日々好日・いちよう

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赤井三尋著「翳りゆく夏」

2013-06-19 | 読書
第49回江戸川乱歩賞受賞作
赤井三尋著「翳りゆく夏」講談社文庫刊



書店で見つけて購入した一冊
ーーこの結末は・・・・ありですか?ーー

だれが読んでもそう思えるミステリー

20年前の誘拐犯の娘に新聞社の内定がでた。
あろう事か週刊誌の知る所となり、広告が打たれる事になった。
誘拐犯の娘は入社を辞退する筈だが
なんとしても入社させたい新聞社の幹部たち
鳩首を揃えて相談に当たるが、
悪い事に社主の気まぐれ(?)の一言で
謎の残る誘拐事件の謎を解き明かすべく
資料室で暇を持て余している、元辣腕記者が呼ばれる。

社長を始め幹部たちは一人の娘に太刀打ち出来ず
元辣腕記者は順調に事件の真相に迫ってゆく。

それにしても、誘拐犯の娘にしろ
幹部の息子(娘の知り合い)にしろなんと立派な事か
真面目にコツコツと勉強をし、養い親の手助けをし
逆境にめげる事もお偉いさんの説得をものともせずに自分を貫く

あっぱれとしか言いようがない。

辣腕事件記者がたどり着いた真相
誘拐犯の娘の入社どころではない騒ぎになった筈の結末

三年後、
優秀な娘はワシントンのプレスルームで的確な質問を放っている。

作者の赤井三尋は名前すら知らなかったが現在58才
ニッポン放送を経て現在はフジテレビ報道局勤務中(たぶん)

物語の中の若者達も立派だが
作者もミステリアス
講談社文庫の2冊も読んでみたい。

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