映画がサイレントからトーキーを取り入れたのが1927年、最初は音楽や簡単なセリフだけでしたが、本作品のようにトーキー形式で、人間ドラマを濃厚に描けるまでに、わずか10年ほど。
ドラマの原語はギリシャ語で「葛藤」という意味。監督はこの映画で郵便飛行士という特殊な業務にたずさわる仲間たちの「葛藤」を作品化しています。そこに男女の愛の機微も取り込んでいます。
NYのショーガール、ボニー・リー(ジーン・アーサー)は南米での巡業を終え、パナマへ帰る途中、エクアドルの港町に立ち寄ります。そこで彼女は、郵便運搬を行なっている航空会社のパイロットたちの仕事ぶりを見て驚き、統括しているジェフ(ケーリー・グラント)に惹かれます。おりもおり、彼女と夕食を約束したパイロットのジェフが濃霧のなか遭難死。
翌朝、船にもどるのを見送り、そこに留まることに。新しく雇われたパイロット、バット(リチャード・バーセルメス)がやって来ます。
彼には暗い過去が。彼が同乗した機関士の見殺しです。パイロット仲間は猛反発。しかも見殺しにされた機関士は、ジェフが率いる航空会社のベテランパイロット、キッド(トーマス・ミッチェル)の弟でした。
それに、バットの妻は、ジェフのかつての恋人ジュディ(リタ・ヘイワーズ)だったのです。それでもジェフはバットを雇うことにします。
この判断の可否は・・・。
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