巴里の中心で、ワンとさけぶ

笑いながら一気に読んでください! 愛犬・ラブラドールとのドタバタ巴里暮らし

クウェッチが跳ね馬に!

2011年02月27日 15時04分44秒 | Weblog
 ひとつ前の記事の続きです。すご~く臆病なクウェッチは、レッスン中も周囲に何か変わったことがあると怖くてビクビク、急停止したり、暴れたりもしばしば。今日は、鳩たちが飛び立つパタパタって音を怖がって、そうあのフェラーリの跳ね馬マーク状態に! 娘はクウェッチの首にしがみついて落馬はしなかった。ホッ……。
 もっとも娘本人は「サヴァ」
って言ってましたけど。見てる方がヒヤヒヤ。

黒ラブ、アンジーはしあわせ太り

2011年02月17日 16時36分23秒 | Weblog
 手前にいるおデブな黒ラブはアンジーと言います。
 3年前は骨が浮き出るほどガリガリにやせていました。うちのジュエルとは公園で追いかけっこをしたり、川でいっしょに泳いだりしてよく遊んでいました。が、飼い主を見かけたことはありませんでした。首輪についてるメダルにはアンジーという名と電話番号があったので何度も電話をかけてみましたが飼い主が出たことは一度だってありません。時々は迎えにきて連れ帰っていたようですが、やがて捨てられてしまったらしく、ぱたっと姿を見かけなくなりました。
 そして数日前、「アンジー!」と呼ばれてる黒ラブに出会ったのです。犬たちはすぐにわかったみたいでさっそく遊びはじめました。で、私は3年前のアンジーの話を飼い主のマダムにしたら、「そうよ、この子がそのアンジーよ。SPA(動物保護団体)に保護されて、もうじき処分される直前に私がひきとったのよ」と。そして「もう大丈夫、アンジーのことは私がずっと面倒をみるから」とマダムは言ってました。ひもじい思いをしたぶん、優しいマダムからたっぷりのごちそうをもらってブクブクと太っちゃったんだろうと思います。
 アンジーよかったね、今はしあわせで!

アムールの国のヴァレンタイン

2011年02月14日 14時50分04秒 | Weblog
 ヴァレンタイン・デー。
「日本では女の子が男の子にチョコレートを贈る日よ」と娘に言ったら、「え~っ! カドー(贈り物)はギャルソン(男の子)からもらうものでしょう」と答え、驚いてました。で、ケチな母の私はフランスにいれば本命チョコや義理チョコを買うお小遣いをあげなくてもいいから助かった、と内心ほっとしているのです。
 フランス人はチョコレートが大好きでみ~んなよく食べますが、ヴァレンタインにあえてチョコを贈るという習慣はありません。ヴァレンタイン・デーに儲かるのは花屋です。家族や恋人に愛を込めて花束を贈るのですが、この国は女のほうが強いので、男性から女性へ花をプレゼントするケースが圧倒的に多いようです。
 さて、フランスの学生たちは勉強もたくさんしますが、もちろん恋愛もいっぱいします。なんたってアムールの国ですから。ティーンたちの会話を聞いてると「プチ・コパン、プチット・コピーヌ」という単語がポンポン出てきます。日本語にすると恋人とか彼、彼女を指します。で、しみじみとフランス語ってひねくれてるなぁ、とコテコテ日本人の私は思うのですが、ただコパン(女の子の場合はコピーヌ)というとふつうの友達を指します。が、頭にプチ(小さいという形容詞)が付くと、恋愛感情をもった相手になるんですね、これが。
 また、皆さんもよくご存知のフランス語の”愛してる”「ジュテーム」。この後にボークー(たくさんという副詞)をくっつけて「ジュテーム・ボークー」とすると、すご~く愛してるのかと思いきやこれが反対。告白をして返事がこれだったらガックリしなくてはなりません。ジュテーム・ボークーは英語ならアイ・ライク・ユー、好きだけど愛してはいないという意味なのです。
 もっとわかりやすく表現できないもんかねぇ、と日本人は思うのです。

