日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

「木材の乾燥」金子製材

2008-08-26 | 仕事・建物
「木の研究会」見学がつづきます。

今回の重要視点の一つ「木材の乾燥」
一昔前はさほど気にされていなかった木の乾燥
JAS(昨日のJISは間違い)では定められていたものの
天然乾燥(日干し)が主流だったが乾燥までに時間がかかることや
所要時間と乾燥度が一致せずに今や機械乾燥が主になっている。

一時期は乾燥の仕方が悪く
「人工乾燥の木は〈木〉でなくなる」という大工さんの声も聞いた。
木造でも構造計算が法律的に決まりそうな今は、乾燥度や強度が求められている。

金子製材では環境に機・間違い、木・間違い「気」を使い
リサイクルにも励んでいる。



製材ででたおが屑は、舞茸の菌床に使われ
丸太から剥ぎ取った皮は乾燥の燃料にしている。



乾燥ヤードには杉皮のバイオマス燃料と石油ボイラー
電気のマイクロ波の乾燥機(右)が並んでいた。
材のひび割れをおこさせることなく、耐力のある杉材を造っている。
「檜の乾燥は難しくないが、
 杉は赤身と白太の含水率が大幅に違い乾燥が難しい」とのこと。



マイクロ波の窯の中に入らせてもらえた。
やにで光っている内部にはマイクロ波が出る場所が数ヶ所あり
入るのにちゅうちょしてしまう迫力
一度に680本 7~8日乾燥後、1~1.5日冷ましてから取り出す。



杉皮の乾燥機は使用中で焚いてる所を見せてもらった。
こちらは自動的に燃料(杉皮)補給は出来ずに
温度計を見ながらの手動、かなり神経を使うようだ。
ちなみに杉皮の設備は1000万円
石油は500万円
マイクロ波は7000万円
人口乾燥には膨大な費用が掛かる。
・・が、天然乾燥(横にいくつもの山で乾燥してあった)は
ひび割れなどのリスクが高いそうだ。

「全てリサイクルの輪がつながっていて、
 唯一捨てているものは木材からでる水蒸気」とか・・



建築廃材の研究であちらこちらの見学をして回ったが
燃やせる残材の大部分がセメント工場(太平洋セメント)だったが
製材所のサーマルリサイクルは輸送費がかからない分
地産地消で理想的だと感心させられた。

あすもつづく・・

金子製材株式会社
コメント
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