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一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

谷川九段、相当危うし

2019-12-21 00:07:37 | 将棋雑記
19日にB級1組順位戦10回戦が行われた。谷川浩司九段は、菅井竜也七段の居飛車(!)に屈し2勝8敗。残留に赤信号が点いた。
では、B級1組各棋士の勝敗を記そう。

1 深浦康市九段 5勝4敗(5位)
2 阿久津主税八段 4勝5敗(7位)
3 斎藤慎太郎七段 7勝2敗(2位)
4 行方尚史九段 6勝3敗(3位)
5 屋敷伸之九段 3勝6敗(9位)
6 山崎隆之八段 3勝6敗(10位)
7 谷川浩司九段 2勝8敗(13位)
8 郷田真隆九段 4勝5敗(8位)
9 菅井竜也七段 9勝1敗(1位)
10 松尾歩八段 3勝6敗(11位)
11 畠山鎮八段 3勝7敗(12位)
12 永瀬拓矢二冠 5勝4敗(6位)
13 千田翔太七段 6勝3敗(4位)
(昇級2名、降級2名)

首位は菅井七段で、9勝1敗はほぼ昇級確定。続いて7勝の斎藤七段と、6勝の行方九段、千田七段が追い、昇級戦線はこのあたりまで。
問題は降級のほうで、谷川九段の2勝8敗はいかにもまずい。順位戦で10局終わってこの星は初めてで、リーグ戦としては、1982年・第21期十段戦リーグで、2勝8敗で陥落して以来である。
今回、下位で3勝の松尾八段と畠山八段の直接対決が最終戦であるから、谷川九段は1勝1敗だと降級となる。2勝しても、他者の勝敗如何で降級もある。赤信号も赤信号、相当な赤信号なのである。
谷川九段といえば「タイトルに絡めなくなったら引退」発言があるが、それは措いておくにしても、もしB級2組に降級したら、谷川九段のプライドが許さない気がする。引退してしまいそうな気がするのだ。
でも私は谷川九段の将棋をまだまだ見たいし、それが将棋ファン全体の思いでもあろう。
谷川九段が降級したら、谷川九段は誰かに進退を相談するだろう。そうしたらその人が、現役続行を示唆しなければならない。間違っても「晩節を汚さずに…」などと言ってはいけない。
いずれにしてもあと2戦、相手は千田七段(対0勝2敗)と阿久津八段(対7勝5敗)である。いまはただただ、谷川九段の勝利を祈るしかない。
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どっちが勝ってもタイトル戦初登場

2019-12-20 00:13:45 | データ
第45期棋王戦挑戦者決定戦は、佐々木大地五段と本田圭四段で争われることになったが、どっちが勝ってもタイトル戦初登場という、初々しいカードだった。
そこで、トーナメント戦の決勝やリーグ戦の挑戦者決定戦などで、「どっちが勝ってもタイトル戦初登場」のケースを調べてみた。対戦の左側が勝った棋士、当時のタイトル保持者を右側に記した(防衛は○、失冠は●)。

1951年 第2期九段戦 南口繁一八段VS金高清吉七段 ○大山康晴九段
1964年 第4期棋聖戦 関根茂七段VS本間爽悦七段 ○大山康晴棋聖
1965年 第6期王位戦 佐藤大五郎七段VS内藤國雄七段 ○大山康晴王位
1967年 第11期棋聖戦 中原誠六段VS板谷進六段 ○山田道美棋聖
1981年 第7期棋王戦 森安秀光八段VS板谷進八段 ○米長邦雄棋王
1989年 第2期竜王戦 羽生善治五段VS森下卓五段 ●島朗竜王
1990年 第57期棋聖戦 森下卓六段VS郷田真隆四段 ○屋敷伸之棋聖
1991年 第32期王位戦 中田宏樹五段VS小林健二八段 ○谷川浩司王位
1992年 第60期棋聖戦 郷田真隆四段VS阿部隆五段 ○谷川浩司棋聖
1996年 第37期王位戦 深浦康市五段VS丸山忠久六段 ○羽生善治王位
2009年 第57期王座戦 山崎隆之七段VS中川大輔七段 ○羽生善治王座
2016年 第87期棋聖戦 永瀬拓矢六段VS村山慈明七段 ○羽生善治棋聖
2016年 第42期棋王戦 千田翔太五段VS佐々木勇気五段 ○渡辺明棋王
2017年 第58期王位戦 菅井竜也七段VS澤田真吾六段 ●羽生善治王位

