前回エントリーでJR西日本宮島航路の宮島口さん橋で発行された宮島(営業所)ゆきの往復乗車券を御紹介いたしましたが、同さん橋にも券売機があり、券売機でも往復乗車券を発売しておりましたので御紹介いたしましょう。
1988(昭和63)年9月に宮島口さん橋で発行された、宮島までの往復乗車券です。桃色JRW地紋のA型券売機券でキレート印字時代のものになります。
現在では券売機で発行される往復乗車券は、大抵ゆき券(往路用)とかえり券(復路用)の2枚が同時発券されるものが一般的ですが、当時はまだ往復乗車券を券売機で発売するということがあまり一般的ではなかったようで、特徴的な券が散見されました。
特に宮島航路のものは、ゆき券とかえり券が各々印字されており、発駅四角囲みの矢印式券のような感じになっていました。スペースの関係と思われますが、ゆき券の着駅は縦書きで、かえり券の着駅は横書きになっており、金額および有効日はかえり券に印字され、「下車前途無効」の文言はありませんでした。
さらに、よく見るとゆき券とかえり券の間には切り取り点線が入れられており、宮島営業所での券の回収がし易くなっています。
裏面です。当時の券売機券なので磁気の加工はされていませんが、切り取り点線がよく分かります。
御紹介の券が発券された当時、往復乗車券のみに点線を入れることのできる特殊な券売機は老朽化が進んでおり、大人用を購入していますが、「小」の影文字のインクが付いてしまっていました。また、こちらの券売機についても宮島営業所のものと同様に発行日付が1日狂って早くなっていました。