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一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第9回武蔵の国・府中けやきカップ(1)

2016-04-05 00:16:14 | LPSAイベント
3月20日(日)、東京府中の「第9回武蔵の国・府中けやきカップ・女流棋士1dayトーナメント」に出かけた。
会場はおなじみの「ルミエール府中」。開場は午前10時、開会式は10時30分。新宿から準特急に乗れば10時11分に府中に着く。けやきカップの観戦は5年ぶりだが、府中からはすぐ着いた記憶があるので、迷うことはあるまい。対局前の渡部愛女流初段に激励でもできればラッキーと思った。
ところが車中でスマホを繰ると、会場は東府中から徒歩7分とのこと。私は怪訝に思ったが、従ってみる。調布で準特急を降り、各駅停車に乗り換えた。
現地に着くと、そこは「府中の森芸術劇場」で、全く別の建物だった。私がどこかで、別の案内を見てしまったらしい。私は時々、こういうポカをやる。
ここからならルミエール府中まで歩いていったほうがいい。しかし盛大な遅れで、10時30分の入場は難しくなった。
その後も道に迷って、入場したのは10時44分。そういえばこの数分前、とある道で多くのオッサンとすれ違ったが、彼らはここを目指していたのだ。
1階の入口を通ると、多くの小学生が将棋を指していた。「けやきキッズ将棋団体戦」だ。
東京の外れ(失礼)の府中でこれだけの人数が集まるとは、すごい。
そして奥のステージ上では、鹿野圭生女流二段と渡部女流初段の対局が始まっていた。解説は中座真七段、聞き手は蛸島彰子女流五段。席は多く用意され、五分くらいの着席率だった。
入場料は無料。世知辛い世の中で、この値段設定は涙が出るほどありがたい。今回も指導対局が用意されているが(これは有料)、これを受けて売り上げに貢献したいと思う。
私は受付に出向き、パンフレットをいただく。
優勝者予想クイズの投票用紙が入っており、締切が11時だったので、渡部女流初段に○を付けて投票した。中倉宏美女流二段の筋もあるが、ここはまあ、この一手であろう。
他には、同イベント名物・懸賞詰将棋があった。問題は全部で3つ。地元在住の岡本眞一郎氏の労作で、詰め上がりがあぶりだしになるのだ。
それで思い出すのが5年前だ。この時も私は解答したが、1問だけどうしても分からず、途中までの手順を書いて投函した。ところが最後の抽選で、私が全問正解者として当たってしまった。
賞品は岡本氏と中倉姉妹の揮毫が入った詰将棋本だったが、私は事情を話し、返納を申し出た。
だが岡本氏は「(全題正解でなくても)解いてくれたんだから、それでいいです」と優しいお言葉。だが私はそれでも返納した。当時の私は、バカ正直だったのである。
今回こそ全問正解して、岡本氏の「挑戦」に応えたい。私は眼前の対局観戦もそこそこに、解答にチカラを入れる。
(氏に了承は得ていないのだが、その作品をここに掲げる。あまりにも名作なので、1人でも多くの読者に鑑賞してもらいたい。正解手順は書きません)





鹿野―渡部戦は、大方の予想通り、鹿野女流二段の四間飛車に、渡部女流初段の居飛車穴熊になっていた。
中盤までは鹿野女流二段も十分の形勢に見えたが、相手は穴熊だからまだまだだ。
私は詰将棋の第1問を解いた。上で「あぶりだし」と書いたが、岡本眞一郎氏といえば「ナラズの岡本、岡本のナラズ」で、これも解図のヒントになる。なお詰め上がり図は、ある数字になった。