以上、第45期棋王戦を除いて14回。そして番勝負の勝敗は、タイトル保持者側の12勝2敗である。やはり、タイトル保持者の壁は厚いのだった。
第45棋王戦は、第1局は佐々木五段が勝った。最終第2局は27日(金)である。
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レジェンドは強かった(後編)

2019-12-19 00:10:47 | LPSA麹町サロンin DIS

第5図に戻る。ここは△3九飛も魅力だが、△5七歩成(参考D図)も有力だ。

対して▲同金直は△4八飛が厳しいので、▲同金左。以下△同飛成▲同金△4八飛に▲5八で耐えている、の読みだったが、そこで△5六歩(参考E図)に気が付いた。

以下▲4八飛△5七歩成にA▲4六飛は△6六歩(参考F図)で、イ▲同角は△5六金、ロ▲同歩は△6七金である。

よってB▲4九飛と引くが、平凡に△4八金と飛車を攻められて、これは気分的に下手負けである。上手の美濃囲いが固すぎる。
……なんだい。△5七歩成は対局中も気付いていたのに、感想戦で触れなかったのは大失敗だった。

深夜、風呂の中でもまだ考える。第5図の前、第4図で蛸島彰子女流六段は△4九銀と打ったが、これは▲4五歩を軽視していた。そこで露骨に△5七銀(参考G図)はなかったか。考えてみればいちばん自然な手で、△4九銀が女性的なら、△5七銀は男性的である。

これには▲5五歩で受かると見ていたが、それは△4六銀引成があって不可だ。
よって▲4五歩と銀を取るが、△6八銀成(△5八銀成は▲同銀で下手の得)で、▲同金は△5七金がうるさいから▲同角と取る。以下△5七金に▲4六銀打(参考H図)で受かっていると思うが、以下も上手の攻めは続きそうだ。

そもそも私が△5六歩と拠点を作らせたのが失敗で、それまでのツクリが悪すぎた。
第4図の局面は、公式戦なら△5七銀以下潰されていたと思う。
そしてそれは第5図でも同様である。公式戦なら、△5七歩成は指していたと思う。
問題は、これらの結論を蛸島女流六段が知らないことだ。蛸島女流六段がどこかでこの将棋を振り返ってくれればいいが、指導での将棋をそこまで考えまい。ただ「△7七角成は無理攻めだった」というイメージだけが残ったとしたら、それは残念なことである。
次回蛸島女流六段にお会いした時でもお伝えしたいが、そのチャンスは相当ない。
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レジェンドは強かった(中編)

2019-12-18 00:12:01 | LPSA麹町サロンin DIS

第4図以下の指し手。△4九銀▲4五歩△3八銀不成▲同銀(第5図)

第4図では△5七銀か△4九銀か。前者なら▲5五歩くらいで何とかなると思っていた。
蛸島彰子女流六段は割打ちの△4九銀。これも厳しいが、私は▲4五歩と銀得して指せると思っていた。
とはいえ△3八銀不成▲同銀の局面も恐いが……。

第5図以下の指し手。△1二香(途中1図)

▲4八銀△1四歩(途中2図)

▲4三角△1三桂(途中3図)

▲3四角成△5一金左▲4四歩(第6図)

