日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

歌舞伎座「9月大歌舞伎」

2009-09-18 | 趣味・遊び
昨夜の歌舞伎座では大興奮で、にわか歌舞伎ファンになってしまった。
しかし、おいそれと切符は手に入らないし、一等席は高額、
友人から「3階席で良いから是非行きたい」と言われ
ネットでチケットを購入するつもりが、
発売日発売時間に一斉にアクセスするせいか繋がったのは30分後
目指す3階最前列は売り切れて、3列目を押さえられた。



早めに出かけて周辺を散策
写真を撮ろうとバックを探すがカメラが見当たらない。
そんなときの頼みの綱「携帯カメラ」だったが
どの写真もピンボケ、マイクロモードのままで大失敗!!
そんなわけで自前の写真は本日はなし(失礼いたします)

入場15分前には人でごった返し、外人さんや叔父さま叔母さまの波~波
私達の3階席を含め満席の盛況振り。
夜の部の出し物は
浮世柄比翼稲妻「鞘當(さやあて)」「鈴ケ森」
歌舞伎十八番の内「勧進帳」
松竹梅湯島掛額「吉祥院お土砂」「櫓のお七」

4200円の3階席は残念ながら花道は足の下
役者が見えを切ったり六方を踏んだり肝心のところが見えない。
しかし、役者さんは格段に美男美女に見える。
見下ろすせいか皆さんスッキリ背が高く美男・美女
1階席では味わえない良さも発見した。

一幕目の鞘當は桜が満開の吉原、横に広い舞台は絢爛豪華
くま取りのりりしい松緑と水色の着物の染五郎が刀の鞘が当ったと喧嘩を始める場面
続く場面は「鈴ケ森」一転して薄暗い舞台装置
死刑場にたむろす雲助達と闘う白井権八(梅玉)と眺める幡随院長兵衛(吉右衛門)
9月歌舞伎の決めては吉右衛門と幸四郎兄弟が目的だった。
ゆったり構える吉右衛門はテレビそのままの感じ。

ここまで約1時間、早くも幕間の食事時間
歌舞伎座向かいの「日の出」で用意したお弁当を食べ
館内見学に向かってすぐにベルが鳴ってしまった。

お目当ての兄弟対決にして松本幸四郎千回超の弁慶の「勧進帳」
回り舞台の筋目が見えていた床がきれいなフローリングに変えられて
安宅の関の舞台装置はシンプルにして格調高い
イヤホンガイドの解説によると同じ舞台の近場でも
距離が離れて居るとのことで、より詳しい場面展開に納得できる。

あの有名な、白紙の巻物を読み上げるシーンと覗き見をする吉右衛門の関守
疑いのかかった強力の義経(染五郎)を打ち据えるシーン
全てを分かった上で通行を許す吉右衛門
白塗りの顔で品と威厳を備えた演技
その後の関守のご接待シーンで酒によった弁慶がお礼に踊りを披露する。
気力・体力・演技力・技術力全てを発揮して幸四郎にヤンヤの拍手。
最後の花道の六方が見られなかったのが返す返す残念・・
この幕は一幕見の人が多く空き籍はなかった。

15分休憩の後は「八百屋お七」が二幕で上演
ここで吉右衛門はお茶目な役の「紅屋長兵衛」
人を骨抜きにする「お土砂」を役者から大道具さんから幕引きまでに降りかけ
ヨレヨレにさせるおど気振り。

最後の場面は床に白布を敷詰めた雪のシーン
甲高い声のお七の福助
人形浄瑠璃になぞらえた人形の動きと操る人形遣い(?)
さすが伝統芸、身のこなし目の見張り方人形浄瑠璃そのもの。
舞台に「火気」はご法度
振袖火事はとんでもハップン、
火事場面はなく半鐘を叩く事で死罪を覚悟の上の犯罪にすり替えていた。
(この辺りもイヤホンガイドのありがたさ)

6月に見た蜷川歌舞伎「十二夜」とはあ一味も二味も違う本格派
歌舞伎はやはり「伝統芸」に軍配を上げたい。
一夜にして「歌舞伎ファン」を二人+αを増やした夜だった。
・・が、シゲシゲと見る歌舞伎座
「残さなくてもいいか」と思ってしまった。
次回銀座に行った際にグルリの写真をアップします。

本日は長嘆場(こんな言葉?)のブログで失礼しました。
友人に「歌舞伎でこんなに面白く感じるのは年齢故?」ときくと
「日本人の普遍性でしょう」と答えが返ってきた。
納得・ナットク・・

「歌舞伎座」
コメント
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