信号待ち、横の歩道を歩く杖をついて女性

2015-08-18 17:34:38 | 日記

 信号待ち、横の歩道を歩く杖をついて女性

    この3日間久しぶりに雨の日が続く。何日ぶりだろうか、それがわからないくらい長く雨が降らなかった。カラカラであった庭にも雨水がしみこみ緑は一段と冴えたのがわかる。

 今日の気温は34度である。交差点で信号を待つ。そのとき脇の歩道を歩く女性に目をやる。30代であろうか。右足を引きずり、杖をもっているが足元が心もとない。熱気は容赦なく女性の身体に刺さる。手の甲で額をふく。日傘をさせば少しはましなのであろうが、それでは両手がふさがってしまう。信号待ちの時間の僅か50秒であるが、その間に二度もよろめく。これでは日傘は危険である。

 多少は時間に余裕がある。声を掛けて「どこまで行かれますか」と尋ねることもできたが相手は女性であるがゆえに難しい。

 不自由な体で、それでも外出をしなければならない所用があったのであろう。それでは少し涼しくなってからにしてはどうかと考えるのが、それは他人の想いである。信号が変わり後ろに車が続いている。心で「ごめんなさい、気を付けて」とつぶやき発進する。

 私は今78歳。80歳になったら免許証は返上することを決意している。まだまだ運転は可能との想いはあるが、車の無い生活がどのようなものになるかを覚悟しながら決めた。

 どこまで行くのかは知らないが、この炎天下の歩行はきついであろう。それでも一歩一歩、足元を確かめ歩いていくその強さに頭が下がった。最近のブログに「ガンに侵され、余命わずかを宣告された女性の姿を見て、覚悟した者の強さ知った」を書いた。(8月6日)

 可哀想と思うのは他人の目、よろめこうが、額の汗を手の甲で拭こうが、女性にとっては現在の境遇を受容する覚悟ができているのかも知れない。ただ健常者の一人として手を差し伸べることができるとしたら「歩道の段差をなくし、ところどころに二人くらいがかけられる小さなベンチを設置する」くらいの要望を市に提案することはできるだろう。そして自転車も含め運転マナーをしっかり守ることである。

 そんなことを考えた「炎天下の信号待ち」であった。


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