日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

原田マハ著「美しき愚かものたちのタブロー」

2022-06-20 | 読書
先日新宿で買ってきた一冊

原田マハ著「美しき愚かものたちのタブロー」文春文庫
帯に
 「国立西洋美術館」誕生秘話
とあって読み進めた。

西洋美術館は高校を卒業して初めて通った美術館だった。
ミロのビーナス展の時は美術館の塀沿いに行列して
一周回ってようやく入場できた。

前後して松方コレクションや企画展に足繁く通った思い出の場所。

絵画(タブロー)に興味のなかった松方幸次郎氏
ロンドンパリに仕事で行く内、
経営していた川崎製鉄の工場内と同じ場面のポスターを見つけて
溶鉱炉関連で興味が湧いた、、、とか

資金闊達、人を惹きつける魅力に溢れた松方氏
「日本の若者に本物のタブローを」
「美術館をつくろー、、」と周りを巻き込む
自らの情熱を具現する若者を虜にして
順調の収集したコレクション
戦争になり会社は上手くいかず
夢は儚く頓挫してしまう。

けれど、虜にされた若者は生活に困窮しながらも
コレクションしたタブローを守り抜く

どこまでが本当か?どこがフィクションか?



以前西洋美術館で手に入れたガイドブック
小説は一点を除き、本当だった。



隠れ家からタブローを移そうとした時
ドイツ兵に見つかる
ゴッホの作品を見たドイツ兵
「子供の絵」と難なく解放された幸運
(多分ほんとの話)
(あるいは、ミロ、またはピカソ?)

身を投げ打って守った日置氏(実在の人)

お陰で美術館をぐるぐる巻きにするほどの大勢の人を喜ばせた。
ロダンの彫刻の側に「日置神社」があって然るべき?

感動のままに読み終えれば
以前テレビの番組で隠れ家から移送される場面を見た気がしてきた。

忘れっぽい脳細胞があるからして
また西洋美術館でゴッホやピカソに会いに行こう!
何回でも楽しめる、、
コメント
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