気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

栗むし羊羹と大板の扱いにて最後の風炉に

2015-10-21 00:26:47 | お稽古
菊月の明日、重陽の節句(旧歴9月9日)ですが、
いえ、もう時計は今日21日になりました。
残念ながら、朝冷えは期待薄、
朝露はどうでしょうか?
このような「着せ綿」の風習は、奈良の地では?

朝からのお稽古には、お二人いらっしていただきました。
退職されても、”おいでくださいと”
お呼びがかかっておられ、バリバリの現役。
シーズン最後になる風炉のお稽古は、
中置に適した大板の扱いをさせていただきました。
大板を畳目、一、二・・・十六向こうの畳中央に置き、
風炉を据えました。

主菓子は、先日の御影、「虎屋吉末栗むし羊羹です。
 
お茶事の前ですが、
心を落ち着けるお稽古と相成り、
ありがとうございました。

この風呂は来年まで使うことがありません。
良いお天気が続いており、この機会にと
まず、風炉の灰はごみを取り除き、
来シーズンも使わせていただくため、
湿気が来ないよう、ビニール袋へ
そしてこの風炉は、きれいに細かいほこりまで取り除き、
戸棚に仕舞わせていただきました。

そうでした、週末の茶事の窶風呂が残っておりました。
このような仕事も、大変ですが、
季節を感じることができ、幸せな作業です。

正倉院展が24日(土)から始まります。

2015-10-20 00:32:45 | 美術館・博物館
今朝もお稽古日、五行棚で包み帛紗の濃茶と、
そして薄茶もさせて頂きました。

お茶事まで残りあと数日、
お料理方との打ち合わせも一応終わりましたが、
やり残したことは・・・、
あっという間に、時間が過ぎていきます。

そうでした。正倉院展が今週末からです。
紫檀木画槽琵琶(背面)を全面に載せた
正倉院展の大きなポスターをいただいておりました。
錦秋の奈良の一大イベントで、
世界一入館者の多い展覧会として有名な、
第67回正倉院展が週末24日(土)からはじまります。
奈良公園内の奈良国立博物館の新東館と西新館で、
総出陳数63件、初出陳は12件になります。
来月11月9日(月)まで、17日間お休みはありません。
午前9時から午後6時までですが、
金・土・日祝日は午後7時まで延長されます。
なお観覧料金は1100円(前売り1000円)ですが、
閉館90分前からのレイトチケット800円もありますよ。
来月になると本当に混み、1時間待ちは当たり前、
閉幕まじかになるとなおさらです。
私見ですが、今月中の平日がお勧め
雨が降れば、・・・・・?

手に入った資料から少し紹介いたします。
・紫檀木画槽琵琶(したんもくがそうのびわ)
 三種類の小花模様が配された背面が特徴です。 
 ←クリックで拡大
正面、裏面、 裏面の小花模様

・七条褐色紬袈裟(しちじょうかっしょくのつむぎのけさ)
 聖武天皇が所持していた袈裟の一つ。「金剛智三蔵袈裟」  
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・彫石横笛(ちょうせきのおうてき)
 蛇紋岩で作られた暗灰色の横笛(左が正面、右が側面)
 ←クリックで拡大

・紅牙撥鏤尺(こうげのばちるのしゃく) 
 象牙を赤く染めた表面を彫刻して、
図様を白く表現(撥鏤技法)したものさし
 ←クリックで拡大

・雀頭筆(じゃくとうふで)
 細やかな天然の斑紋が美しい、狸毛で実用的な筆
  ←クリックで拡大
本体、キャップ

菊の花が咲き始め、茶事一週間前     (中置藁灰の初炭は)

2015-10-19 00:27:53 | お稽古
朝から初炭のお稽古と、
昼からは何時か不明のお稽古が予定に。
炭をどうしょうかな・・・
朝は何回でもできるように、熾さずにそのままで、
お稽古に入りました。
中置で藁灰の初炭ですから
いつもの風炉の初炭とはちょっとしたところに違いが・・・
まず、中置なので下した釜は勝手側にきますよね。
それで炉の時のように、紙釜敷のわさを奥にして懐に入れます。
藁灰なので灰をまかないので、灰器はいりません。
それで灰器についていた紙釜式は
炭斗と共になどなど・・・
いつもの初炭のようにはいきません。
でも大丈夫ですよ。
なによりもお湯が沸いたらいいのです。
炭の置き方は合格です。

