一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

6月4日のLPSA金曜サロン(前編)・中倉宏美女流二段戦はどうする

2010-06-05 15:19:38 | LPSA金曜サロン
4日のLPSA金曜サロン、1部(午後2時~6時)は山下カズ子女流五段、2部(午後4時30分~8時30分)は中倉宏美女流二段の担当だった。
この日の注目は、前週で手合い係を卒業した植山悦行氏の後任であった。噂では、櫛田陽一六段が暫定的に務める、とのことだったが、どうなのか。
1階ドア前のインターフォンを押すと、女性の声が聞こえた。聞きなれない声である。誰だろう。
階段で3階へ上がりドアを開けると、信じられない光景が目の前にあった。
山下女流五段と会員のW氏が指導対局をしているのみ、だったのだ。
時に3時50分。前週は3時30分に入室した時点で16人もいたから、エライ違いである。いったい何があったのか。
前週の1部は島井咲緒里女流初段の担当だった。山下女流五段と比べ、人気の面では島井女流初段がはるかに勝る。しかし金曜サロン会員のレギュラー陣は、女流棋士の担当に関係なく、時間があれば訪れる。それなのに今回は、毎週必ず参加している実年夫婦とおばさまの姿もない。おかしい。
誤解を恐れずに書けば、植山手合い係が辞任して、すべての会員が金曜サロンを見限ったようにも思われた。
室内の左を見る。櫛田六段が見慣れぬ紳士氏に指導対局を行っている。やはり櫛田六段が手合い係に着任したのだ。その手合い係の席には、藤森奈津子女流四段の姿があった。とりあえず、代行作業をしていたのだろう。インターフォンの声も藤森女流四段であろう。もう風邪は全快、前週のハナ声は聞けず、ちょっと残念であった。
ところで私が子供のころ通っていた地元の将棋センターは席主が女性で、おじさんばかりの客の中で異彩を放っていた。この日の藤森女流四段は、いつにも増して魅力的。指導対局のときと手合い係とでは、メイクも微妙に違うのだろうか。女性の手合い係も、華やかでいいと思う。
櫛田手合い係に、緊張しつつ挨拶をする。ちょっとコワモテの印象はあったが、穏やかに挨拶を返してくれ、ホッと胸をなで下ろした。
とにかくこの時点で、客は3名である。前週とは別の意味で、異常事態だ。
山下女流五段との指導対局に入る。しかしW氏の将棋は終わっていて、感想戦の最中だった。したがって、元女流名人との、1対1の指導対局となった。贅沢な話である。
中盤になったころ、2部担当の中倉女流二段が訪れる。紳士氏はまだ櫛田手合い係と指導対局中だから、W氏のみが入る。
「この前のチャレンジッカップではおめでとうございます」
「ありがとうございます」
とかいう会話が聞こえる。その後もふたりはキャッ、キャッ、と会話を弾ませている。楽しそうだ。それを横目で見ている私は、そのやり取りが気になってしょうがない。
藤森女流四段が山下女流五段や私に挨拶し、退席する。
しばらくすると静かになった。中倉女流二段とW氏は対局に専念し始めたようだ。しかしふたりの世界に入っているようで、それはそれで、やっぱり面白くない。
会員のTo氏が訪れ、山下女流五段は2面指しとなった。やはり指導対局は多面指しにならないと、絵にならない。
山下女流五段との指導対局が終わり、私はそそくさと中倉女流二段との指導対局に入る。いつまでも中倉女流二段とW氏をふたりきりにしておくわけにはいかない。
中倉女流二段がこちらにやってくる。「夜のナカクラヒロミ」というには、あまりにも外が明るい。いまは最も陽が長い。私はこの季節がいちばん好きだ。
「先生、チャレンジカップ、おめでとうございます」
「あ、ありがとうございます」
私はマイナビ女子オープン「チャレンジカップ」で、女流棋士はひとりも通過しないと自信を持って予想した。しかし終わってみると、LPSA女流棋士3名と渡部愛ツアー女子プロが見事予選通過を果たし、私は4名の底力に舌を巻くとともに、畏敬の念を抱いたものだった。
「先生、マイナビ予選の1回戦はどうでしょうか。勝つ自信はありますか? あれば(懸賞金を)1本賭けますけど」
「がんばります」
エエッ!? 否定しないの!?
(私なんか応援しないでください。負けたら大沢さんが懸賞金を損するでしょ)
くらいのことを言ってくれれば、私は懸賞金を賭けなくて済むのだが…。
ちなみに中倉女流二段は関根紀代子女流五段との対局である。私は懸賞金を賭けるときは、対局者のどちらが勝利してもいいカードを選ぶ。
関根-中倉宏美戦はどうか。賭けるか賭けないか、私の心は決まった。
(つづく)
コメント (10)
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