第1図で鹿野女流二段は▲7三歩成。中座七段は「堂々とした手です」と解説するが、渡部女流初段は手順に△8六飛と飛び出し、悪くないはずだ。
以下、渡部女流初段が爽快に収束した。
感想戦。第1図では▲4四歩がよかったらしい。以下△同歩▲4三歩△同金左▲同成銀△同飛▲5四角で勝負だった。
ともあれ渡部女流初段、まずは1勝である。
ここで昼休憩。1回目の指導対局は午後1時からで、受付は12時から。もっとも今は詰将棋で頭がいっぱいで指導対局どころではないのだが、一応申し込んでおいた。
駅前に出て食事処を探すが、これといったところがない。詰将棋の解答の締切は午後3時である。正直、食事をする時間すら惜しい。
私はとある複合施設に入り、ベンチに座って詰将棋を解く。もう、昼食は見送りだ。
帰路、自販機で缶コーヒーを買い、そこでちびちびやりながら、やはり詰将棋を解く。我ながら奇怪な行動ではある。
会場に戻る。懐かしい人の姿があったが、名前を失念したので、聞く。
「Kubです」
「おおKub君。久しぶりだねえ」
しばらくおしゃべりしたが、Kub君が販売コーナーの向こう側に入っていく。どうもKub君は、スタッフとして動いているようだった。
指導対局の席には、大庭美樹女流初段の名前があった。
島井咲緒里女流二段に声を掛けられた。実は鹿野―渡部戦と同時間帯に別所で島井―大庭戦があった。この状況から考えるに、島井女流二段が勝ったのだろう。
「今日は仕事の帰りでツか」
相変わらずかわいらしい。
「いえいえ、昨日女流棋士会のイベントに行ったんですけど、ちょっと消化不良がありまして…。今日はこのためだけに来ましたよ」
「あっ、そうなんでツか。スーツ姿だから…」
「こういう場だから正装で来なけりゃと思って」
「ああ…気軽に着てくだツァイよー」
咲緒里スマイルに触れられて、今日ここに来てよかったと思った。
席上対局は、準決勝1、蛸島女流五段―渡部女流初段だ。
指導対局は、鹿野女流二段と大庭女流初段の3面指し。私は大庭女流初段に教えていただくことになった。
(つづく)
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LPSA Minervaファンクラブ会報

2016-02-12 20:41:26 | LPSAイベント
先月下旬、LPSA Minervaファンクラブ会報誌「CAFÉ MINERVA」が送られてきた。今日はその紹介をする。

A4版・全12ページ

●表紙 中倉宏美代表理事以下11人で記念撮影

●第60回 1dayトーナメント「Minervaカップ2015」…P2
大会の模様と、優勝者・島井咲緒里女流二段のコメントがある。

●第9回小学生・第7回中学生 女子将棋名人戦 全国大会…P3
8月30日に行われた。協力は共同通信社。

●Minerva BQQ…P4
9月5日に都内で行われたバーベキューパーティーの模様を、豊富な写真で振り返る。

●LPSA将棋フェス2015…P5
9月22日に行われたフェスタを振り返る。「第7回ペア将棋選手権」「第2回LPSAダブルス将棋大会」など。

●アパガード杯 第9回女子アマ将棋団体戦…P6
11月22日にパレスサイドビル「マイナビルームA」で行われた大会を振り返る。

●アパガード杯 第3回将棋キッズ団体戦…P7
11月23日に「マイナビルームA」で開催。

●第8回 女子アマ王位戦 全国大会…P7
12月20日に行われた様子を振り返る。優勝は四国代表の堀彩乃さん。

●Minerva全員アンケート 2015年想い出の場所…P8~9
どの場所も興味深い。個人的には神田真由美女流二段の「冬の北海道」に共感した。

●Minervaインタビュー 女子YAMADAチャレンジ杯優勝記念インタビュー ゲスト・渡部愛女流初段 聞き手・島井咲緒里女流二段…P10~11
渡部女流初段の生の声が丸々2ページ分堪能できる。

●リレーエッセイ 山下カズ子女流五段…P12

●昇段記念・次の一手 出題・上川香織女流二段…P12

●LPSAインストラクター講習会…P12

●編集後記…P12

LPSAの紙媒体記事が読めるのは、Minervaの会報だけ。
Minervaは入会費1,000円、年会費5,000円。会報は年2回送られてくる。
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LPSA Minerva「CAFE MINERVA」2015年夏号

2015-07-30 00:18:10 | LPSAイベント
先日、LPSAファンクラブ「Minerva」の会報誌「CAFE MINERVA 2015年夏号」が送られてきた。
これは年2回発行される、A4版オールカラー・12ページの冊子である。今日はその案内をしよう。

表紙 渡部愛女流初段
渡部女流初段が可憐である。

P.2 第8回 武蔵の国 府中けやきフェスティバル
写真がふんだんに掲載されており、見やすい。

P.3 第59回1dayトーナメント「卯月カップ」
渡部女流初段のミニ自戦記。

P.3 第3回ショコラトーナメント開催!
中倉宏美女流二段のコメントがある。

P.4 Minerva交流将棋大会レポート、ほのぼの将棋熟~2015春講習~
私は交流将棋大会に参加したが、Aクラスの準決勝で敗れた。準決勝の中盤、私は▲3六銀と敵金にぶつけたが、ここは▲3六歩△3四金▲4六銀だったかもしれない。会報誌に顔が載せられず残念。

P.5 渡部愛写真館
渡部女流初段の写真が3点。このお宝写真だけで、ファンクラブに入会した価値がある。それにしても渡部女流初段は、モデルの本田翼に本当によく似ている。もっとも当人に質したら、「似てない」とのことだったが…。

P.6~7 みんなハッピー!「LPSA将棋パーク2015」開催!
楽しそうな雰囲気がよく伝わっている。

P.8~9 私のちょっとした自慢
女流棋士13人が表題のアンケートに答えている。個人的には、神田真由美女流二段の自慢に唸った。私が日ごろから望んでいながらできないこと、それを神田女流二段は易々と行っている。敬服した。

P.10~11 Minervaインタビュー ゲスト 船戸陽子女流二段・上川香織女流初段 聞き手 島井咲緒里女流二段
お二人の将棋人生が手際よくまとめられている。ちなみに上川女流初段は、今日7月30日がお誕生日。おめでとうございます!!

P.12 リレーエッセイ 大庭美夏女流1級
「姉の苦労」がおもしろおかしく書かれている。

P.12 次の一手 船戸女流二段
女流名人リーグ入りの一局から。今回は珍しく、相手の好手を当てる。

P.12 LPSAグッズ・新商品のご紹介

P.12 編集後記 島井咲緒里

この他、同封のチラシに「Minerva★BBQ」のお知らせがあった。
9月5日(土)、東京都内にて開催。会費は9,000円。まだ会員でない人も、これを機に入会すれば参加可能。その際、入会金の1,000円は免除してくれる(言うまでもないが、年会費の5,000円はもちろん払う)。
出演女流棋士は、中倉宏美女流二段、神田女流二段、島井女流二段、大庭美樹女流初段、渡部女流初段。酒豪ぞろいだが、会員にとっては、渡部女流初段といっしょにお酒が飲める絶好のチャンスである。受付は8月28日(金)までだが、先着25名なので、興味がある人は、早めに申し込んだほうがいい。

日本将棋連盟が新幹線なら、女流棋士会はJR在来線。LPSAは第3セクターに相当すると思う。
つまり小規模のLPSAには、ファンのサポートが必要なのだ。
もしLPSAがなかったら、私は指し将棋を再開することもなかったし、多くの棋友と巡り合うこともなかった。そしてこのブログもこの世になかった。その意味で私はLPSAに、本当に感謝している。
その私が今できることといえば、ファンクラブ会員を継続することぐらいしかないが、応援する気持ちは、LPSA設立当時と、まったく変わっていない。
LPSAの今後の発展に期待している。
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LPSA Minerva交流将棋大会(5)

2015-04-27 01:13:47 | LPSAイベント
ヒトの将棋を見てもしょうがないが、O―男性戦は、男性氏が優勢だ。最強のO氏を向こうに回して堂々の戦いぶりで、男性氏は強い。そういえば彼はどこかで見たことがあるが、名のある強豪かもしれない。
勝負は結局、男性氏が勝った。O氏はふつうに感想戦を行うが、その真摯な態度が素晴らしい。私などは負けた場合、不貞腐れながらやるからダメだ。
数分後、決勝戦がスタートした。私と1回戦で戦った男性氏が記録係を務め、どうもこの3人は将棋仲間のようだった。
私はO氏と3位決定戦を戦う。お互い「3位決定戦を指してもねえ…」と苦笑いだが、指さざるを得ない。
O氏との対戦成績は、私の4勝11敗。丸勝ちの将棋を負けたことがあるので、ホントは5勝10敗だ…などと強がってみるが、それでもダブルスコアである。少しでも借金を返したいところだった。
O氏の先手で、▲7六歩△8四歩▲2六歩△3四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金。
私は2手目から少考を続け、ここまでで2分以上使っていた。ここでO氏が少考のお返し。そして▲9六歩と突いた。
後手番で1筋を突く手があるが、それを先手番で応用しようの意か。数手後▲9五歩としたところで、私は△3三桂と跳ねる。将来の▲5六角~▲9四歩~▲9二歩を阻止したもので、これは手応えがあった。
しかし、この後がマズかった。

