画像は、初冬の風情の、木立。別の事。或る日の昼下がり、ピンポーンと、音が鳴った。玄関戸には、人影がなく、いたずらかなぁと、戸外に出た。すると、辛そうに、外壁に寄りかかるように、近所の女性が、「あれーっ、どうしたのぉ」と声をかけた。「タクシーを頼むので、電話を借りたい」という。20メートルほど先の家なので、「タクシーですかぁ」と、再度問うと、通りに出た先の、パーマさんへ行くという。ならば、すぐそこ150メートルほどの先の、通りに出た所なので、「送っていきますよ。歩けますかぁ」と、「歩ける」という。女性のバックを預かり、よろめくので、右腕を抱えこんで、歩きだした。5、6メートル歩くと立ち止まる。「手を握って下さい」と云うので、左手を握った。よろめく瞬間に、握り返している。立ち止まっては、歩く。途中の電柱には、持たれるかかるようにしている。パーマ屋さんに着き、椅子にもたれて、座った。腕を抱えてる時は、もたれかかられると、支え切れないなぁと思いつつ、手を握ると、よろめく度に、ちからが伝わってくる。身の安全を確保するのに、手先に強い力が働くものだなぁと、感じた。女性は、一人暮らし、一年前ほど前に、立ち話しただけで、朝のごみ出しをしているのを、見ていたので、元気にしていると、思っていた。このことがあった翌日、娘さんが、世話になったと、菓子折りを持って、礼にきた。