日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

堂場瞬一「神の領域」

2008-12-09 | 読書
「裁判所書記官」の犯罪がマスコミを賑わしている。
裁判所書記官は裁判官を補佐するばかりでなく
裁判所の「公証者」の役割が多いらしい。
その気になれば「犯罪者」にもなりうることを知らしめたが
最も犯罪を憎まなければいけない立場の人ではある。



そんな時に「神の領域」を読んだがこの中にも
同じような立場の「検察事務官」が重要な役割で登場する。
(検察事務官は検察官を補佐し、その指揮を受けて捜査を行うことが職務)
・・がヒトタビにっこり笑うと、ほとんどの女性を引きつける。
が、担当検察官が「右」と言えば何がなんでも「右」と信奉する従順さ(?)と
検事・城戸南のセクハラ発言を修正し、生活習慣病を防止の説教もする。

話しがずれたが、刑事「鳴沢了」シリーズから横道にそれた
堂場瞬一の「神の領域」2006年刊(中公文庫化08年)
検事でありながら捜査にも首を突っ込む「検事・城戸南」

この人の家庭環境が一筋縄では行かない
一応家庭円満ながら、妻はニューヨークに単身赴任中
妻のいない妻の実家に同居する居心地の悪さ
そこにドンといる検察の先輩の義父
遅くなると仕事場で弁当を食し、お風呂をあきらめる。
気を使いながらも後には引かないあきらめの良さ(?)

彼は失意のどん底からよみがえらせてくれた天才マラソンランナーを崇めていたが
ここぞという時に神にも手をかける潔さ
スポーツの先輩後輩の感覚が全くない私はすんなり読んでしまったが
身体にしみ込んでいる人達は「どうだかな?」と思うかも知れない。

警察物では嫌われ者の検事達
捜査段階までの仕事内容が分かり興味津々で読み終えた。
知らない世界の一角を知るのにミステリーは持って来いの舞台
(全部をうのみに出来ないが)
ストーリーを楽しみ
スポーツ選手の心理の一端を感じ
犯罪捜査の一理を知る
役に立ってかつ面白い一冊です。

そうそう・城戸南には身だしなみにケチをつける中学娘が一人
最後には「かっこいい」と言わしめ
一緒にお買い物に出るハッピーエンドが待ってます。

人間味たっぷりの城戸南とハンサム事務官の大沢直人
新人突っ張り検事の浅岡美希
シリーズ化なるか?
(期待したい)

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2 コメント

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鳴沢了シリーズ (funwari)
2008-12-09 20:15:08
アドバイスに従って、「雪虫」から順番に読み進め、7作目「血烙」に突入、どっぷり鳴沢了の世界に浸っています。「久遠」まで到達したら、「神の領域」も読んでみたいなぁと、興味をそそられました。
返信する
お勧めです (いちよう)
2008-12-10 09:19:58
(funwari)さま
順調に読み進んでいますね。
少し飽きたら、「神の領域」を読むのも良いかもしれません。
返信する

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