福島原発は大揺れに揺れている。
オリンピック招致の名誉ある撤退宣言をしてはどうですか
明日(8日)の朝に、2020年・夏季オリンピックの開催地が決定するというニュースが流れる中で、なんとしてでも述べたいことがあっての投稿である。それも福島からの発言である。
今、第一原発はどうにもならない「汚染水問題」に揺れている。その揺れも「マグネチュード9を超える」大揺れだ。
今日も、受け箱から取り出した朝刊(中央紙・地方紙)2部の大見出しに目をやった。取っている中央紙はG20会議におけるシリア問題、そして東京オリンピック招致である。そして2面その他に福島第一原発汚染水となっていた。地方紙は地元紙である。トップが「中間貯蔵施設」であり、2面・3面は汚染水問題である。そしてオリンピック招致に関しては取り上げられていたのが、猪瀬東京知事をはじめ招致責任者や関係者の言葉であった。
「東京は福島から250キロ離れている。都内の空間線量、水、食べ物はきちんと管理されている。安心・安全は確保されている」との「東京安全宣言のオンパレード」である。受け止め方に寄れば、福島はどうでも良い。開催地東京は大丈夫だ。「安心して東京へ」というものである。
韓国の日本産輸入制限の決定など、風評被害の影響は今後も拡大するであろう。外国からみれば、いろいろと釈明はするが、東京都も無関係ではないとなる。
「東京よ、東京の消費電力の供給地は福島であった。福島があるがゆえの東京都の生活であったではないか。福島の心を汲み取れ」という言葉を今更盛り返すつもりは無いが、開催地の承認を受けるための『福島無縁』の発言には憤りを感じざるを得ない。
この件については、我がブログへの投稿者「腹ふくるるばーば」氏の寄稿にもある。
オリンピック開催は7年後である。7年後の福島が、そして日本がどうなっているか。原発の収束が順調に進んだ福島になっているか、どうかは不明である。少なくとも「東海原発」の廃炉工程の実態を考える限り、第一原発の無残な廃炉経過を見ることになるだろう。
前回1964年の東京オリンピックの感動は忘れることができない。私の職場は約800名規模の工場であったが、就業時間中にマラソン競技の円谷選手の3位争いの実況が場内放送で流れたのである。通常であればとても考えられることである。オリンピックとはそのような意味をももたらす大イベントである。だからこそ、国際的にも、そしてスポーツを愛する全世界の皆さんの納得がいく、完全な受け入れ体制で招致すべきであると主張したい。
今回の招致にかける、時の政治家や関係者が、名誉とか、「勲章」とかを夢見ての取り組みでないことを承知したいが、昨今の「汚染水対策」の一つ一つを見る限り、また発言の一つ一つを聞く限り、その危惧を消し去ることができない。
東京オリンピック招致の「名誉ある撤退の声明を出す」勇気をお持ちではないか。むしろ、そのことが国際的信頼を勝ち取ることであり、日本の信義を示すことである考えるがどうだろうか。
そのことを福島から問いかけるものである。