日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

小屋裏点検・クラシックな脚立

2006-05-29 | 仕事・建物
 今日は暑かった。
3年前に完成したお宅に伺った。
下町の幹線道路沿いに続く遊歩道を歩く。
住宅の設計を始めて完成するまでの約1年間は同じ道を何回も通る。
この道は緑のトンネルになっていて、
毎回植えられている木の名前を覚えたり、
小鳥を眺めたりして楽しく通った。
久しぶりに歩くと思いの外長く予測時間を越えてしまい5分の遅刻。
家の中はキレイにされていて気持ちがいい。
どの部屋もすっきり片づき、チリ一つなし。
愛着をもって暮らしているのがとてもよく分かる。

家の周りと中を一周し、最後に問題の小屋裏を覗くことにした。
小屋裏で不審な物音がするそうだ。
電話で用意をお願いした梯子を見てびっくり、
アルミの脚立にしては頑丈、
アルミにしては重い、
アルミにしては年代物。
しかし文句を言ってる場合ではない・・

二つ折りにして天井裏の点検口を目指す。
階段室の踊り場はこの家の一番の見どころ
かっこよく勾配天井にした。
高い所は3mを越える。
その高い所に点検口。
設計を恨む。

とは言え設計時に私が点検口を覗く羽目になるなんて想像だにしない。
どうにか施主さんと二人で思うように動かない
クラシック脚立を2つ折りにして立て掛ける。
惜しいことに点検口の中に頭が届かない!
ぎしぎしさせながら脚立の足を折りは梯子状にする。
壁を傷つけないようにタオルをぐるぐる巻き。
今度は上出来、脚立の足がぴったり手すりの縦柱に止まる。
「いい設計だ」「ホントね」

幸い天井裏に異常は見えない。
お施主さんもコワゴワ・シゲシゲ眺めて納得。
「天気が悪い時に見るように梯子はこのままにしときますか?」
「いえ、二人だから上れたけれど、一人では上がる気がしません」
ホント、私も仕事だから出来たこと。

二人でえんやこら、言うことを聞きたがない脚立の足をどうやら納めて、
本日の仕事は終了。
外は肌寒いくらいに暮れていた。
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