はちきんizyのアメリカ丼

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山あり谷ありの国際結婚ブログです。

後悔、、でも

2019-12-10 | ホスピスボランティア

週末イリノイの借家で過ごした私は月曜 仕事を終え次第

山口さんが住んでおられた老人ホームに向かった。

 

写真の事をお願いしたものの

係りの方の返事曖昧だった事から

わざわざ写真だけを別にしてくれそうにないような気がしたからだ。

 

”ゴミになる前にとりに行かなくては、、、” 

そればかりで心は一杯だった。

 

 

5時を過ぎていたからだろう

彼女のオフィスは閉まっていた。

手ぶらで帰る気持ちになれなかった私は

山口さんがおられたフロアーに向かった。

 

ナースステーションにいた一人のナースに事情を話すと

山口さんの持ち物は今も彼がいた部屋にあると言い

私を連れ部屋に行きテーブルの上にあったその写真を手渡してくれた。

 

 

山口さんがこの老人ホームで暮らし始めたのは10年ほど前の事だったらしい

温厚な彼は沢山のナースやエイドさんたちに好かれていたとも聞き

穏やかな日々を過ごされた老人ホームでの10年間を感じ嬉しかった。

 

ナースにお礼を言って

額に入った山口さんの写真を手にし

出口に向かって歩いていこうとした時

突然 まるで鉛でも持ったかのような重さを手に感じハッとした。


”なんて事をしてしまったんだ。” 

大きな責任を感じた私は山口さんの写真を持ち帰る事を後悔までした。


かと言って ゴミになって捨てられるのは嫌だ。


”私は亡くなった家族のお祈りも毎日しません。

そんな私ですが、それでもかまいませんか。”



写真を飾り

そんな頼りない言葉を山口さんにかけた。

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4 Comments

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Unknown (ree)
2019-12-11 03:04:28
山口さんはイジーさんが写真を持ち帰られた事、喜んでいらっしゃいますよ。
後悔なさらないでくださいね。
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Unknown (Neko★)
2019-12-11 07:36:32
鉛...
うまく言えませんけど
わかります。
初めての方でしたし
ゴミ...は切ないですよね。

義姉は、実父の写真≪遺影≫もいらないといいました。
「私はI≪婚家≫の人間だから...」
I家に、N家≪実家≫の人をたとえ写真とはいえ置くわけにはいかないと。

驚きました。
じゃあ私も亡父の遺影≪写真≫を持ち込んではいけないってこと??って
わが母は、自分の両親兄弟と仏壇横に写真を並べていますから
本家と分家の違いでしょうか?
土地柄?でしょうか?
わかりません
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Unknown (小父さん)
2019-12-11 15:54:51
山口さんのお写真を拝見すると、文章だけを読んでいて自分がイメージしていた人と全く違う素敵なお顔です。

もちろん、この写真はずっと以前の写真だと想像しますが・・・。

良かったですね~、写真を手にできて。

>山口さんがこの老人ホームで暮らし始めたのは10年ほど前の事だったらしい

そんなに長かったんですか!

私の4つ上の姉も今はホームにいますが、寝たきりになったのは10年くらいになると思います。
福岡の姉の話では、近くに住んでいる孫が時々来てくれて楽しい日々だということですが、それはそれは単調な毎日だと想像しています。

山口さんは、イジーさんと出会えてきっととてもいい思い出を持って旅立たれたんだと思いますよ。

>写真を飾りそんな頼りない言葉を山口さんにかけた。

山口さんにとって、そんな素晴らしいことはないと思います。

日本の言葉で「無縁仏」という、とても多くのひとたちのことを想うと山口さんはお幸せです。
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Unknown (よく)
2019-12-11 19:39:25
初めてコメントをさせていただきます。
写真を拝見したので、画面越しではありますが、お悔やみの言葉を心でかけさせていただきました。
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