一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

1月7日の4時から男(後編)

2018-01-30 00:39:34 | 新・大野教室
3局目はSo君と指す。So君とKob君は顔がそっくりで、いつも間違えてしまう。
「これだけ教室に来るんだったら、リーグ戦に参加すればよかったのに」
とW氏が私に言ったが、参加してないから気楽にどんどん指せる、ということもある。
So君とは私の飛車落ち。So君は振り飛車党で、本局は四間飛車に振った。私は中央を厚く構える。
そこからSo君が小気味よく指し、私は劣勢。しかしそこからSo君の攻めが若干無理気味で、それを丁寧に受けたら駒得になり、これは余せそうだと思った。
So君は飛車角を切って攻め、私も△9二玉の守りは△8二銀一枚になったが、私は△8三歩と▲8四金取りに打って凌ぐ。これで受け切ったようである。最後は△8九飛~△6六角と大砲を据え、△1五歩(第1図)。その後は△3九銀以下、下手玉を詰ました。

局後はOg氏が感想戦に加わってくれたが、So君は▲3四銀を▲4三銀成としたのが逸機で、ここはソッポだが▲2三銀成としてれば△2四角が詰み、下手が有望だった(Og氏の指摘)。
感想戦を2人でやっても、私たちレベルでは真新しい変化は提示されない。第三者、とくに強豪に教えを乞うことで、目からウロコの変化を勉強できる。
4局目はTaga氏と当ててくれたが、Taga氏は翌日仕事があるとかで、これにて退席。いつもながら冷静な判断である。
私は女性と指すことになった。女性とは昨年までは6枚落ちだったが、今年から5枚落ちに昇格のようである。
その女性、対局する段になって、休憩のため外出してしまった。
Ok氏は今日はもう、将棋はアガリのようだ。
「大沢さん、まだ就職決まらないの?」
「はい」
「…就職する気あるの?」
「……」
これはなかなかに鋭い指摘で、私は答えに窮した。
確かにそうで、このまま就職が決まらなくてもいいか、というヤワな考えが、私に芽生えている。今から他人と一緒になって仕事をするのは相当キツイ。むろん生活費の面もあるから就職は絶対だが、昨年秋のようなギラギラした気持ちは失せた。
ウーロン茶を注ぎに行くと、W氏が、彼女の熱心さに感心している。
ふつうの女性なら、時間的にもこれにて退席、というところ。そこからさらに延長戦を指す気構えが素晴らしい、というわけだ。私も同感である。
女性が戻り、私は右の桂を落として、対局開始。途中、私があぶない場面があったのだがそこはすり抜け、私が勝勢となった。
そこで私が第1図まで局面を戻す。

ここで女性にさんざんヒントを出し、女性は▲7三歩をひねり出した。私は△7一玉(第2図)と引いたが、次の3手は女性、ヒントなしで指した。

第2図から▲9三角成!(第3図)△同銀▲8三飛成!(第4図)で下手勝勢。女性がどこまで読んだか分からないが、淡々と指されて参った。


第4図以下は▲7二竜を防いで△6三角ぐらいだが、構わず▲7四竜でよい。なお▲9三角成には△8五歩もあるが、黙って▲7六飛でよい。
傍で見ていたOk氏が、
「ずいぶん優しいじゃないですか」
と言う。「私の時は、(下手が有利になる順を教えないで)自分が有利になる順ばかり調べるくせに」
確かにそうかもしれず、私は苦笑するのみである。
▲9三角成のところはたまたま大野七段もご覧になっていて、改めて女性の実力向上を実感したのではないだろうか。
女性はまだ時間があるようだったので、今度は左の桂を落として対局開始。
しかし私が初手△8二銀と指したのが敗着級の悪手で、女性に▲1五歩~▲1七香~▲1八飛と1筋を攻められて、もう受けがなくなってしまった。
しまった…。左桂がないんだから、6枚落ちの感覚でいかなければいけなかったのだ。
勝ち目がなくなったので投了したいが、ここは詰み上がりまで指すのがエチケットであろう。しかし混乱した私は、△3三銀△4四銀、▲1三竜の局面で、△5五銀と立ってしまう。△3三銀がもちろんタダで、女性に「これ、取れるんですよね…?」という感じで▲3三竜とされ、クサッタ。
以下はボロボロにされて負け。女性はホントに強くなった。
今日はこれにて終了。対局間の待ち時間が長かったので、今日の対局は4局+α。昨日は「大沢さんと指したい」とOg氏が言っていたのだが、結局指せないまま終わってしまった。
さて、食事である。今日は近くの定食屋へ。参加者は大野七段、W氏、Og氏、佐藤氏、Fuj氏、Shin氏、私などの8人。
私は赤身丼セットを頼み、美味しく食べた。
食後に食事談義になり、Og氏が「ラーメンは500円以内じゃないと食べない」と言った。今どき500円でラーメンはなかなか食べられないと思うが、その思想は共感する。
さらにモスバーガーに場所を移してゆんたく。11時の閉店まで粘ってしまった。
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