巴里の中心で、ワンとさけぶ

笑いながら一気に読んでください! 愛犬・ラブラドールとのドタバタ巴里暮らし

ハロウィーン・ハムスター

2007年10月31日 04時15分02秒 | Weblog
 ただ今、フランスの学校はハロウィーンのヴァカンス中。ハロウィーンのことは、フランス語ではトゥサン(Toussaint=万聖祭)と言います。トゥサンは11月1日。そもそもフランスには前夜祭の10月31日にパーティをやる習慣はなかったんだそう。ハロウィーン・パーティは英米のもの、ってわけです。
 フランスの場合は日本のお盆さながらに、菊の鉢植えを買い、先祖の墓に詣でるのがトゥサンの習わしだったのだそうです。
 でも、現代のフランスには「スタバ」がドンドン増えてるように、アメリカの文化がわんさと流れ込んでて、この時期のパリは”ハロウィーン一色!”。かぼちゃに魔女にクモの巣……がウィンドーを埋めつくしています。
 ウチのロボロフスキー・ハムスターが入ってるのは、ハロウィーン期間限定のチョコレートのギフト用パッケージです。

馬と話ができる???

2007年10月29日 03時57分43秒 | Weblog
「ねぇ、ねぇ、お馬さんに蹴っ飛ばされそうで、怖くない?」
おかあさんは、その時、自分は絶対に蹴っ飛ばされない位置から声を掛けました。だって、日本の東北地方で今日、馬力大会の見物人が馬に蹴られて亡くなるという事故があったとサイトのニュースで読んだばかりだったし……。
「こわくないよ~! 平気平気! だってワタシ、お馬さんとお話できるもん」
馬の蹄のお手入れをしつつ、娘はそう答えました。
「ええ~! どうやってお話するの?」
「どうでも、わかるのお馬さんが考えてることはみ~んな」
この娘の科白どっかで聞いたことある!
 娘の乗馬の先生、オードレー・ラトンも同じことを言っていた!
 現在、日本の書店に並んでいる雑誌『乗馬ライフ』12月号に、オードレーが彼女の愛馬マッケンジー号と一緒に出ているのですが(興味のある方は本屋さんで見てくださいね~)、そのインタビューのとき、
「もし馬と話ができたら、何を伝えたいですか?」との問いに、彼女は、
「言葉なんていらない、私は馬の考えてるはみんなわかるから……」と答えたのでした。
 う~む、以心伝心かぁ! これはホンモノの馬好きだからできる技なんでしょうね。
 乗馬クラブにいる90頭の馬たちの顔がみ~んな同じに見えちゃう私など、馬の考えてることなんてさ~っぱり……。
*この写真のあと、娘が騎乗してる姿は、左下のブックマーク”週刊カリンの乗馬日記”をクリックしてみてください(すっごい親バカで失礼)。

