この映画を観て、福岡の名物「めんたいこ」が韓国の釜山由来であることを知りました。
辛子明太子を日本で初めて製造・販売し福岡県を代表する食産品に育て上げた人物、川原俊夫がモデルです。
舞台は博多の中州。
敗戦後、釜山から引き上げて来た海野俊之(博多華丸)と千代子(富田靖子)の夫婦。小さな食料品店「ふくのや」を経営し、ここはいつも幼い息子たちと住み込みの従業員たちで賑やかです。
俊之はお人好しで世話焼き。おなかをすかせた少女、ひな子が店のソーセージを盗んでも、叱ることなく、明太子を持たせます。明太子は、俊之が釜山で知ったもので中州に店をひらいてから、日本人の口に合う味をだそうと余念がありません。
苦しい家計を圧迫しつつも努力する俊之。そんな俊之を支える妻、千代子は、西鉄ライオンズのエース選手・稲尾和久の大ファンで、夫を支えています。
俊之が食べ物にこだわったのは、戦争で兵士として戦った日々の空腹と悲惨な経験の記憶ゆえでした。美味しい明太子は食べた人を幸福にする食品だと信じている俊之は、類似品を売ろうとする男にもレシピを隠さず、もうけを度外視しているので特許申請にも無関心です。
ひな子たちのために小学校に新品のリュックと靴をプレゼントする俊之、銭湯に行く金もない近所の老人に風呂を使わせる俊之、ある日、西鉄のエース、稲尾投手が「ふくのや」に現われ・・・。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます