一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

悪夢の社団戦2021(2)

2021-10-22 00:55:13 | 社団戦

第4図以下の指し手。▲4六飛成△7八金▲同玉△6七銀▲8八玉△6八銀不成▲同角△6七歩成▲4八歩△6八と▲1七角(第5図)

今回のテーブル分けは大将、副将-三将、四将-五将だ。つまり大将だけひとりで、隣の将棋が見られない。団体戦とはいえ孤独だった。
第4図で少年は▲4六飛成。現実的な銀得だから悪くはないが、実戦的には▲5三歩がイヤだった。
これに△同金は▲5一飛成(▲1七角もある)で後手収拾がつかないから△6二金とよろけるが、以下▲5一飛成△6一金▲2一竜でどうか。私はまったく自信がなかった。
私は△7八金から△6七銀。玉が見える形になったことは大きい。そして△6七歩成。形勢は依然こちらが悪いが、流れ的には先手のほうがイヤだろうと思った。
△6八とを放置して▲1七角は、先手期待の一手だったが……。

第5図以下の指し手。△7九角▲7七玉△2七飛成▲5七歩△1七竜▲6八金△8八角打▲7八玉△1九竜▲7七銀△6一香▲6五歩△6八角成▲同玉△9九角成▲7八銀△2九竜▲6九金△4三香▲5六竜(第6図)

▲1七角はかねてから読んでいて、最悪△3五銀で凌げると思っていた。でも私はとりあえず△7九角。この王手が存外厳しく、これには▲9八玉を読んでいたが、少年は▲7七玉。そこで△3五銀でなく、△2七飛成の王手が利いた。以下▲5七歩に△1七竜が△8八角打を見て、これは後手が優勢になった。
少年は▲同香と取れず、▲6八金。これが社団戦の手で、簡単に土俵を割ってはならないのだ。私などはすぐ投げるので、この執念は本当に勉強になった。
とはいえ△8八角打と繋いで△1九竜と生還し、後手勝勢である。以降はとにかく慎重に指す。途中△6一香では△6二香だったが、幸い大勢に影響はなかった。

第6図以下の指し手。△6七歩▲同玉△8九馬▲6八金△7九馬▲7五歩△4五金▲8六竜△5九竜▲7六玉△8四桂▲6七玉△5五桂(投了図)
まで、一公の勝ち。

何となく△6七歩と打ってみた。これには▲同竜がイヤだったが、少年は▲同玉。これには△8九馬とし、以下、私の勝利となった。

「ひどい……」
と少年。中盤に無条件で▲4一飛成としたのだから、この嘆きは分かる。
私は第4図で▲5三歩を述べたが少年は同意せず、ほかの変化で先手有利を確定させた。
何にしても私は勝ててホッと一息。ほかのメンバーを見ると、三将~五将は負けていた。ただ副将の藤宮氏は落ち着いて指し勝勢である。
ところが、相手の無理攻めを微妙に受け損ね、自玉に詰めろがかかってしまう。もっともそこで相手玉を詰ませばよかったのだが……。

第1図以下の指し手。▲5二と△3一玉▲4二と△同金▲2二金△同玉▲4二竜△3二金▲同竜△同玉▲4四桂△同歩▲4三金△同玉(第2図)
以下、後手の勝ち。

藤宮氏は▲5二とから追って▲2二金。落ち着いて指したように見えたが、これでいいのか? ここは▲4二同竜ではないか? ただ、それでも後手玉は詰まないと思った。
藤宮氏は△3二金に手を止める。▲3一銀を打つ予定が、△6一飛の存在を忘れていたのだ。
すでに20秒の秒読みである。藤宮氏は▲3二同竜から▲4四桂~▲4三金と迫ったが、この▲4三金も悪手。どう考えても金を残すべきで、これで藤宮氏の勝ちがなくなった。
以下、藤宮氏の投了。まさかこの将棋がひっくり返るとは思わず、周囲は呆気に取られている。

すぐに周りが口を出し、▲4三金では▲4三銀で詰みだったという。以下△同玉に▲5二銀(参考図)が好手で、△3二玉は▲4三角以下、△5四玉は▲3二角で、いずれも後手玉は詰みだった。

しかしこの将棋を負けるとは……。まだ1勝3敗からだったからいいが、これが2勝2敗からの負けだったら、戦犯モノである。
これで1回戦は「●」。ペンクラブらしい出だしである。
休む間もなく、2回戦。相手は丸紅OKI2で、なかなかの強豪である。こちらのオーダーは、大将は引き続き私。以下藤宮氏、山野氏、星野氏、Kan氏の布陣となった。
2回戦も私が後手。私はまたも中飛車に振った。数手進み、辺りを蛸島彰子女流六段が見回っているのが見える。ぜひ私の将棋を見てもらいたかったが、それは叶わなかった。

さて第1図で私は△6四歩なら無難だが、▲6八銀上との交換は先手のほうが得をしていると思った。そこで△4五歩と仕掛けたが、▲4五同歩△5五歩▲同歩△同飛に▲4八飛(第2図)となり、現実の1歩損は後手が面白くなかった。

▲4六歩が突いてあるのに△4五歩はやはり無理筋だった。第2図で私は△5四飛と整え、▲3三角成△同桂。ここで▲6五角と強攻されても自信がなかったが、先手氏は▲6八金上。これも落ち着いた手で、ここから苦しい戦いが続く。
そのまま終盤まで進み私が敗勢だったが、そこで先手氏が▲8三銀△同玉▲8四馬△同玉▲8二金、と必至?を掛けてきたのが躓きの元。直後の△9四歩で受けが利いたのが先手氏の誤算だった。
それでも先手氏の勝ちだったが、20秒の秒読みでは正着を続けるのは難しい。やがて先手氏が謝り、最後は私の辛勝となった。
しかしほかの成績は、藤宮氏が勝って2勝としたが残りの3名がバタバタと負け、2勝3敗。チーム2連敗で、例年通りの成績になってしまった。
(つづく)
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