気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

紫陽花の花で「一期一会」

2017-06-03 14:50:52 | 季節の花々
今朝はうすら寒くて5時頃に目が覚めました。
奈良の最低気温は12.2℃通りで、もう少しと布団にくるまり
ラジオを点け微睡みながら聞いたのは「上野誠の万葉歌ごよみ」
その中で紫陽花から「一期一会」という言葉が流れてきました。
茶会の心得の語源を聞くとは思いもしませんでしたが、
紫陽花の花は、土壌の違いや開花中でも色の変化が見られ、
一瞬の中に美があり、「一期一会」の巡り合い。
  
芭蕉や正岡子規は、紫陽花の七変化を
こんな風にアレンジして詠んでおります。
紫陽草や帷巾時の薄浅黄』  芭蕉
紫陽花やきのふの誠けふの嘘』子規
  
さらにラジオは作家の「川端康成」さんがハワイ滞在中、ある朝、
食堂テラス席のグラスに光が射し込み、煌めく美しさに、
美を認め、「美とは発見である」と・・・   (要旨です)

このことは、川畑康成全集28巻、随筆『美の存在と発見』に
収録されていることが解かり、一部抜書きしました。
”ガラスのコップが朝日にきらめく美しさの発見と感得とを、
 この時ここで、自分の言葉にとどめておきたいといふ思ひも、
 わたくしの心行きだったのでせう。
 どこかよその土地、いつかほかの時間にも、ガラスのコップの
 これと似た美しさは、もちろんありますでせう。
 けれどももしかすると、これとまったく同じ美しさは、よその
 土地、ほかの時間には、ないかもしれないではありませんか。
 少なくとも、わたくしはこれまでに見たことはありませんので、
 「一期一会」と言へるかもしれません。”
                   
実はもう一歳?若かったら、習っていたかもしれません。
というのも昭和47年~52年に中学2年の国語教科書(光村図書)の
『朝の光の中で』にもこの話が収録されていたのです。

朝から良いお話が聴け、自宅稽古の準備をしなくては。
 
お花は、紫陽花(ヤマアジサイ)とホタルブクロを
 
昔はこのホタルブクロに蛍を入れて持ち帰ったのです。
香合の蛍でよろしければ・・・
 
あぢさゐの 下葉にすだく 蛍をば 
    四ひらの数の 添ふかとぞ見る
』藤原定家(拾遺愚草)
奈良の蛍、東大寺の「大仏蛍」も昨晩二匹飛んでいたとかで、
今年は遅れていたのですが、6月中旬には見頃に?
楽しみですね。