続・留学生たちの狂騒曲

2007年10月26日 05時16分13秒 | Weblog
「パリの取材コーディネーターや通訳って、ホ~ントいい加減な人ばっかりで困るわよね。約束の場所や時間はコロコロ変わるし、もっとキチキチ仕事をしてほしいわ」
 てな科白を10年前、日本の女性誌の編集部で編集長やデスクたちとブツブツ言ってた私。その頃は、ほんとにそうだと思ってましたから……。
 が、それから10年以上の月日が流れた今、先の科白は撤回したいと思います。なぜかと言うと、コーディネーターや通訳は何事もキッチリ決めたいと思っても、肝心の約束相手のフランス人がスケジュールも態度もコロコロ変えちゃうんですもん。
 つい先日も、とある雑誌で紹介するレストランの営業時間をオーナーに訊いたところ、「午前は何時からかって? ……ウ~ン、あんた決めてテキトーに書いといて」だって! まっ、フランスってそういう国なんです。10時開店のブティックのシャッターが数十分遅れて開くなんてザラですもん。
 タイトルが”留学生について”なのに、なんでこんな書き出しになったかというと、おとといの学生滞在許可証情報に、早くも変化があったからなんです。フランスではお役所の決まりごとも日々コロコロ変わってしまうことを皆さんにお伝えしたかったってわけ。
 それは今日お手伝いしたふたりのニッポンの若者が取得した許可証の期限。ひとりは6ヵ月、そしてもうひとりは1年の許可下りたのです!!! もち両人とも語学留学生です。おとといの申請者は4ヵ月だったのに、「なんで~?」状態。何が違ったかというと、しいて言えば窓口担当が別だったことぐらい。おとといは金髪のいかにもパリジャンという印象のムッシュ、今日はひとりが黒人のマダム、もうひとりはアラブが混じったマドモアゼルでした。う~む、移民は外国人にやさしいのだろうか??? あるいはここ数日のメチャ混みで更新手続きが早すぎると自分たちがめんどくさくなると考えたのか? ……真実は闇のなか。
 でも、これがフランスなんですよね。何事にも運、不運があって。
 が、滞在許可証の場合、最後までどういうカタチが得かはわからない。例えば、4ヵ月ヴィザは更新さらに再更新が可能で、1年ヴィザで喜んでたら更新不可ってこともないとは言えないし……。
 まぁ、こういうテキトーな国に身を置くと、母国ニッポンの時間割の正確さがすごいってのがよくわかっていいんじゃないでしょうか。

留学生たちの狂騒曲

2007年10月24日 06時07分43秒 | Weblog
”フランスでは、学生ヴィザでアルバイトができるようになった”
 という情報を聞いたとき、「ウッソ~! サルコジが厳しい移民選抜や移民規制を進めている最中に、留学生にそういう特権を与えるはずないんじゃないの?」と、私は叫んだのですが、ホントにホントに学生ヴィザで働いてもいいことになったのです。もちろん雇ってくれるところを各人が見つけられるかどうかは別ですけど……。
 そのせいか、現在、学生の滞在許可証申請の窓口はメチャ混み状態。通常の3~4倍の留学生が連日、長蛇の列をつくっています。これまでは申請にかかる時間(というか待たされる時間)は最大でも4時間だったのが、今や朝9時から並んで、受付締め切りの午後4時に終了すればマシで、それだけじゃ終わらずさらに翌日に再出頭を命じられることもザラ。
 そんなわけで、留学生たちのお手伝いをしている私は先週からパリのお役所通いの日々が続いているんです。で、観察してると、どう見ても大学生や語学生には見えないアラブや中国のオジサンやオバサンもいて、かなり怪しい。あくまでも私の推測ですが、フツーの移民申請をしても却下される人々が留学ヴィザで入国し、職にありつこうとしてるんじゃないかなぁ……と。
 が、しかし移民当局もそんなことはお見通しのようで、書類審査は厳しくなる一方。日本人の戸籍抄本の翻訳なども在仏日本大使館発行か、あるいは東京のフランス大使館発行のものでない限り却下。民間の法定翻訳会社のものは今は通用しません。さらに、その他の提出書類も増えるばかり。
 そうして厳しい審査を通過して、晴れて”アルバイトのできる学生用滞在許可証”が発行されても、現状では、語学留学生の場合はたとえ半年以上の学費を払い込んでいたとしても、期限はたったの4ヵ月で切られてしまう!(1年の滞在許可をもらえるのは大学生のみ)で、期限の1ヵ月前には更新手続きが必要で、通っている学校の新たな学業証明の提出が義務づけられてます。語学学校の場合、最低週20時間授業に出ないと証明書を発行してくれませんから、サボるなんて無理。
 まっ、正直、語学留学生がアルバイトをするのは限りなく不可能に近いだろうな、と私は思います。
”外国人学生にもバイトのチャンスを”な~んて政府は言っときながら、実は年に3回も状況チェックをして、不法滞在をさらに厳しく取り締まろうとしてるんじゃないかなぁ……、って気がしますけどね。
*写真はセーヌ川沿いのブキニスト(古本屋)。本文とはまったく関係ありません。
 

