半年に一度のお楽しみ、「私が勝手に選ぶ、2024年度下半期・驚愕の一手」を記す。
この半年も棋士の繰り出す好手妙手を堪能した。そこで驚愕の一手を選ぶのは難しいが、やはり藤井聡太竜王・名人の手から選ぶことになりそうだ。
ALSOK杯第74期王将戦(主催:日本将棋連盟、毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社)第5局・藤井王将VS永瀬拓矢九段戦は、永瀬九段が初手・飛車先の歩を突いた手に、藤井王将は角道を開けて応じた。この手を最初に見たときは「ああ、そんな手もあるか」と思ったが、のちに藤井王将が公式戦で初めて指した手と知って、評価が変わった。
永瀬九段は深い研究で定評がある。藤井王将が2手目に飛車先の歩を突くと分かっていればその後の研究もしやすい。いままではそれを藤井王将が受けてきたが、容易ならずと見て変化したわけだ。
これは永瀬九段にとって衝撃で、2手目にこの手があると、横歩取りや雁木、ないとは思うが振り飛車まで多彩な戦法が考えられ、その対策は膨大なものになってしまう。
実戦は永瀬九段に動揺が生じ、いい所なく敗れてしまった。
藤井王将は4月から名人戦で永瀬九段とまみえることになっていた。この2手目は「こんな手も指しますよ」という大きなメッセージだった。まさに「驚愕の一手」にふさわしい。
これからの藤井竜王・名人がますます楽しみになった。
この半年も棋士の繰り出す好手妙手を堪能した。そこで驚愕の一手を選ぶのは難しいが、やはり藤井聡太竜王・名人の手から選ぶことになりそうだ。
ALSOK杯第74期王将戦(主催:日本将棋連盟、毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社)第5局・藤井王将VS永瀬拓矢九段戦は、永瀬九段が初手・飛車先の歩を突いた手に、藤井王将は角道を開けて応じた。この手を最初に見たときは「ああ、そんな手もあるか」と思ったが、のちに藤井王将が公式戦で初めて指した手と知って、評価が変わった。
永瀬九段は深い研究で定評がある。藤井王将が2手目に飛車先の歩を突くと分かっていればその後の研究もしやすい。いままではそれを藤井王将が受けてきたが、容易ならずと見て変化したわけだ。
これは永瀬九段にとって衝撃で、2手目にこの手があると、横歩取りや雁木、ないとは思うが振り飛車まで多彩な戦法が考えられ、その対策は膨大なものになってしまう。
実戦は永瀬九段に動揺が生じ、いい所なく敗れてしまった。
藤井王将は4月から名人戦で永瀬九段とまみえることになっていた。この2手目は「こんな手も指しますよ」という大きなメッセージだった。まさに「驚愕の一手」にふさわしい。
これからの藤井竜王・名人がますます楽しみになった。
これについては、勝又先生がNumberWebで面白くお話しされています。
お時間あったらお読み下さい。https://number.bunshun.jp/articles/-/865289?page=1
数年前に、藤井先生にマイナビ出版の方が、「なぜ2手目△3四歩を指さないのか」という質問をしたときは「指す必要性を感じないので」と答えられていて、それを「私、失敗しないので」みたいでかっこいい!と、出版社の方は思ったそうですが、王将戦後の会見では、「後手番の勝率が悪いので、何か変化しなくてはいけないと思って」とおっしゃっていました。
羽生先生は、随分前に、「藤井さんの存在は?」という質問に、「人間が将棋をどれくらい強くなれるかを証明しようとしている」みたいなことをおっしゃっていましたが、ホントにどこまで強くなれるか、見せて欲しいです。
あ、羽生先生、会長辞められるそうですね。忙しすぎて不調だと思っていたので嬉しいです。復調して、藤井先生とタイトル戦を戦って欲しいです。
勝又先生の考察、私も拝読していました。さすがにプロの視点だけあって、唸らされました。
藤井先生の2手目△3四歩は、戦法選択が広くなり、藤井先生自身も、指してみて楽しかったと思います。
だけどほかの棋士は、ますます大変になりましたね。
藤井×羽生のタイトル戦は、私も楽しみにしています。