”午後2時ごろには伺えます”とのメールが入っており、
少しゆったりとお昼に、スパゲティかな。
庭へ出てバジルと、間引いた大根葉を持って、
 無農薬 
ふと目の前に、白い菊が咲き始めておりました。

10月21日は重陽の節句(旧歴9月9日)
本当に旧暦でいくと「菊の着せ綿」ができる季節なんですね。

作ったスパゲティは、バジルの香りが引き立ちますが、
大根葉の苦そうな若い香り?が、重なり合い、
自家製のオイルサーディンもまた良い味を出しており、
美味しくいただきました。
でもまだなにか食べたい気持ち!
夕方にビールのあてにと、深層水の塩水で五分
頂き物の丹波黒豆の枝豆を茹でておりました。
それを食卓の目の前に置いてあり、
ついつい手が、
残りは少しに。

食後に、コーヒーも飲みたくなりました。

お茶事のことで、頭がいっぱいでしたが、
少しは、リフレッシュできたかも・・・
あっ、時間です。
炭を熾して、お湯を沸かさないと。

藁灰を1本ずつ、根気が

2015-10-18 08:41:19 | お稽古
神無月の茶事まで一週間、
風炉の名残の季節ですから、
本番と同様に、窶風炉の用意をしなくては。
昨晩、二文字押切の灰形を丁寧に作り直した上に
昨年作った「藁灰」を、
一本一本、丁寧に並べ始めました。

根気のいる作業ですが、腰も目も・・・
2時間近くかかり、何とか出来上がりました。


今朝は三人さんがお稽古に来られました。
 
お茶事と同様に、中置運びで、初炭から始まり、
お薄と御濃茶の稽古を真剣にされておりました。
初炭をしていただく方は、もう一度とのことで、
明日もおいでになることに。

主菓子は虎屋末吉の天津知羊羹です。
竹の皮に包まれて蒸されていたため、柔らかく
もっちり感と小豆の上品さが際立ちます。

お干菓子と徳風棗


子育てママの3か月ぶりのお稽古に月影と渋皮煮を

2015-10-17 12:47:33 | 主菓子とお干菓子
朝からは、久しぶりのお友達二人組子育てママ、
前回はひとりで着物を着てのお稽古でしたが、
秋は運動会などの行事でさすがに忙しく、
なんとか時間を空けてのお稽古に相成り、
中置のお薄をさせていただきました。


主菓子は、月影(虎屋清永)と栗の渋皮煮です。
渋皮煮は初挑戦で、教本をうのみにしたため、
渋皮を取り過ぎて一部が崩れてしまい、失敗。
何事においても、経験が必要ですね。

栗を用いた茶会は『利休百回記』では、五十三回と
多く数えることができ、重用されておられます。
打栗、焼栗と水栗等の名称が記載され、
特に水栗は毒消しになるといわれ、
遠州流、石州流では必ず会席の後に出されるそうです。
           (茶道大辞典より、改変)
 
紫式部、水引、吾亦紅、ススキ、背高泡立草
庭に咲く花は少なく、椿までの辛抱です。
実りの秋です。
ミカン さんしゅ

昼からもお一人、お見えになります。


御影で虎屋吉末の天津知羊羹と松尾正信さんに出会う

2015-10-16 12:00:40 | 主菓子とお干菓子
香雪美術館から阪神御影駅への帰り道、一軒の和菓子屋さんへ
寄り道をしましたが、気に入った和菓子がなく、しょんぼり。
お腹もすいており、スマホで検索、便利ですね。
あれっ、阪神御影駅の海側にスィーツで一番の店がヒット。
虎屋吉末」さんです。

お店の中を覘くと、男の方がカメラを構えておられ、
お菓子とお茶の傍らに懐かしいフィルムカメラ
なんとニコンFM2をモチーフに一枚。
(カメラはありませんが、こんな感じでしょうか。
    出していただいたお茶は昆布茶でした。)
 
店員さんにいろいろお聞きして、注文を。
待つ間に、先ほどの年配の男の方が
”ここの「天津知羊羹」は有名ですよ”と
 
天:大自然、津:月(津気)知:人の心を

この会話から、阪神淡路大震災でこの店は全壊し、
  
全壊前の建物、 店内にある小磯良平画伯の絵、

現在の建物で、角の円柱は旧の煙突をイメージ。
店内の看板も下がかけております。

また樽型煎餅も有名で、型は震災でも無事で、
店内にディスプレイされていました。
 
”ここのお菓子がおいしいのは
なんといっても、”水”のお蔭なのですよ”と
そういえば灘五郷の酒蔵、菊正宗、白鶴さんの看板が。
宮水」と呼ばれる酒造りに良い水ありました。
前にも東北の震災復興のイベントをされており、

今回は偶然震災の1か月前に撮った写真と今のお店とを並べ、
東北での復興イベント、詩の朗読やダンスのバックに
映像として使うため、社長さんを待っておられました。

かの人曰く、”私は、ここが地元で今は東京ですが、・・・”
パンフレットも頂き、詩人で文筆家、画家、カメラマンを
されている「松尾正信」さんでした。
   
また奈良から寄せていただいたとお話しすると
ここ御影は昔は港町で、繁栄していたことなど
ちょうど帰ってこられた社長さんも加わっていただき、
話が弾んで、”一期一会ですね”とのお言葉をがあり、
お茶も”一期一会”を大事にしておりますと返答を。
自己紹介が最後になってしまい、本当にすみませんでした。
素敵な一日に、感謝。
 
阪神5700系 淀川から梅田を望む

香雪美術館で博多文琳に

2015-10-15 16:00:40 | 美術館・博物館
”残り二週間しかないけれど、香雪美術館はどうですか”
と友達からお話が、
桂籠』でふれさせておりましたが、
機会があればと・・・
思いが通じたのか、有難くいただきました。

阪神御影の駅から10分程テクテクと住宅街を
弓弦羽神社の横に出ました。

奥には震災でお亡くなりになられたお名前も
参道 神社
住宅街に突然、石垣の塀が続く小道に突き当り、
塀の向こうには林が。          

なんとも瀟洒な、品のある小道に案内板がそっと

えっー、ここが入り口

数段の階段を登ると美術館へ誘われました。
(震災で、建物も塀の石垣も新たに、道理で)
 
『筑前黒田家が伝えた名宝~福岡市美術館のコレクション』
昨年の大河ドラマ『軍師 官兵衛』の黒田如水像と
唐物大海茶入れ「横雲」が迎えてくれました。
「横雲」は思ったより大振りですが、景色がなんとも。
本来、大名道具や中国書画もあり、盛り沢山ですが、
「塩竃松島図屏風」8曲1双が部屋の片面一面に。
部屋の暗さに負けない、海の色の鮮やかさとともに、
描かれた人の数が1900人、詳細に描かれていました。

圧倒されながら二階の茶道具に、なんといっても、
「博多文琳」ですね。りんご?(はじめの写真)
仕覆が2袋 牙蓋が5枚添っておりました。
「日本の半分となら交換しましょう」と
秀吉に返答した由、
当時の茶道具に掛ける価値観が半端ではないですね。
古瀬戸肩付茶入銘「夏山」
瀬戸後窯茶入 銘「道味」形の面白さに○ 
薩摩肩付茶入 銘「九重」薩摩焼の重々しさ
瀬戸肩付茶入 銘「辰市」ほれぼれとさせますよ。
なんと柿本人麻呂の歌から銘がとられております。
「なきなのみ たつのいちとは さわけとも
       いさまたひとを うるよしもなし」

狩野探幽の獺(カワウソ)図も是非見てください。
繊細に描かれた毛並みに反して、
背景は簡素に描かれるその差に驚きますよ!

満足感とともに、辞して中庭に、
 
秋を求めて
   
珍しい「老鴉柿」が二種類、実をつけておりました。
雌雄の木がないと、実をつけないとも言われており、
捜しましたが、なくても良いそうです?
 
このロウヤガキは、熟すと、真っ黒になり、
鴉(カラス)のようだというので
この文字が当てられたそうです。

奈良から90分も掛けて寄せていただきましたが、
それに見合う良い美術館でした。
次回は、「桂籠」を是非。

中置小間扱いと風炉逆勝手を

2015-10-14 18:28:26 | お稽古
先日、自分の稽古に伺う道沿いに、
烏瓜が、色づき、
また奈良の町並みから望む若草山山頂付近では
一面のススキで覆われ、
朝日を浴び銀色に輝いております。
今朝は当番で、早く家を出たため、
思いもかけない贈り物に出会えました。

お稽古では、
中置小間扱いと風炉逆勝手を教えていただきました。
中置は十月初旬から開炉までで、
日毎に寒くなるこの時期、
名残りにもなります。
風炉が、点前畳の左右中央に置かれることにより、
火を近づけ、
水を遠ざける心遣いが現わされておりますね。
風炉逆勝手は、
点前畳の右側に風炉があり、
台子・長板は据え付けられておらず、
本当に変則的で、
なかなかすんなりと、身には付きませんが、
このようなお席に出会うこともあるでしょう。

心得ておかねばならないお点前ばかりで、
精進あるのみですね。

主菓子は樫舎の”菊の練りきり”


ブルガリア国立歌劇場のトゥーランドットを京都で

2015-10-13 12:10:01 | 音楽
夕方から北山の京都コンサートホールへ伺いました。
京都北山の駅前の雰囲気は、
銀杏もやや黄ばみ、秋の暮れなずむ感じが・・・

京都府立植物園の秋はこれからのようです。

金木犀は満開で、
   
植物園側からは屋根つきの道がホールへと続いており、
雨が降っても、あまり濡れずすみます。
陶板名画の庭を少しですが眺めながら進むと

3分ほどで、京都コンサートホルに。

ブルガリア国立歌劇場による『トゥーランドット』の公演
コンサートホールですが、オケ・ピットもないのに
どうされるのでしょうか。
このオペラをセミ・ステージ形式でされるそうで、
さて3つの謎とともに・・・どうなるのでしょうか?
演出の見せ所で、期待を胸に客席へと。

向かって右側4割にオーケストラが密集しており、
残り左側6割に傾斜した舞台が3段という設定。
はじまってから分かったのですが、
P席には合唱団と従者等、そして
パイプオルガンの左横の上席に王様という配置でした。

指揮者バリカロフの登場ではじまりました。
北京の設定なのに、忍者風の衣装もあり、面白いです。
この狭い舞台を有効に使い、なかなかの好演。
指揮のバリカロフとの息もぴったりで、
カラフ役のアンドレエフは、良く響く声
リュー役のバンダロフスカと
トゥーランドット役のダシュニャムのソプラノに
ややキレがなかったのを補うように、
ピンポンパンの3人の、ユーモラスさもあり、
終演後もなかなか拍手が鳴りやみません。

10月15日に西宮の県立芸術文化センターでの
イーゴリ公の公演も鑑賞したくなりました。

奈良国際音楽祭に

2015-10-12 10:43:16 | 音楽
奈良国際音楽祭』に行きませんかとのお誘い
初めて聞きました。
今年初めてだそうで、
「奈良国際映画祭」との関連もありそうですね。
地域活性のため、少しでもお手伝いになれば・・・、
孫と一緒に夕方から「奈良まちセンター」へ出掛けました。
パンフ テーマ
”シルクロードの終着駅、奈良。
 様々な文化が・・・
 いまを生きる証を音として残す事。
 テーマとして掲げた心は『永遠の響き』
 今までに聞いたことがない「音の世界」を”

なんと司会は、FMココロの小谷真美子さん
開演は松本太郎さんの「尺八」で『霊慕』から
虚無僧尺八の世界へ引き込まれます。
二番手は、ジャズピアノ長谷川恵美さん
A列車から始まり、なかなかのスイング
三番手は、バンド、粋な悪ふざけで孫も大喜び、
「エノキの炒め物」のカヤキ★キョーヘー
称讃と笑賛?
最後に、『なら国際音楽団』による
「奈良の風景、空気、人、心」を表現?
電子音響(大橋了久さん・石上和也さん)、
ピアノ(榊原明子さん)
ギター(山崎昭典さん)
初めて観る聞く、アラビア琴『カヌーン』の増田真吾さん
そしてなんと、スティーブ・エトウさんも舞台に

 ↑スティーブ・エトウ
圧巻だったのは、くず上ともこさんによる
舞台の後面での、演奏と一体化した書の披露。
(パンフやテーマの字も)
時時刻刻』、息をのんで見入るばかり

本当にご苦労様。
新しい奈良を作り出していただけそうな演奏の数々、
最初は小さなホールからでしたが、
数年先には・・・

追加)紹介させて下さいね。
『奈良Tシャツ』いかがですか。
拡大はクリックを
『神楽月の宴』笙・篳篥、日本舞踊等11月23日に