秋晴れのパリから……

2007年10月22日 00時06分05秒 | Weblog
 ここ数日、パリは好天に恵まれています。舗道にはマロニエの落ち葉が舞って、歩く度にサクサク……。日本はこれから紅葉が美しい季節になるんでしょうね。でも、パリとその近郊の森を見渡しても、紅葉の美しさはありません。葉っぱが黄色から茶色になって落ちるのはあっという間だし、たぶん”赤”が少ないからキレイじゃないんですよ。
 さて、夕べはラグビーのワールドカップの決勝が行なわれ南アフリカの勝利で幕を閉じました。で、あと一時間後にはテレビでエフワンの最終戦ブラジルGPの中継がはじまります。
 フランスに暮らしていて思うことは、フランス人はみんなスポーツを観るのも、自分がやるのも、すっごく好きってこと。しかも”ブーム”があんまりない。どんなスポーツもいつもまんべんなく人気を保ってるんです。
 日本のスポーツ界にはアイドルが絶対に必要で、そういう人物がいないと、そのスポーツ自体の人気が低迷しちゃったりするじゃないですか……。例えば、中田選手が引退したあとのサッカーみたいに。そういうことが、この国にはない気がします。
*今日の一枚の写真は”日曜日はお馬の稽古”がおキマリのわが娘とジャンプ号。

サルコジ大統領、最悪の一日

2007年10月19日 05時27分05秒 | Weblog
 いやはや、今日18日は実に”フランスらしい”一日でした。
 まずはフランス全土で決行された大型ストライキ。パリの交通は終日マヒ状態でした。これは政府が進める年金制度改革に大反対の官公労職員(フランス国鉄、パリ市交通公団、フランス電力、フランスガスなど)が、法案撤回を求めたスト。フツーのフランス人の場合は40年働かないと年金がもらえないのに、官公労職員は現状では優遇されてて37年半働けば年金がもらえてるんです。その特別待遇を廃止して一律にしようってのが政府の考え。だから国民の多くはこの改革には賛成らしい。
 が、一日もはやく悠々自適な年金生活を送りたい一割の人々は黙っちゃいない、断固闘うぞ! とストに突入したってわけ。
「ストには屈しない」とサルコジ大統領は明言してるので、ストは明日も来週も断続的に続きそうな気配です。
 さて、いつも強気のサルコジ大統領ですが、もっとも~っと強い妻・セシリアさんを引き止めることはできず、ついに離婚となるそう。現職大統領の離婚ってのははじめてみたいですが、フランスでは庶民に当てはめれば、ぜ~んぜんめずらしいことじゃありません。パリでは3組に1組は離婚するってデータもあるくらいですから。
 娘の学校の約30人のクラス名簿を見てても、年に1~2家族はパパとママの住所と電話番号が別々になったりしてますもん(つまり別居か離婚したってこと)。
 まっ、フランスは、そんな国です。
 それにしてもサルコジ大統領にとって今日が”暗黒の木曜日”になったことだけは間違いないでしょう。