図以下の指し手。
△4五桂▲4六歩△7七角成▲同桂△2五角▲4五歩△3五歩▲2六歩△3六歩▲2五歩△3七歩成▲同銀△3四飛▲3六歩△2七飛▲3八角△2五飛成▲1六角打(投了図)
まで、O氏の勝ち。

私は△4五桂と跳んだ。先手の中央が薄いと見たものだが、これは無謀だった。▲4六歩を誘って、△2五角。いわゆる準王手飛車で、実はこれが読み筋だったのだが、もし▲4五歩と桂を取られたら、飛車角交換でも後手がつらいのではないか…と考え始めたら、O氏がふつうに▲4五歩と桂を払ったので、クサッタ。
数手後の△2七飛に▲3八角でシビれた。私は△2五飛成としたが、▲1六角打で投了。以下△同竜▲同角△8四飛は▲4四桂があり、もう後手勝てない。

冷静に考えれば、△同竜とせず△4五竜でその筋は消えるが、それも▲3四角△同竜▲9四歩△同歩▲9二歩で、先手圧勝であろう。
感想戦。△4五桂と跳ねた時点で全然ダメなのだが、O氏は「けっこう難しい」と慮ってくれた。
まあ△4五桂では、△1三角ぐらいだったか。以下△3五歩~△3四飛と、ひねり飛車を目指す。こんな感じで、息の長い戦いにすべきだった。感想戦では、これで一局、だった。
私は入賞を逃し、もうここにいる理由もないのだが、藤森奈津子女流四段に聞くと、「表彰式があるから(見て行ったら?)」の答え。それで、決勝戦を遠巻きに眺めた。
決勝戦は、相矢倉になっていた。さすがの熱戦で、両者が相当な手練れであることが分かった。結果は、O氏に勝った男性氏が勝ち、優勝となった。
表彰式はなごやかに行われた。A、Bそれぞれの3位までと、セカンドトーナメント優勝、準優勝者がいるので総勢10名。けっこうな人数だ。とはいえ入賞は、自信になるだろう。
今回交流大会に初めて参加して、実に楽しかった。ただ後半、スタミナが切れた。大野・植山教室の5局と、大会の4局+1局は、体力の消耗度が段違いだった。成績は2勝2敗+1敗も、実感は1勝4敗。やはり私は、楽しんで指すのが性に合っているようだ。
それはともかく、LPSAも土・日は時間があるだろうから、またこうした大会を開いてもいいと思う。ただそういうわけで、私が参加するかどうかは未定だ。

帰宅して、ポーチを開けると、渡部愛女流初段の書が見えた。記念写真の台紙裏に揮毫されたものだ。そこには「不撓 女流初段 渡部愛」とあった。
肝に銘じたい。
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LPSA Minerva交流将棋大会(4)

2015-04-26 00:05:57 | LPSAイベント

第2図以下の指し手。
▲3四角△4三歩▲5三歩△4二玉▲3六銀△3八と▲同玉△3六歩▲5六角△3七金
まで、一公の勝ち。

Sak氏は▲3四角と打ったが、失着。ふつうに△4三歩と受けられて、二の矢がない。とはいえここは、▲3四角と打ってくると思った。これは対局者のみが分かる心理である。
Sak氏は遅ればせながら▲5三歩と打ったが、今度は△4二玉と寄られて、寄りがない。
Sak氏は慌て気味に▲3六銀だが、私は△3八とから△3六歩とし、これは私の勝ちになった。▲3六銀では▲5六角があり、まだ先手に分があったのではないか。
△3七金まで、Sak氏の投了。感想戦に入るが、第2図で▲5三歩は、△同金▲同金△同玉以下、後手玉が端に逃げる変化があったりして、意外に難しい。それで、▲5三歩△同金のとき▲4一角が発見された。以下△4二玉▲3四桂△3一玉▲2三角成で先手勝ち。
となるならば、▲5三歩△同金の交換もいらない理屈だ。整理すると、第2図からふつうに▲4一角で、先手が勝ちだった。この詰みが見えていたら、私は受けにならない受けを指して、負けていただろう。
だが…。私が十分のはずだったのに、なぜ非勢になったのか。第1図から△8六歩▲同歩△4五歩▲6六歩に△4六歩の取り込みがまずかった。途中から感想戦に加わったO氏によれば、ここで△5五歩(参考図)があったらしい。

これで、どの変化になっても後手指せる。本譜、△4五歩と一歩を損して攻めを呼び込んでからは、後手に勝ちがなかったようである。
それにしても、先日のShin氏との将棋もヒドかったが、本局も即詰みの将棋を拾うとは、それ以上である。まるで投了しないのが最善手のようで、私のポリシーに反する。
「悪くなっても投了しないFuj流を貫けば、勝率は上がります」
というFuj氏の高笑いが聞こえてきそうで、自己嫌悪に陥るばかりだ。これでベスト4に残ったが、ちっともうれしくなかった。

さて、とにもかくにも準決勝である。相手は30代前半の男性氏で、1回戦の彼とは将棋仲間のようだ。私の将棋を見られていたが、それがどう出るか。
私の先手で相居飛車となり、▲3四飛と横歩を取る。対して男性氏は△3三桂と跳ねた。
そうきましたか! これはKun氏が得意にしている手で、私も苦杯をなめた経験がある。これはイヤな将棋になったと思った。
私は▲7五歩~▲7六飛とするが、後手は△5四歩~△5三銀~△3一角。こうやって7五歩を取りにくるのが後手の狙いで、Kun氏にもやられた。
本局は▲7四歩~▲7三歩成△同銀上となったが、先手は歩損を避けられたものの、後手の玉頭が厚くなった利のほうが大きい。私の飛車は▲9六に蟄居しており、作戦負けである。勝敗はともかく、後手の思惑通りに進んでいるのは、面白くなかった。
右では、O氏と男性氏が、もうひとつの準決勝戦を行っている。戦型は横歩取り。勝敗はともかく、最新型を指すO氏の若さが素晴らしい。
私の将棋は、3筋で戦いが起こったが…。

図以下の指し手。
▲3六銀△3四金▲3五歩△4四金▲4六歩△1三角▲4七金△6五銀▲7七桂△7四銀引▲3七桂△3五金▲同銀△同角▲4五歩△5六歩▲同歩△7六歩▲6五桂△同銀▲3三角成
△5六銀▲同金△同飛▲5七歩△4六飛▲4八金△3六桂(投了図)
まで、男性氏の勝ち。

会場の端では、島井咲緒里女流二段、渡部愛女流初段らが指導対局を行っている。今大会は本戦とセカンドトーナメントがあるので、最低でも2局指せる。私は連敗するだろうから、そのときはまた女流棋士としっぽり…などと考えていたのだが、予想に反して私は勝ち残り、今も厳しい戦いを演じている。いったいどちらが幸せなのだろう。
向こう側では、ミスター中飛車氏とSak氏が指している。これは練習対局だろうか。
▲3六銀と立って、持ち直したと思った。が、△3四金に▲3五歩と打ったのはつまらなかったかもしれない。この位を確保するため、苦労してしまったからだ。
続く▲7七桂も、桂頭にキズを作って、悪かった。とはいえ代えて▲9七角も、△6四銀くらいで先手がパッとしない。とすると、ここではすでに先手が悪いのかもしれない。
数手後の△3五同角に、▲4五歩がかなりの悪手。飛車の横利きを通したものだが、相手の角道を通した罪のほうがはるかに大きかった。
以下は後手にいいように攻められ、▲4八金(最後の悪手。まだ▲5九金だった)に△3六桂まで、私の投了となった。
感想戦。△6五銀に▲7七桂が悪手、は双方が認めるところだったが、▲9七角も先手がパッとしなかった。ではこの局面ですでに先手が指しにくいか…となったが男性氏も否定せず、「実はここでは私がいいと思っていました」の感想であった。
じゃあもっと前、△2五歩に▲7六飛と寄ったのが疑問、▲2八飛だったか…と思うが、飛車を引くくらいならこの戦型を指すな、ということになる。
結局私に実力がなかったということだろう。ただ、初対面の相手と指すときは、対抗形が無難だと思った。
真剣勝負を立て続けに指して、ちょっと疲れた。右は熱戦が続いているが、O氏の分が悪いように見えた。
(つづく)
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