第5図はまず、△5七歩成がある。2日前の植山悦行七段戦でも出てきた手だ。これにA▲同金直は△4八飛(参考A図)が厳しく、以下▲4九銀打は△5七飛成がある。

よってB▲5七同金左だが、△同飛成▲同金△4八飛。そこで▲5八飛(参考B図)とアイシャして耐えていると見ていた。

第5図ではたんに△3九飛もイヤで、▲4九銀打なら△4八歩▲同銀△3八飛成の狙いが残る。また、まったりと△2八飛~△2五飛成もイヤだ。
だが蛸島女流六段は熟考の末、△1二香!と上がった。
な、何という渋さだろう!
私はとりあえず▲4八銀と補強して一安心。これも△2八飛は残るが、すべては防げない。
そこで蛸島女流六段は△1四歩! またも渋い手で、私は唸ってしまった。勝負は焦ってはいけない。△1二香、△1四歩はそれが具現化された手で、私はほとほと感心した。
▲4三角にも△1三桂。もう、ここまでくればそうであろう。
しかし私も▲3四角成として、さすがに下手が十分になったと思った。とはいえ蛸島女流六段はこれにも△5一金左で、私は蛸島ワールドにクラクラきた。

第6図以下の指し手。△5四飛▲4五馬△7四飛▲7五銀△同飛▲同歩△2八飛▲5六馬△2五飛成▲4三歩成△3六竜▲4六歩△2五竜(第7図)

右の常連氏は、優勢なのに固まってしまっている。
Sug旦那氏は、飛車角を抑え込まれて劣勢。もう勝てないだろう。
Tod氏のところはいい勝負だが、ということは、このまま進めば上手が勝ちそうだ。
結局、私の将棋がいちばん早く終わりそうである。
△5四飛は仕方ない逃げ場なのだろう。私は▲4五馬と飛車取り。これに蛸島女流六段が△7四飛と逃げようとして、ハハハハハ、と笑った。▲7五銀で飛車が詰むのが見えたっからだ。
とはいってもそう指さざるを得ない。私は▲7五銀と打ち、この将棋は勝ったと思った。

第7図以下の指し手。▲5二歩△6二金左▲1一飛△6六歩▲5一歩成△7五竜▲6一と△同金▲6六歩△7六銀▲1二飛成△6七歩▲同金△同銀成▲同金△5五金▲4七馬△6五歩▲同歩△6六歩▲6八金△5一歩▲6四香(投了図)
まで、93手で一公の勝ち。

第7図はどう指してもいい。▲5三歩の垂らしもあるが、▲5二歩と直接叩いた。△6二金左に▲1一飛と打ち、もう勝ちは動かない。
数手後の△5五金は、蛸島女流六段が「諦めが悪いから」と苦笑しながら打った。
私は▲4七馬と引き、6手後に▲6四香。ここで蛸島女流六段が投了した。

感想戦である。ここが女流棋士と1対1でお話ができるチャンスだ。
「(第5図での)△1二香と△1四歩には恐れ入りました」
「いえいえ、指す手がなかったものですから」
「私は△3九飛を恐れていました」
以下▲4九銀打△5七歩成▲同金直(「左」が正着だろう)△4八歩▲2八銀△4九飛成▲同銀△同歩成(参考C図)と並べてみる。

「たしかに、このほうが本譜よりよかったですね」
と蛸島女流六段。
ほかに蛸島女流六段からの感想はなく、ほかの対局も続いていたので、感想戦はこれで終わりとなった。時刻は16時35分ごろで、第2局目も突入できたが、これは遠慮した。
当初、タイミングが合えば帰りにTod氏とお茶をすることも考えていたが、私が手持ち無沙汰でここにいてもしょうがないので、帰ることにした。
「またお越しください」
と蛸島女流六段。最後まで手厚かった。私はレジェンドに将棋の神髄を教えていただき、濃密な1時間半だった。

