シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

フェルナンド・トルエバ監督「ベルエポック(Belle Epoque )」(スペイン他、1992年、108分)☆☆☆

2021-12-12 23:55:21 | スペイン


原題の「ベルエポック」は「よき時代」という意味ですが、この作品に限定していえばスペインを王党派が支配する時代から、これに対峙する共和派が攻勢を強める頃のことを指しています。共和派が政権を握れば、堅苦しいカソリック的生活から解放され、恋愛も自由になると若者が叫んでいます。

舞台は1931年のスペインのとある村。4人の年頃の娘と共和派の脱走兵の恋のやりとりを、オペラ歌手で彼女たちの母親、かつての彼女の夫をからめ、ユーモラスに描いた作品です。

脱走兵の青年・フェルナンド(ホルヘ・サンス)がある地方の村で老画家・マノロ(フェルナンド・フェルナン・ゴメス)邸に泊めてもらうところから話が始まります。宿泊で世話になり引き上げようとした矢先、4人の娘たち、クララ(ミリアム・ディアス=アロカ)、ビオレタ(アドリアナ・ヒル)、ロシーオ(マリベル・ベルドゥ)、ルース(ペネロペ・クルス)がマドリードから帰省してきます。彼は興味がわき居座ることにします。雑用をこなし、とくに料理が得意なので、担当します。

滞在が長くなるにつれ、フェルナンドはビオレタ、ロシーオ、クララとやっかいな関係におちいります。

そんなある日、オペラ歌手のアマリア(マリ・カルメン・ラミレス)が戻ってきます。彼女は末娘ルースがフェルナンドに恋していることに気づき・・・。
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