人とタイヤとキーパーコーティング!

タイヤ「安全」と車「キレイ」の領域で 岐阜で専門店展開 ありがたいことです!

「お客様のご来店」は当り前でなく奇跡なのです!

2014年07月04日 | 商人
ちょうど25年前 ラ・タイヤーズイマージンという
55坪の敷地で駐車スペース2台という 超小型のタイヤショップを
開業したのは 前にも書きました。
それから25年が過ぎましたが 今でもその店はそのまま健在です。




ひとつの節目を通過したこのときに
創業時に感じた原点を振り返り 
その立ち居地に再度戻って 
これからの出発にしたいと思います。
                                                     

希望と不安の恍惚の中 迎えた1989年7月1日
記念すべき旅立ちの日でありました。
とりあえず営業を始めたものの 
いきなり店の存亡を危うくするピンチに巻き込まれました。

身から出たさびのようなことでしたが 開業直前の仕事は建築アルバイト 
やっかいなっていた建設会社社長のご好意に甘えて
アルバイトをさせていただきながら ご縁をいただいた土地で
自ら施主であると共に 現場監督をさせていただき開業するというものでした。

しかしその前日 その建築会社が不渡り手形を・・・・・。
その後 預けていた建築代金もキチンと精算されることなく
逆に不明朗な金銭の動きがあるということで
破産管財人の弁護士から その後破産を知っている立場であるから
金銭を返済せよという民事訴訟の被告にもされました。
そんな具合でしたので 晴れの門出の日のはずが
店に訪れる人はお客様でなく
現場監督として仕事を依頼していた下請け業者さんが
「お前ここの建築代金を支払ってくれるだろうな」という
取立てにあう立場になってしまった。・・・・・・・
当時の心境は「商売どころではありませんでした。」 
「なんて運が悪いんだろう」と思い込みました。
こうなると被害者意識が先立ち 
お客様に対しても身が入らず 
開業後すぐ資金難で支払日には 納入商品を返すという
不義理をする始末です。
「自分の不運を嘆き 建設会社の社長を批判し 自分も被害者だ」とした
気持ちで過ごす日々が続くなか・・・・・・・・・・・・・・・・。 


ある人との出合いが 運命の転換になりました。
話を聞いてくださるという事で尋ねた場所で
上記の経緯を話し終えた時 
「ありがたいですね~ その人に感謝しましょうね」といって
合掌して「ありがとうございます。」と言われるのです。
?????????????
恨んで当然なのに何で感謝せなならんのか。
と 疑問に思ったのですが・・・・・・。
いろいろな人に相談しても 
「お前なら頑張れる」とか「建設会社の社長が悪い」といった
自分が被害者である事を肯定し同情してくださる話ばかりの中で
「感謝しましょう」というアドバイスは
なぜか心に留まったのでした。


かといっていきなり「感謝」など出来るはずもなかったのですが
いつまでも恨んだり嘆いていてもダメになるだけだ。
これからは 前だけを向いて商売をしよう。と
気持ちを切り替えるきっかけにになったのでした。


それからです 何かが変わりだしました。
恨みつらみや悲観で溢れていた心が
ドンマイドンマイよし頑張ろうと 明るい面に心が向いたとたん
来店されたお客さまが光って見えるように感じたのです。
すると 最後に残された自分自身を表情で声で目線で手振りで笑顔で
表現する(お金がかかりません)と 
不思議な事に 商売が上手くいきだしたのです。

ピンチが商売で一番大切にすべき事を 教えてくれたのです。
お客様でなく借金取りの来店と比較して
お客様の来店がどれだけありがたいことか 
骨身にしみたのです。

その後繁盛をいただくようになったある日
「ひょっとして6月30日に不渡りを出されたのは 私にとって一番幸運な時だった、
これがもし5月31日(手形の期日は大体月末)だったら 店は建築途中で
工事は中断され開店できなかったんじゃないか。」
と思い至った時 「感謝しましょうね」と言われたアドバイスが
真実真言だったと気づかせていただきました。

ここにも恩人がおられるのです 故今尾幸子先生です。
この先生との出会いがなければ・・・・・・・。
先生の晩年都合でお会いしてお礼を述べる機会を失ったことが残念です。


「お客様のご来店」を当たり前の事とするのでなく 
奇跡だと感じた原点に立ち返って 
従業員一同進んで行きたいと思います。


「初心忘れるべからず。」




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする