再開の衆議院・文部科学委員会で野党の追及に答弁を窮し

2017-11-21 08:58:15 | 日記

  再開の衆議院・文部科学委員会で野党の追及に答弁を窮し

              「12回の審議中断」と与野党質問時間

 

  「本会議や各委員会での各会派の質問時間の割り振りは、国会法に規定はなく、与野党が協議して決める。議席数に応じた配分が原則だが、政権を監視する野党の役割を考慮して、野党側により多く配分するのが慣例になっている。この割合を与党に多くしようというのが第四次に突入した安倍政権だ。自民党の安倍晋三総裁(首相)は萩生田光一幹事長代行に、この慣例を見直すよう指示した」  (東京新聞10月31日)

   ここに二人の名前が出てくる。安倍首相と羽生田幹事長代行である。とりわけ羽生田氏である。加計学院の認定をめぐる審議の中で、野外パーテーで缶ビールを片手に安倍首相、加計理事長と並んで写っている写真まで持ち出されても、あいまいな答弁で逃げ切ろうとした政治家である。

   また菅義偉官房長官は「議席数に応じた質問時間の配分を行うべきだという主張は国民からすればもっともな意見だ」と語っている。しかし、あらためて追求されるだろう「森友・加計」を意識したことは間違いない。   

   思い起こしてほしい。強気の答弁を重ねてきた安倍首相も、「私の友人が関わることでありますから、国民の皆さまから疑念の目が向けられることは、もっともであります。思い返しますと、今までの答弁においてその観点が欠けていた。足らざる点があったことは、率直に認めなければならないと思います」と七月国会の終盤において丁寧な説明を約束していた。しかし野党の臨時国会の開催の要求にも応じることなく、招集をしたかと思えば所信表明もなく冒頭解散を強行した安倍首相である。さらに選挙期間においても今般の臨時国会における所信表明にも一切触れていないと報じられている。

   それどころか「緊迫する北朝鮮情勢、急速に進む少子高齢化。今、我が国は、正に国難とも呼ぶべき課題に直面しています。国民の信任なくしてこの国難を乗り越えることはできません。先般の総選挙の結果、衆参両院の指名を得て、引き続き、内閣総理大臣の重責を担うこととなりました。『安定的な政治基盤の下で、政策を、ひたすらに実行せよ』これが、総選挙で示された国民の意思であります。お約束した政策を一つひとつ実行に移し、結果を出していく。全身全霊を傾け、国民の負託に応えていくことを、この議場にいる自由民主党及び公明党の連立与党の諸君と共に、国民の皆様にお誓い申し上げます」と述べている。

   あたかも「森友・加計問題」は一件落着した。それを国民が選択をしたと言わんばかりの居直りといっても過言ではない。

   国会議員は全国民の代表である。議席数に応じた質問時間は当然と言う。

   では問いたい。

   与党は、法案の国会提出前に政府から説明を受けて事前に了承している。それどころか質問時間を持て余し、般若心経の一部を唱え、夏目漱石の文学論をぶった与党議員もいた。これをどう説明するのか。しかも、野党の質問に答弁を窮する大臣を「黒子」よろしく後ろから右往左往して支える官僚。この光景に対しても与党議員は何の反応も示さない。苦言も呈しない。誰が見ても不思議である。

 そして今般再開の国会審議スタートの「文部科学委員会」である。野党第一党の立憲民主党に与えられた質疑時間は49分である。その逢坂誠二委員の質問に対し、のっけから回答に窮する長坂康正(内閣府政務官)。しかも僅か49分の中で12回の審議中断である。「速記を止めてください」の委員長の指示が無ければ時計はどんどん進んでいくだけである。

 しかしここでも与党議員は無反応。それでいて「我に質問時間を与えよ」という主張はまさにナンセンスである。だが、今後開催を予定している予算委員会の質問時間の与野党の配分は5対5という提案を自民党から提出されていると今朝の新聞は報じている。

 国民はこの実態をどうみるのか。そこが日本の政治の在り方を変えていこうとする序章の始まりと見るべきであろう。


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