私は地下鉄の中で、さっきの将棋を思い起こす。投了図だけを見れば大差だが、中盤は明らかに私が悪かった。だけど第5図からの△3九飛も、参考C図までの局面は、まだ私が指せる。ということはそこまでの手順で、上手に別の決め手がなければならぬ。
(つづく)
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レジェンドは強かった(前編)

2019-12-17 00:06:09 | LPSA麹町サロンin DIS
11月26日の蕨将棋教室の帰り、Tod氏と、LPSA麹町サロンin DISの話になった。28日の第1部は蛸島彰子女流六段が担当だが、まだ2席残っているという。
Tod氏は事前の予約はせず、直近になって空きがあったら申し込むスタイルで、今回も行きたいらしい。時間にゆとりがあるTod氏ならではで、私にはとても真似できない。
それで私も誘われたのだが、LPSAは10月の消費税増税に伴い、料金を改定した。すなわち、会員は4,000円→4,500円で、約13%の値上げである。もう全然計算が違うから指導は受けないつもりだったがそこはそれ、今回はもし2席同時に申し込めたらという条件で、参加することにした。申し込みはTod氏任せである。
翌日、OKのメールがTod氏から来て、久しぶりに麹町に繰り出すことになった。

当日は職安に寄り、1件申し込んだ。今回の応募は「業界新聞の記者」で、これも難しいが、とにかく応募するのが先決だ。
四ッ谷駅に下りたのは14時35分。第1部は15時からなので、微妙に余裕がある。
それで、駅前の小諸そばで二枚もりをたぐった。しかし店を出ると14時52分で、遅刻確定である。まあ、数分の遅刻は大目に見てくれるだろう。
15時05分、サロンに入った。9月5日の堀彩乃女流1級の回以来だ。
将棋コーナーに入室すると、蛸島女流六段と、3人の生徒がいた。ひとりはもちろんTod氏である。ほかにSug旦那氏、もうひとりも常連氏だ。
改めて蛸島女流六段は、1961年奨励会入会。もちろん女性初である。1966年に初段で退会したが、1974年、女流棋戦の創設とともに女流棋士第1号として復帰。以後、女流名人を4期、女流王将を3期獲得するなど第一人者として活躍。またNHK杯の棋譜読み上げとしても有名で、蛸島女流六段の落ちついた声と、山下カズ子女流五段の機械的な秒読みとのコンビネーションは、最高の緊張感を演出した。
2018年2月、体力の限界と勝率5割キープを理由に現役を引退。しかし引退局も若々しい将棋で、文字通り惜しまれつつの引退だった。
このように、蛸島女流六段は女流棋界のレジェンド(伝説)であり、その蛸島女流六段に将棋を教えていただけるのは、文字通り奇跡といえるのだ。
私が4,500円を差し出しつつ遅刻を謝ると、
「大沢さん、これ詰将棋。大沢さんには簡単だと思うけど」
と、蛸島女流六段がミニ詰将棋帳くれた。こういうサービスはうれしい。
蛸島女流六段は今日もキュートで若々しいが、私の名前をなぜ知ってる?
蛸島女流六段には数年前、LPSAのイベントで一局教わったことがあるが、名前は憶えられていないと思う。とすれば、今回事前に憶えてきたということだろうか。
いずれにしてもこうして名前を呼ばれれば感激する。そしていっそうファンになる、の好循環である。
蛸島女流六段はほかにも曲詰の詰将棋をくれる。
「(この作者は)50音すべての文字の問題を持ってるみたいね」
「おおそうですか」
「うん。『タ』は難しいから『田』にすることもあるみたいだけど」
棋士の棋力はすごいが、詰将棋作家の頭も凄い。どういう思考回路になっているのだろう。
ここから4人分の駒並べが始まった。要するに、私の遅刻は軽微だった。
Tod氏は飛車落ち、常連氏は飛車香落ち。
「あらあお強い。香落ちとか飛車落ちは恐いわね。ふつうは二枚落ちから飛車落ちに行きたくなるところ、段階を踏んで飛車香落ちにするんですから」
蛸島女流六段は生徒を褒めるのが絶妙にうまい。これも指導対局50年の賜物であろう。
蛸島女流六段はこちらを向き、
「私が駒を落としてもらおうかしら」
「いえいえとんでもない!」
私は凝縮する。「でも平手でよろしいでしょうか。それと、お願いがあります。中飛車を指していただきたいんですが」
「あらあ。こちらはほっといても中飛車を指すつもりだったのに、こわいわ」
Sug旦那は飛車落ちで、4局順繰りに対局開始となった。

