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「臣」の成り立ち

2017年12月07日 | ことば遊び
「臣」の古代文字を見ると「目」を立てたような形になっている。「臣」は大きな瞳を表す漢字だった。
古代中国では神に仕える人は瞳をわざと傷つけて視力を失わせて、神に仕える人が「臣」。後に君主に使える「おみ」「けらい」の意味になった。

 「臣」の関連字に、「賢(けん)がある。この「賢」の上部は「臣」に「又」を加えた字形。「又」は「手」のことで「臣」は瞳。
 そこで「賢」の古代文字を見ると、大きな瞳(臣)に手(又)を入れて、瞳を手で傷つけている姿を表す。そうやって瞳の視力を失い、神に仕えた「臣」には、才能を持った賢い人たちが多く、それが「賢」。
古代文字は下部の「貝」を含んでいないが、この字形だけで「かしこい」ことを表し、現在の「賢」の意味だった。

 次の「臣」の関連字に「監(かん)がある。この字の上部は「臥(かん)」という字形で、それに「皿」を加えたのが「監」。
 「臥」は人がうつむいて、下方を大きな瞳で見ている姿。「皿」は水を入れた水盤で、その水盤に自分の姿を映すと、水盤は水鏡だから「かがみ」の意味になり水鏡に自らを映して見て反省するので「かんがみる」の意味にもなる。これは「鑑(かん)という字の元の字形。
 その「鑑」は、水鏡が青銅や銅、鉄などの金属で作られることから、「監」に「金」が加えられた。
 「鑑定」「鑑賞」などの言葉には、よくしっかりと見るという意味が現在でも含まれていることが分かる。

   

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6 コメント

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お早うございます (延岡の山歩人K)
2017-12-07 07:09:26
「臣」の成り立ち
>「臣」は大きな瞳を表す漢字だった。
これは 知りませんでした。
臣の関連字に ついても よくわかりました

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文字の成り立ち (らいちゃん)
2017-12-07 07:25:00
「臣」が瞳を表していたとは想像もできませんでした。
「賢」がその瞳に手を加えて視力を失わせた形、それが「賢い」の元になっている。
恐ろしい成り立ちですね。
緑内障の目薬を欠かせない小生にとっては、文字の成り立ちとはいえ、視力を失わせるのはとても辛いです。

>いまはアナログ手帳で十分役立っています。手帳だと、1月分あるいは1週間分の出来事を一目で管理できます。
年寄りには手帳や日誌は必需品ですね。
携帯やパソコンのカレンダー機能やメモ帳機能は利用したことがありません。
と言うより利用の仕方を知らないのです。
矢張りアナログの手帳が一番です。
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 (延岡の山歩人K) さん へ (iina)
2017-12-07 08:10:30
木製の橋は、やはり和風な秋を演出しますね。

その橋の下を流れる土手と岸壁は、石垣がみごとに組み込まれています。

水の流れを止めているのですね。

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らいちゃん  へ (iina)
2017-12-07 08:42:51
「後の先」を「あとのさき」と読まずに、「ごのせん」とでしたね。聞いたことはあります。
文意を知らないと、「後の祭り」のような読み方になってしまいます。(^▽^;)

勝負は勝つか負けるかで決まります。ところが、相撲道の最高位の横綱には、品位が求められます。
白鵬が前人未踏の優勝40回を決め、さらなる上の神の極みを誇示しようと、なりふり構わず勝ち星にこだわっているのは
見苦しいと品評されています。 [ 品と貧では大違い ]

一般にも、あのひとは品がいいなどと言いますが、その昔に品位(ほんい)制があったことから派生した言葉だと申します。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/a6ce5f06b3d7ed9832f3cee021aed43e

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良い勉強に (hide-san)
2017-12-07 10:56:50
良い勉強になりました。

貝は中国の都では海がなく、貝は大変貴重なものでした。
そのためかお金にかかわる文字に買いの字が入っていると、
貨幣博物館(日銀の隣にある)で知りました。
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 (hide-san) さん へ (iina)
2017-12-07 11:36:27
中国は漢字の卸問屋ですから、貝も象形文字でありお金に関係のある漢字に貝が、貨、財、販、買、貸、貴、賎、費、贈、賑
などのように使われています。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/5857baff444394650279fa77c40e0403

ところで、お金は大事な物なのにもかかわらず、神社ではお賽銭を投げて神さまに願掛けします。
どうして投げるのでしょう?
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/ffce1f493aaa026077499def633e4b4b

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