荻窪駅発行 40円区間ゆき片道乗車券

前回エントリーで、国鉄の様式改正にて補充片道乗車券(補片)が硬券から軟券に切り替えられた際、不要となった硬券式の補充片道乗車券を、近距離用の乗車券に流用して使用された「仮」の乗車券を御紹介いたしましたが、国鉄時代、もうひとつ「仮」の乗車券が発売されたことがありましたので御紹介いたしたいと思います。


   

1969(昭和44)年4月に荻窪駅で発行された40円区間ゆきの片道乗車券です。桃色こくてつ地紋のB型金額式大人専用券で、東京印刷場で調製されたものです。
国鉄末期の金額式券と比べますと、国鉄末期の金額式券と比べ、運賃区間を示す活字が小さいのが特徴です。


   

再掲しますが、国鉄末期の様式です。金額表示の数字が大きく、視認性が向上しています。

この券が発売されていた当時、国鉄首都圏では近距離乗車券は地図式券で発売されておりましたが、国鉄ではこの券が発売される約1ヶ月後の5月10日に運賃改定が予定されていたことから、改定後も40円区間の乗車券として使用することができるよう、一時的に地図式券を流用可能な暫定的な金額式券に切り替えた時期がありました。
この券はそのときの券で、等級制が廃止された後の金額式券として、国鉄初の様式となっています。

運賃改定後、これらの金額式券が売り切られると再び新運賃の地図式券に戻され、この様式の金額式券は廃止されましたが、国鉄では近距離乗車券の合理化が行われた際、再び金額式券が登場しています。


   

その際、こちらも再掲いたしますが、このような様式になっています。

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