いまジャーナリストとして

 いま私たちの目の前に、次々と現れるニュースをどうとらえ、どう判断するか・・・ジャーナリストの日誌。

ナイジェリアの少女の爆弾事件・・・フランスのテロを思うとき、せめて、頭の片隅に。

2015年01月16日 12時32分08秒 | 日記

 パリの新聞社を襲撃したテロ事件は、世界中の注目を集めまし
た。パリでは反テロの大行進があり、フランスの国会では国会議
員が自然発生的に国歌ラ・マルセイエーズを大合唱しました。
 そして、襲撃された新聞社シャルリ・エブドは、テロ後も新聞
を出し、パリでは多くの人々がそれを買い求めました。

 しかし、同じころ、ナイジェリアでは、もっととんでもない事
件が起きていました。
 1月10日、ナイジェリアの北東部の都市で、爆弾を体に巻き
つけた10歳前後の少女が、自らの爆弾を爆発させました。もち
ろん、少女自身も爆死しましたし、20人前後の人が巻き込まれ
て死にました。イスラム過激組織ボコ・ハラムの犯行とされてい
ます。
 新聞によると、この少女は、ボコ・ハラムにつかまり、爆弾を
巻いて爆発させないと、生き埋めにすると脅されたとあります。
どちらにしても死ぬわけです。むごいことをします。

 しかし、少女の事件は、新聞やテレビでも報じられましたが、
そんなに大きな扱いではありませんでした。
 パリの事件と比べれば、まるで、小さな扱いです。
 少女や亡くなった人を悼んで、大行進があったという話も聞き
ません。

 パリの新聞社の事件は大きな事件ですが、しかし、少女の爆弾
事件も、パリの事件に劣らず、とんでもない事件です。10歳の
少女の体に爆弾を巻き、それを爆発させるテロというのは、どう
しても、許されざる犯罪です。

 中東やアフリカでは、こうした事件が、しばしば起きます。
 日本にいる私たちがすぐにどうこうできるものではありません
が、パリのテロを思うとき、少女の爆弾事件も、せめて、少しで
いいから、頭の片隅に置いておきたいと思います。