一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・松尾香織女流初段⑪

2010-06-16 00:44:05 | LPSA金曜サロン
4月9日のLPSA金曜サロン、2部(午後4時30分~8時30分)は松尾香織女流初段の担当だった。
松尾女流初段の3月の担当のとき、私との指導対局で、ことし松尾女流初段が私に全勝したら、ウイスキー「マッカラン」を贈呈する、という話がついた。倉敷藤花戦でも好成績を残したら、同様に「マッカラン」を贈呈することになっており、この時点では、松尾女流初段にダブルチャンスがかかっていた。
これらは片懸賞なので、一見、私にメリットはないように思える。しかし以前、高名な将棋ライターが、プロ棋士や奨励会員に本気で将棋を教えてもらいたいなら、授業料をはずむことだ、と言っていた。倉敷藤花戦はともかく、「マッカラン」で松尾女流初段が私との将棋で少しでも本気を出してくれるのなら、会員冥利に尽きるというものである。
「指導対局で私が1、2局勝っても、マッカランを進呈しましょうか?」
と申し出るが、松尾女流初段は聞こえなかったのか、返事なしである。イザというときのために、回答を保留しているのかもしれない。
指導対局開始。松尾女流初段十八番のゴキゲン中飛車に、私は☗6八玉型から☗3七銀~☗4六銀と出る。松尾女流初段は☖4二銀のままなので、私は☗4五銀と立った。しかし☖3二金、と悠然と備えられてみると、☗3四銀には☖5六歩があり、☖5七歩成は許せないから☗同歩とすると、☖8八角成と目標の角を捌かれて、おもしろくない。局後にそれを言うと、
「全然考えてなかったー。勉強になりましたー」
と言われ、クサった。
そのあとは、何でこんな手を指してんの? と、いま並べたら考えられない手を連発して、私の敗勢になった。では投了1手前の局面を記す。

上手・松尾女流初段:1一香、1三歩、2三歩、3二金、4二銀、4三歩、5一飛、5六成銀、5七金、6一金、7二銀、7三歩、8一桂、8二王、8三歩、9一香、9三歩 持駒:桂、歩2
下手・一公:1七歩、1八飛、1九香、2五歩、2九桂、3五歩、6四馬、6五歩、6九金、7六歩、7七角、7八玉、7九銀、8七歩、8九桂、9七歩、9九香 持駒:歩3

ここで☖6六歩と垂らされて、投了。全く見えなかった。例によって「エーッ!?」と驚かれたが、受けても歩の垂らしのおかわりがくるので、受けきれない。これ以上松尾女流初段にいい思いはさせたくない。このあたりが投了の時期であろう。
「大沢さん、(ここで投了するなんて)筋がよすぎますよ」
と、妙なホメ方をされたが、勝ち目のない将棋をいつまで指していてもしょうがない。終わってみれば、62手の短手数だった。前局は38手だったから、どうしようもない。
6筋に歩を垂らすべく、わざと角を成らせる指し方、☖5七飛成としないで、じりっと☖5七金と寄り、遊び駒を作らない指し方など、松尾女流初段の大局観にうなった一局。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする