日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

堂場瞬一著「闇夜」

2013-04-17 | 読書
昨年末にアップした「牽制」に高城賢吾シリーズは終りか?と書いた。

娘を亡くして飲んだくれていた刑事高城賢吾の9作目
「闇夜/あんや」中公文庫刊



きっと、手がかりをつかんで無事解決・・と思いきや
娘の死は確認出来たものの、前へ進めず
また元の飲んだくれ生活。

だが、同僚の刑事に叱咤激励、水をぶっかけられて
不本意ながらも現場復帰が出来た。

子どもの被害の犯人を執拗に追い続けて、捉え事件は解決する。

物語の中にしばしば表れる言葉
犯人がしかるべく処分をされるのを見届けて
心を浄化させる。
被害者の家族は犯人を憎む事によって自己を立ち直らせる。
憎む対象がいない時には自分を責め続けて立ち直れない・・
(こんんな内容だったと思うが)
これで納得する事があった。

殺人事件の再審で、冤罪が判明した時
部外者としては「真犯人を早く捕まえて!」と思うが
被害者家族は「真犯人は刑に服していた人だ、釈放するな」
しばしば驚くようなコメントを聞く。

家族を殺された人の行き場のない悲しみとやり切れなさ
一度犯人と決められて、心の浄化が進み始めたのが
振出しの戻るのが耐えられない・・のだろう。


何れにしろ、娘の犯人は次作で判明するでしょう。
しかし、高城賢吾シリーズは「終り」なんで
軽く言わない事だ!
(反省してます)
コメント
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