代々木駅発行 硬券入場券

昭和60年6月に代々木駅で発行された、硬券入場券です。


   


白色無地紋のB型券で、東京印刷場で調製されたものです。

この券は代々木駅の出札窓口に印発機が設備され、軟券化される直前に窓口で買い求めました。


「軟券化」という言葉は最近聞きませんが、昭和57年頃から民営化初期の頃、国鉄合理化の一環で、硬券を発売中止して機械発券の券のみにすることをこのように呼びました。当時は「チャレンジ20,000km」などと言った国鉄の増収キャンペーンの煽りで入場券ブームとなっていましたので、硬券コレクター諸氏は「軟券化」の情報を聞くとすぐさま現地の窓口へ出向いたものでした。

実際、この券を購入するときに入場券を1枚求めたところ、窓口氏によるとちょっと前に日付無しで100枚ほど束のまま買い求めて行った兵(つわもの)が居たとのことで、その時はすごい人が居るものだと思っていましたが、これが後ほど自分で軟券化最終日の日付を入れて転売する「テンバイヤー」の仕業であったことに後ほど気づいた次第です。確か、同駅の軟券化は3日後の20日か21日だったような記憶があります。
恐らくその時の券なのでしょうか、軟券化最終日と称した代々木駅の硬券入場券が1枚800円で売られていたのを見たことがあります。


そのような代々木駅ですが、昨年の11月24日に軟券化どころか、みどりの窓口が廃止され、出札業務そのものが行われなくなってしまったようです。


代々木駅周辺には大手予備校がありますが、そちらも昨年、浪人生の減少などをを理由に経営方針を変えるというニュースが世間を賑わせましたが、代々木駅の窓口廃止等も含め、人の流れは時代の流れによって変わって行くのかもしれません。

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