちこちの地方に存在する食品。トロワ地方のは豚だけで作ったものだそうで、腸に胃袋とかほかの臓物がギッシリ詰まったソーセージみたいなもんです。
 で、実は私、このアンドゥイエが苦手だったんです。ニオイがキツイし、味も濃厚すぎて、できれば避けて通りたい食べ物でした。が、シャンパンをチビチビ飲んでたら、「マダム、このアンドゥイエを是非召し上がれ、シャンパンによく合いますよ」とすすめられ、一瞬めまいが……。しかも、フツーは焼いたり加熱して食べるもんなのに、生(といってもすでに加工された状態だけど)を味見してみろと主催者のムッシュは言う。これが、デパ地下とか見本市会場なら逃げちゃうところだけど、限られた人々しかいない会場だから笑顔でいただくしかない! んで、深呼吸を一回して、ひと切れをパクッ! オエッとなることを予測してたのに、なんと美味! ぜ~んぜんくさみがないし、おいしかったんです。意外だった! 臓物だからモツ特有の味はするけど上品な味わいだった。以前に食べたものがまずかっただけなのか……? もしかしたらアンドゥイエは食わず嫌いなだけだったかも。
 ちなみに、私が味わったアンドゥイエ生は、その後どんな料理になったかとうと、エジプト豆の粉で作ったガレットの上に、林檎と梨とタマネギとニンニクとエシャロットをバターで炒めて蜂蜜を加えたソースをのせ、さらにその上に輪切りにしたアンドゥイエを3枚のせて、オーブンで焼き上げた、香ばしいトロワの一品に仕上がりました。

 


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