スペインのある村では「パンとワインのマルセリーノ」を毎年、祝います。その伝統にまつわるお話です。捨て子で修道院で育てられ「ママに会いたい」少年の無垢の魂が奇跡を呼ぶというのがストーリーです。
ある映画評論家(双葉十三郎)はこの映画を「民芸品のような作品」と評しましたが、あたっています。
原題は、「パンとワインのマルセリーノ」。パンはキリストの肉を、ワインは血を、登場する12人の修道僧は弟子の12使徒を象徴しています。
神父が、マルセリーノをお祝いするお祭りの日に、この映画の内容を村の病気の女の子とその両親に話して聞かせるところから始まります。男の子の無垢な魂が天国へ召されるまでを、パブリート・カルボ少年は演じました。それはあるときは母を思う気持ちであったり、あるときは信仰への最初の一歩であったり、あるときは無邪気な悪戯であったりです。
マルセリーノの歌も心に沁みます。
ベルリン国際映画祭(1955度)金熊賞。
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