大物デザイナーの余裕……

2007年10月17日 05時28分52秒 | Weblog
 2008春夏パリコレクションは、各デザイナーが申し合わせでもしたかのように、花柄のオンパレードでした。どのメゾンでも「エコが合言葉」で、自然への思いが、花のモチーフや模様になったようです。
 ジュンコ・シマダの新作コレクションも「満開の花」がテーマ。シャネルでも、ヴィトンでも、ゴルチェでもなく、なんで「ジュンコ・シマダ」の名を書いたかというと、それはご本人に偶然にも出会ったエピソードを、ふっと思い出したから……。
 あれは、今から7~8年前、ウチの娘が3歳の頃でした。パリのオペラ界隈にある日本書店『JUNKU堂』でのこと。私は、新刊本をチェックしていて、2メートル後方で娘がチョロチョロしてました。
「あ~っ! ようちえん、ちょなじ~(本人は同じと喋ったつもり)」と突如さけんだ娘。と、私が振り返るよりも早く、
「そ~お、幼稚園と同じ絵を見つけたのね、よかったわね~」と、やさしい日本語が響きました。
 在仏の日本人って、こういうシチュエーションでは他人の子供の言葉なんか無視しちゃう人が多いんで、すっごく驚きました。
 で、そのあとさらに驚いちゃったのが、黒っぽい洋服に身を包んだその女性のヘアスタイルと笑顔を見て、私は気絶しそうになりました。な、な、なんと娘に相槌を打ってくれたのは、ジュンコ・シマダさん、その人だったのです!
 一流になってもおごらないのは、大物の余裕なのでしょうか……。感動しましたね。
 あの時の、ジュンコ・シマダさんの微笑みこそ「満開の花」のようだったなぁ……。

ラブラドールは鳥猟犬ですが……

2007年10月12日 03時09分59秒 | Weblog
 盲導犬、介助犬としての活躍で知られているラブラドールですが、もともとは猟りの獲物の野鳥を回収してくるワンちゃん。アゴや歯がとても柔軟で獲物を傷つけずに運んでくるんですって。そういえば、ラブラドールが生きた鳥をやさしくくわえ、その後、鳥をそっと離して再び野に飛び立たせるシーンをこっちのドキュメンタリー番組で観たことがあります。
 フランスはジビエ(Gibier)の季節になり、マルシェにはキジや鴨、うさぎがたくさんぶら下がってます。フランス各地の野山ではきっとたくさんのラブラドールが活躍していることでしょう。
 さて、ウチのぼんやり犬・ジュエルは、池や川に飛び込んでボールを回収してきますが、トーゼン野鳥をくわえたことなんかありません。逆に、池で鴨に突っつかれたことはありますけど……。ジュエルがくわえる鳥は、このアヒルさんだけ! パリの友だちからのプレゼントで、今、すっごく気に入ってて、毎日抱え込んでお昼寝してます。
 

フランスでは移民選抜続行中!

2007年10月11日 06時02分37秒 | Weblog
 サルコジ大統領の支持率が5月の就任以来、はじめて60パーセントを割ったそうです。その理由のひとつが「移民審査にDNA鑑定」を導入したこと。
 すでにフランスに住んでる移民が、母国から親族を呼び寄せる際、血縁関係を明らかにするのに、ヴィザ申請時にホンモノの親子かどうかを実証させよう、ってわけです。しかも検査費用は申請者が負担ですって!
 まっ、確かに国によっては戸籍の改ざんもあるし、一夫多妻の国なんかからはゾロゾロやってきちゃうし……。不正を一掃しようってのはわかるんだけど、DNA鑑定までするなんて人権侵害という声も多いですね。
 で、思うんですが、あんまり法を厳しくすると、逆に不法滞在の移民がふえる気もするんですよ。貧しい国の人々にとってはフランスは天国。命懸けで自国を脱出したらなにがなんでもフランスに居座ろうって考えるに違いない。で、どうせ厳しい審査ではねられるならヴィザ申請なんかしないで潜り込んでりゃいいや……と彼らは考えそう。
 その結果、大変になるのは合法的にフランスに入国し滞在許可申請をする先進国の人々。ヴィザ申請時の提出書類はふえる一方だから。今だってニッポンのビジネスマンやその家族が長時間のフランス語習得を義務づけられちゃって、仕事にも支障をきたしてる、と聞きました。
 私たちも最近になって、滞在許可証の更新に「重婚ではない証明書」を提出せよ、な~んて言われました。「日本には重婚はないから戸籍謄本の仏訳だけでわかるでしょう」と主張しましたが、それじゃダメという返事。で、
 ー 私たちは重婚はしておりません ー
というフランス語のレターを作り、そこに二人のサインを入れて提出。
 当局は「これでOK!」だって! なんだかなぁ……?