初手からの指し手。▲7六歩△3四歩▲2六歩△5四歩▲2五歩△5二飛▲4八銀△5五歩▲6八玉△3三角▲7八玉△6二玉▲5八金右△7二玉(第1図)

蛸島女流六段は4手目△5四歩。昔だったら△4四歩だが、ゴキゲン中飛車は角交換辞さずだ。中飛車党の蛸島女流六段にとってこの戦法は、強力な武器になった。
▲2五歩に△5二飛で、約束を果たしてくれた。
「そういうことだったんですね。いま気付きました」
と、蛸島女流六段がつぶやく。私の将棋は妙にじっくりしているがほかの3局は進行が早く、右の常連氏は棒銀で仕掛けている。これに蛸島女流六段は△3三角・△4三銀形だったから、▲1六歩から▲1五銀と出られて、早くも受けがなくなってしまったのだ。
私の局面。△3三角に▲3六歩なら超速だが、ここは大人しく▲7八玉とした。

第1図以下の指し手。▲4六歩△4二銀▲4七銀△4四歩▲3六歩△4三銀▲1六歩△8二玉▲6八銀△7二銀▲9六歩△9四歩(第2図)

蛸島女流六段は指す直前に人差し指を曲げるので、中指1本で指しているようにも見える。爪には透明なマニキュアをしており、オシャレである。女性は何歳になってもオシャレを忘れてはいけないのだ。
右の将棋、蛸島女流六段は角銀交換を甘受した。ここで常連氏は▲1二角と桂取りに打つ手もあったが、▲3一角。しかしこれは△3二金▲7五角成△5三銀打となり、上手が若干一息ついた。
私は▲3六歩もあったが、▲4六歩。以下▲4七銀と上がり、極めて大人しい指し方である。
だが次の手はまずかったかもしれない。

第2図以下の指し手。▲7七銀△6四歩▲6六銀△5四銀▲3八飛△6五歩▲7七銀△4五歩▲同歩△同銀▲4六歩(第3図)

私は▲7七銀と上がったが、△6四歩と突かれた。私は構わず▲6六銀と上がったが△5四銀が間に合い、▲3八飛に△6五歩で銀を追い返されてしまった。これは純粋な2手損、というか上手に△6四歩-△6五歩を2手続けて指させた格好で、これは作戦負けになってしまった。
蛸島女流六段△4五歩。これには▲4八飛が正着の気もするが、それでは▲3八飛の一手が無駄になるので、指しきれなかった。
私は▲同歩から▲4六歩と受けたが……。

第3図以下の指し手。△5六歩▲6八金直△5七歩成▲同金直△5六歩▲5八金引△7七角成▲同角(第4図)

ここで△5四銀と引く上手ではない。当然△5六歩。これを▲同歩は△同銀▲同銀△同飛で、△4六飛と△4九銀が残り面白くない。
それで▲5八金直と上がったが、上手は手順に△5六歩の拠点を作った。
▲5八金引に△5四銀は▲5六銀で下手有利だから、ここは暴れてくるはず。
そこで改めて自陣を見ると、△7七角成があるではないか。
果たして蛸島女流六段は「乱暴すぎるかな」と笑いながら△7七角成。いや、私が軽視した攻めで、これは下手がかなりヤバイことになってるんじゃないか?

(つづく)
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