負けない強さを教えてくれた人

2011年02月13日 09時06分25秒 | Weblog
 昨日の記事の続きのようなものですが、娘が勉強にも「よ~し!」と思いはじめたのには、実はきっかけがあるのです。
 去年の秋、ある日本人親子のパリガイドをしました。お母様は私と同い年、娘さんは建築を専攻していて、サヴォア邸など近代建築の巨匠ル・コルビュジエの建造物(わかったように書いてますが、私はこの分野まるで無知なので、行きたい場所リストをもらってから、慌てて調べました!)を見学するのが目的の旅でした。
 明るくて、とてもにこやかなおふたりでしたが、娘さんは幼い頃に受けた手術の医療ミスにより脚に障害がありました。階段の多いパリのメトロでの移動は難しいということだったので、移動はチャーターした車やタクシーでした。
 お母様の話では、当初は下半身がまったく動かなくなってしまったそうですが、リハビリを重ね、やっと、ゆっくりの歩行ができるところまで回復したのだそう。そして以後、後ろ向きな感情はきっぱり捨て去り、前だけを見つめて歩んできたとのこと。たとえ障害があっても隠れてほしくないから、学校の運動会などにも堂々と出させるようにした、とおっしゃっていました。
 で、この就職難の時代ですが、娘さんは日本人なら誰でも知っている一流企業にこの春入社するのです。内定も早く昨年の夏にはもらっていたようです。出来る人材はたとえ、その人に身体的な障害があっても”即戦力”になるならまったく問題にはならない、というお手本を見せてもらったような気がします。
「建築が好きで、それをひとすじに学び、追求してきたのがよかったんだと思う。だからあなたも馬が好きなら、それをずっと貫くといいわよ」というアドバイスを娘は彼女からいただいたのです。で、「お姉さんはスゴイ! 私もがんばる!」となったわけ。
 この親子が笑顔を忘れずに乗り越えてきた壁の数々を考えたら、うちらの異文化との戦いなんてたいしたことじゃないな……、とホント思いました。
 強くて、素敵な日本人親子に出会えたことに、今も感謝をしています。

*写真はただのイメージ。馬の背中から見たパリのアレクサンドル3世橋です。

スキー・ヴァカンス

2011年02月12日 14時28分15秒 | Weblog
 今日から2週間、フランスは冬のヴァカンス(別名スキー・ヴァカンス)です。もっともいつものごとく、わが家では日常生活が続くだけですけどね。

 で、中学生の娘にとっては、この時期こそフランス人たちに追い付き追い越すチャンス。馬好きの娘は将来はもちろん何かしらの馬の専門家になりたい、という夢を持っています。でも、そのためには、理数系の猛勉強をしなくてはなりません。フランスで馬のスペシャリストを目指す場合、バカロレアのS(サイエンス)取得が、絶対条件なのです。でも、この理数系がいっちばん難しい! バカロレアの試験は高校終了時ですから、まだまだ先のようですが、その選抜は中学からはじまります。この学年末(6月)までに、好成績を残さないと、来季にバカロレアSを目指すクラスには入れなくなり、そうするとそこで道は閉ざされてしまう、というわけ。フランスの教育制度はかなり厳しいのです。
 乗馬クラブの先生たちも「馬と共に生きていきたい、馬の仕事に就きたいなら、もっと勉強しろ!」と言っています。言葉の壁はなんとか乗り越えた娘ですが、やはり外国人というハンデがありますから、フランス人が遊んでる間にこそがんばらないといけません。
「人の倍やれ、五倍やれ、それで勝負は五分と五分」そう水前寺清子の歌の歌詞のスピリッツです。
 まぁ、娘本人もすべては”馬のため”なので、「よ~し!」と思ってるみたいです。