一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

将棋ペンクラブ関東交流会2015(前編)

2015-05-30 22:05:40 | 将棋ペンクラブ
5月23日(土)は、年に一度のお楽しみ、東京・将棋会館にて、将棋ペンクラブの関東交流会があった。
開会は午前10時からだが、いつ入ってもよい。私はブログを書いたりしてグズグズし、家を出たときはすでに10時を過ぎていた。
将棋会館に着いたのは10時40分過ぎ。会場は4階だが、階段を使う。2階の階段に「これより先、関係者以外の立ち入りはご遠慮ください」の立て札があったが、構わず上に昇る。この優越感がよい。
3階にも同様の注意書きがあったが、私はさらに上を行く。4階の大広間に入ると、幹事連中が「これで交流会が始まる」と言った。
大沢が来ないと話にならない、の意だろうが、ありがたいことである。
「大沢さんのブログを見て来た、という人がいましたよ」
とA氏。いったい誰だろう。
参加者は20人程度か。この時間、例年に比べて少ないと思ったが、M氏は「昨年が多かったんですよ」と言った。
参加者の中に、Ok氏の姿がある。かの人は、Ok氏のことだったようだ。
奥の部屋では、熊倉紫野女流初段、渡部愛女流初段が指導対局中。男性棋士は、上野裕和五段の参加だった。指導対局は熊倉女流初段に教えていただきたいが、まずは交流対局である。
1局目は、湯川恵子さんと当たった。恵子さんは、草創期の女流アマ棋界を引っ張り、女流アマ名人を5期も獲得した強豪である。現在はスポーツ報知・女流名人戦の観戦記で健筆を振るっており、私たち文章好きには、レジェンドのような存在である。
そんな恵子さんの段位は「二段」。これは段位詐称…いや、奥ゆかしいが、この段位には騙されない。
恵子さんとは今年1月のペンクラブ新年会で一戦を交えて以来。そのときは「相雁木」だったが、本局も似たような進行になった。
将棋会館の4階で将棋が指せること。これは将棋ファンのあこがれである。いわば野球ファンが東京ドームでプレーするようなもので、いい将棋が指せそうな気がするのだ。
恵子さん、▲2九飛を▲3九飛と寄る。とたんに「あ…(しまった)」という顔。
△2七桂の飛車香両取りがあるかららしいが、ここに桂を打って香を取っても、後手(私)には何のトクもない。
しかし打たなきゃしょうがない、みたいな雰囲気になって、私はしぶしぶ?△2七桂と打った。以下▲3五飛△1九桂成と進み、ここで▲3四歩と角頭に一発打たれていたら私が悪かったが、恵子さんはそんな意地悪をしない。穏やかな手を選び、私が優位に運ぶことができた。
最後は▲7六歩(玉の逃げ道を開ける)に、△5七銀(王手)▲7七玉△8六金▲同歩△同竜まで、私の勝ち。
恵子さんは負けてもニコニコ。この境地に達するには、まだまだ修行が必要のようである。
熊倉女流初段を見ると、盤3つのうち1面が空いている。ここで入るべきかもしれないが、楽しみは先に取っておきたかった。私は交流対局を続ける。
Kun氏が来た。Kun氏も毎日多忙だが、時間はやりくりすれば作れるものだ。
2局目はOsa氏と。Osa氏はペンクラブの常連で、交流将棋会では常に好成績を収めている。私も何度か話したことはあるが、対局は今回が初めてであった。
が、対局カードを見ると「二段」と書いてある。恵子さんの二段もひどかったが、Osa氏の二段も相当な図々しさである。
「だって、持ってる免状が二段なんだもん」
「……」
振り駒で私が先手となった。私の居飛車明示に、Osa氏の作戦は四間飛車穴熊。私は棒銀模様に出るが、Osa氏が△3二銀型で待っているので、仕掛けそびれた。私は中央位取りに舵を変えたが、これがどうだったか。
△5四歩▲同歩△8八角成▲同玉△3三角▲7七角△5四銀。
ここで▲3三角成とやったのがマズかった。△同桂に▲3二角と打ち、この飛車銀両取りに期待したのだが、その後に致命的な見落としがあり、劣勢に陥った。▲3三角成ではふつうに▲5五歩と打ち、一局の将棋だった。
△2六歩の垂らしに▲4四角を急いだのが敗着。△2七歩成(▲1八飛取り)とされ、決定的に差が付いた。▲4四角では当然、▲2八飛と受けるところ。これなら長い戦いが続いていた。
本譜は完敗。くそう…。次回のリベンジを期した。
3局目。幹事のWas氏が対局者を選ばせてくれたが、アマ強豪のMima氏の名前がある。強豪の名前がある場合、よろこんで対局をするか、逃げるかの2つに分かれるが、私は後者である。穏やかにWatanabe Ki氏を選んだ。
それはないでしょー、とWas氏。これでいいのである。
Was氏とは相居飛車の将棋となった。中盤、私が△4五歩と銀取りに突いた手に対し、Ki氏は▲7六歩と角取りに打つ。ここで私が△4六歩と銀を取ったのが読みの入った一手。
以下▲7五歩△4七歩成となり、角銀交換の駒損ながら、急所にと金ができて、後手指せると思った。以下、私の勝ち。
ここまで3局戦ったが、時刻は11時40分。交流将棋会は、成績のいい順に賞品をもらえるのはもちろんだが、同じ勝利数の場合、対局数の多い方が優先される。ここまでいいペースである。
徐々に参加者が増えてきた。が、女性は増えていないようである。女性は4時からの懇親会に参加するのかもしれない。
熊倉女流初段のところは、3面指しになっていた。私も予約を入れたが、それだと対局をしないで待つことになるという。
何もせずに時間をつぶすのは、先の理由でできないので、私は交流対局を続けることにした。
4局目は某(Ogi)氏と。私の後手で、▲7六歩△3四歩▲2二角成△同銀▲4五角。善悪はともかく、某氏の得意形になったようなのは不愉快だった。
私は歩を駆使して先手陣を攻めるが、ふつうに「▲同○」と応じられたら不利だったところを、某氏が攻め合いに来てくれたので、私に分のある形勢になった。…と思ったのは幻で、某氏の▲7二と△4二飛▲8一飛成も相当な迫力である。
さらに某氏が▲5四角と銀を取った手に対し、△同金と取れない(▲3四桂の王手飛車取りがある)ようでは、完全にヨリが戻ってしまった。
さらに、▲6三馬に△5三金と当てたのが大悪手。このタイミングで▲3三桂成と金を取られ、△同玉の一手に▲2一竜と回られては、一遍に敗勢になってしまった。
もうどう指されてもこちらの負け。それも難しい手順ではないが、某氏は長考を続ける。こちらが勝勢ならまだいいが、敗勢でこれをやられてはかなわない。

ここから▲3六桂△3五銀右▲4二角成△2六銀と進む。ここで冷静に▲5二馬とされるくらいでも、負けだと思った。
(つづく)
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