
境川沿いの遊歩道を歩いていると斜面を覆うように黄色っぽい花が咲いていた。
キヅタ(ウコギ科)だ。このような樹形になっているのは初めて見た。

枝先の花序を目当てにミツバチが来ていた。

キヅタの一つ一つの花のつくりはヤツデの花と似ている。
薄緑色の花弁が5枚。中央に筋が入っている。
雄しべは5本。赤茶色の花盤が大きいが雌しべが見えない。
キヅタの花は雄性先熟で、今は雄性期なのだ。
探してみたが雌性期の花は見当たらなかった。

別の日、家の近所で雌性期の花を見つけた。
花弁と雄しべは落ちてしまって、ポツンと花柱だけが見える。
それでも花盤には蜜がいっぱいなのだろう。アリが集まっている。

境川沿いのキヅタの雄性期の花には蜜蜂やハエの仲間がいっぱい来ていた。
ヤツデの花もそうだが、冬に向かって咲く花にはハエやアブが集まることが多い。