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一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

堀口一史座七段、八段昇段まで「あと1」

2022-05-16 22:20:21 | 男性棋士
堀口一史座七段が10日の第94期棋聖戦一次予選1回戦・石川陽生七段戦に勝ち、八段昇段まで「あと1」とした。
堀口七段は同日に行われた同2回戦で西尾明七段に敗れたため、昇段はおあずけになったが、いよいよである。2月のNHK杯予選・決勝で勝てていれば、今頃は八段だったのだが、それは言うまい。

堀口七段は1996年4月、21歳で四段デビュー。当初から好成績を挙げ、4年目の1999年度には47勝を挙げた。
この前後にNHK杯、新人王戦、銀河戦と準優勝に終わり、「準優勝男」と呼ばれたが、2002年、第20回朝日オープン将棋選手権(現在の朝日杯将棋オープン戦とは別)では、杉本昌隆六段を破って棋戦初優勝を果たした。
しかし堀口七段が本当に世間を驚かせたのは、2005年9月2日に行われた第64期B級1組順位戦・青野照市九段との一戦である。ここで堀口七段は1手に「5時間24分」の大長考をしたのだ。これが現在も残る最長考記録であるが、その局面は意外に知られていない。ここで確認しておこう。
堀口七段の後手で角換わりになった本局。中盤まで5分のハイスピードで飛ばした堀口七段は、56手目に突然、大長考に沈んだ。
そこで指されたのが△7六歩(図)である。

加藤一二三九段は、どう指しても一局という局面でこんこんと考え無駄に時間を消費したが、この局面は考え甲斐がある。といったって5時間24分は考えすぎだ。しかし、プロが根を詰めて考えると、ここまで時間を消費できるのかと感心したものである。
将棋は堀口七段が76手まで勝ち、うれしい勝利となった。
だが、堀口七段のピークはこのあたりまでだった。2013年には病を得て途中休場。年度2勝しかできなかった。
しかもここ数年はまた体調が悪くなっているようで、2017年度からは最多でも5勝しかしていない。
2019年には第78期C級1組順位戦で藤井聡太七段と当たったが、47手までで惨敗した。
とはいえ堀口七段、往年の力を発揮して快勝するときもあるから、目が離せないのだ。
堀口七段は現在C級2組で降級点2。今期も降級点を取ってしまうだろう。堀口七段はB級1組まで昇ったから棋士としては成功者の部類に入るが、このままフリークラスにフェードアウトしてしまうのは残念すぎる。
何か奇跡は起きないものだろうか。
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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (ウイスキーボンボン)
2022-05-19 18:03:41
堀口七段の病名とか症状名は、どこかに明かされているのでしょうか?
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分かりません (一公)
2022-05-20 00:26:37
>ウイスキーボンボンさん
いやー、分かりません。
体調が悪いんだろうな、と類推するくらいしかありません。
返信する

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