日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

歌野晶午著「春から夏、やがて冬」解説不要

2014-12-12 | 読書
今日はこの寒空に建物見学に出ます。
で、いつもより早めのアップ

昨日の本はまだ途中なので、一足先に読み終えた1冊
歌野晶午著「春から夏、やがて冬」文春文庫刊



歌野晶午は白い家の殺人に続く2冊目だが
1冊目はうんと面白いとは言いがたかった。
季節柄ホノボノしたいと手に取った。(ホノボノは出来なかった)

地方スーパーの万引き犯を警察に引き渡す仕事の男
若くて、身を飾らずに脱力系の女の子を捕まえるが
「二度としません」の言質を取り開放する。
待ち伏せされて、次第に親しくなるが
スーパーの同僚達にあらぬ疑いをもたれる。

しかし、強い意思で保身に向かわない男性
次第に50代男の境遇が明かされる。

万引き犯の女性に援助を始め、女性を泥濘からすくおうとする・・
人生の末路に向かって、人に対する優しさだけでなく
己の不完全さ自己中を知ったのだろうか??

これ以上は肝心なストーリー展開に入るので書けない
が、巻末の解説ではストーリーをなぞってしまう。

『文中で物語の展開に突いて詳細に触れております。
 本文を読了後にお読みください』と書かれている。
こんな、解説ならいらない!
私は解説は楽しみにして本文を読了後読むが
先に読む人もいるらしい。

小説、特にミステリーは物語の展開が重要
謎解きの邪魔をする解説は止めるべき!

解説が無い本だって沢山ある
物足りないより、潔さを感じる。
文芸評論家がその辺をよく知ってもらいたいものだ。

本編:面白い
解説:最悪の1冊でした。
コメント
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