一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・大庭美樹女流初段⑩

2010-06-15 01:19:17 | LPSA金曜サロン
4月9日のLPSA金曜サロンは、1部(午後2時~6時)が大庭美樹女流初段、2部(午後4時30分~8時30分)が松尾香織女流初段の担当だった。これは3月12日と同じ組み合わせである。きょうは大庭女流初段との一局を振り返る。
この日は金曜サロン常連のW氏が休み。ムードメーカーの氏がおらず、会員も少なかったため、いつもと雰囲気が違った。そして現在は、植山悦行手合い係もいない。もしW氏が来なくなったら、このサロンはどうなってしまうのだろう。
指導対局開始。私は☗2六歩。☖3四歩☗7六歩に、☖4二飛。ここ数年は、振り飛車でも角道を止めない指し方が幅を利かせている。居飛車側も「振り飛車には角交換」は、昔の話になっている。考えてみれば確かに、角交換を果たせたから、即居飛車がよくなるというほど、将棋は簡単ではないのだ。
私は5手目に☗6六歩。居飛車側が角道を止めているのだから、もうアベコベである。
中盤――。1筋を破り、桂得で指しやすくなったと思った。下手1三と、1九香、2六飛、5五角、持駒・金、桂に、上手は1一香、2一飛、2四歩、4二角、5四銀、片美濃囲い、9四歩。
ここで下手の手番で、誰でも指したくなる☗7四桂を打ったのだが、以下☖9二王に☗3七角と引かざるを得ず、☖5五歩と角道を止められては難しくなった。
その数手後、飛車角両取りに☗3二金と打ったのが悪手。すっと☖5三角と飛車取りに逃げられて(☗3七角のヒモはついている)、3二の金がスカタンになった。これでは飛車を取っても、大した得にはならない。☗3二金では☗2二ととでも入り、☖同飛なら☗1一香成と、ボチボチ指すのがよかったか。
さらに数手後の局面の符号を記す。

上手・大庭女流初段:1一香、2四歩、2五桂、3五歩、4五歩、5三角、5四銀、5五歩、6三歩、7二金、7三銀、7四歩、8一桂、8二王、8三歩、9四歩、9七歩 持駒:銀、歩2
下手・一公:1六飛、1九香、2九桂、4七歩、5九角、6五歩、6六銀、6七金、6八金、7六歩、7八玉、8七歩、8九桂、9九香 持駒:歩3

☗2二飛の王手に☖6一金を☖7二金と締まった局面。
桂損(☗7四桂)の代償に9筋を詰めたのに逆襲され、勢力が逆になっている。それでもまだ駒得だから私がいいとは思うが、ちょっと気持ちのわるいところがある。
ここで私は☗9三歩と垂らした。次の歩成りを受けるため、大庭女流初段は☖6二銀と引いたが、最後はこの歩が拠点となって、何とか上手王を寄せきることができた。
戻って☖7二金では、ちょっとヘンだが☖6二金とまっすぐ立っておくべきだったか…が、感想戦でのやりとりだった。
勝ちはしたが、将棋は逆転のゲームだと痛感した一局。勝ってなお勉強になるのが、精神衛生上、最もよい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする