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2013年01月19日 | ことば遊び
「真」を、旧字体で「眞」と綴る。
「「匕」と「具」の2つからなっている。「匕」は「化」の原型で、人が倒れた姿=死者を指し、「具」の字は「首」を逆さにした(倒した)形を表している。つまり、「真」という字は「倒れている死者」という意味だった。
「真」が含まれる「慎」「鎮」などの字に鎮魂や死に関する意味が多いのは、「真=死者」だった名残りといえる。

では、どうして「死者」から「まこと」という意味が派生したのか?
死者は、どんなに手を尽くしても永遠に生き返らない。つまり、死という現実は不変だ。この状況を真正面から受け止めている様子から、「真」の字に「まこと」という意味が生まれた。



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ほぼ4年ぶりに「漢字の成り立ち」をアップしました。iina「もののはじめblog」のはじめは、「ことば遊び」からスタートしたのでした。
カテゴリーでは「笑撃画像」が、いまや(1105)記事に育ちましたが、次に「ことば遊び」(298)が控えているのはそんな理由からです。


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6 コメント

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ドラえもん・えかきうた ♪ 大山のぶ代1 (あQ)
2013-01-19 02:59:28
「真」の旧字体は「眞」
災いなどにより命を落とした死体をあらわす字。

諸説有るようですが、i i n a 様のお話しを少し膨らまさせていただくと…
「眞」は、「ヒ」 と「県」から成り立っている。
「ヒ」は逆さまに成って倒れている死体。
「県」は、処刑されて木から逆さまにぶら下げられた罪人の生首から、髪の毛が垂れ下がっている様子と云われます。
漢字の意味は、i i n a 様がお書きの通りだと思います。

近年、日本では日本なりの略字が定着し、中国では誰でも簡単に読み書き出来るように、[簡体字]が取り入れられ独自に変化。
「豊田」の「豊」などは「三」の真ん中に「 I 」を書き「豊」と云う簡体文字と成っております。

又、古くからの漢字導入国でも変化がおき、北朝鮮は漢字廃止。
韓国も徐々に漢字教育を廃止してハングル文字のみとなり、50代より下の世代は漢字が読めなく成って来ております。

高校の夏休みに、国語の先生の言葉を切っ掛けに[漢字辞典]一冊を大学ノート10冊ほど書き写しした思い出が有ります。
漢字は知れば知るほど奥が深く、興味が尽きないですね。

大変興味深い題材ですので、i i n a 様の 「 ことば遊び 」これからも楽しみにいたしております。
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言葉遊び (らいちゃん)
2013-01-19 06:54:24
眞=死者は勉強になります。
本日たまたま「噯(おくび)」を「口」+「愛」と書き、その説明したところですが、この言葉遊びのカテゴリー好きです。

「鬱」の“リンカーンは、アメリカン・コーヒーを三杯飲んだ”はテレビで観たことがあります。このように覚えると難しい字も覚えやすいですね。 
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訂正 (あQ)
2013-01-19 09:00:31
「眞」
「ヒ」と「具」ですね。
先ほど自分の書いたコメントを読んだら「県」に成っていました。m(_ _)m
以前読んだ、「本当は怖い漢字…」からだったかの、うる覚えで失礼いたしました。
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怖イ漢字 (piyo_ru)
2013-01-19 12:14:55
怖イ漢字、勉強ニナリマシタ。
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まことですか? (「のべR山会」のK)
2013-01-19 18:28:26
「真」の意味するところは、実に意外でした。~まことですか?と
疑いたくなりますが・・・(説明で)そう言われれば、なぜか納得
逆もまた真なり~あっ、これは関係ないですかね
その他の「過去漢」も、とても興味深い内容が多くて
まさに目からウロコがいっぱい落ちました。
また次回期待します。

コカン?
なかなか読めないですね 古閑(こが)の滝
そういえば熊本出身の女子プロゴルファーに古閑美穂(こが みほ)さんと言う方がおられましたね
九州には「古閑・古賀」の姓が多いようです。

坂の上の雲
やはり一読の必要ありそうですね
身を守る為のやむを得ぬ戦争でしたか? それでもやっぱ、いざ開戦となると
相当の決断があったのでしょうね
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コメントに m(_ _)m (iina)
2013-01-20 10:42:27
(あQ)さん へ
>「県」は、処刑されて木から逆さまにぶら下げられた罪人の生首から、髪の毛が垂れ下がっている様子と云われます。
(あQ)さんの知識は、底知れません。iinaが調べた解説にも「県」でしたが、「眞」の下部の旁がないため「県」を使った
と考え、「具」の「ハ」の方が「小」より旁に近いと思って使いました。
改めて他の説明を追うと『下部「県」は逆さの生首から髪の毛が垂れ下がっている様子を表しています。』でしたから、
(あQ)さんの記憶通りです。 恐れ入りました。




(らいちゃん)へ
この言葉が流行ったころは、観戦野球には関心がなかったですが、いまは文字とおり「巨人、大鵬、玉子焼き」です。
しかも、ごていねいにも今朝に玉子焼きを食べました・・・。

「九仞(きゅうじん)の功を一簣(いっき)に虧(か)く」は、難しいです。
九に一を加えると十になる。しかるに、九は「十」に一足りてない。としておきまする。  (^^ゞ




(piyo_ru) さん へ
「 コマ撮リノ為ニ     宇宙人増殖ニ 貢献シテルヌ     白イ宇宙人モ 足スト五体目 」

謎に充ちたことばの列挙でした。   





(「のべR山会」のK)さん へ
iinaブログには、司馬遼太郎を扱った記事が、次のように30超もありました。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/s/%BB%CA%C7%CF%CE%CB%C2%C0%CF%BA/2

氏の本は、本筋から脱線するのが妙味ですが、若いころなら物語の次の方が気になり、脱線するなと思ったはず
ですが、古文書等を読み敷いて小説をつづってますから、ますます興味をもちます。
余計なことですが、iinaが大阪に住んだ所から車で10分程の近くに氏も暮らしていました。雑雑たる市中より閑静
な所に住まない理由を、テレビのインタビューに答えて、 町中の騒がしさの中でないと描けぬと話していたことを
思い出します。また、食べ物にも頓着せず、素うどんとカレーさえあれば満足する人だとご婦人が話してましたっけ。
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