一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

堀女流1級の快進撃

2023-07-17 23:35:58 | 女流棋士
この10日、第3期白玲戦・女流順位戦D級で、堀彩乃女流1級が昇級したが、堀女流1級はその3日前、リコー杯第13期女流王座戦本戦1回戦で、中井広恵女流六段に勝ったことを忘れてはならない。
この対局の前まで、堀女流1級の対中井戦は1勝1敗。よって、堀女流1級に臆するところはなかったと思う。
将棋は力戦相居飛車。堀女流1級の角の動きがややいびつで、中井女流六段がその角を狙い、銀を捨てて角を詰ませた。結果的には銀香と角の交換になったから先手指せたが、自陣の守りに銀を1枚使わされたのが痛い。形勢は中井女流六段がよしなのだろう。
終盤、中井女流六段が△3一金と竜取りに当てる。ここで竜を逃げていては後手を引くので、堀女流1級はいきおい▲同竜(第1図)。

中井女流六段は当然△同銀と取り、堀女流1級は▲5八金と逃げた。
以下、激しい攻め合いになるも、堀女流1級が手堅い受けも織り交ぜ、攻め勝った。
戻って図での、当然に見えたやり取りが、実は問題だったようだ。
図では△3一同銀に代え、△4八銀不成と詰めろで金を取るのがよかったようだ。
むろん先手には▲4一角があるが、△6一玉で問題ない。この進行なら、中井女流六段に勝機があったと思う。
いずれにしても、堀女流1級は堂々の勝利。のちの女流順位戦と合わせ、今年度8勝1敗である。ちなみにその1敗は、倉敷藤花戦で喫したもの。私の懐具合を考慮してくれて、本当に堀女流1級は優しい。
冗談はさておき、この好成績は、大野教室での勉強が花開いたと考える。もし女流棋士が同じ勉強時間ならば、質のいい勉強をしたほうが勝つ。
昨年の田中沙紀女流1級の女流順位戦昇級もそうだったが、大野八一雄七段の功績は大きい。
さて、堀女流1級の女流王座戦の次の相手は、加藤桃子女流四段。これが初対局だが、難敵である。対局日は8月7日(月)。当日は陰ながら応援しよう。
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