気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

呈茶の短冊から主菓子を「秋風」と

2016-10-10 08:15:11 | 主菓子とお干菓子
10月8日は薬師寺・天武忌での呈茶のご奉仕でした。
始まる9時過ぎ、金堂と大講堂から若草山を望みますが、
晴れ間ですがやや霞んでおり、蒸し暑くなりそうな予感
・・・本当にそうなり、大変でした。

西回廊での野点席への案内が、

大講堂へ僧侶さんたちが向かわれ、
天武天皇のご遺徳を偲ぶ法要が始まります。
 
午前10時半 金堂前にて十二神将練供養(ピントが

午後0時 大講堂前にて、恵那農業高等学校から次米献納、
そして次米お田植おどり・抜き穂おどりが披露されており
(飛鳥池遺跡から天武天皇に岐阜県の「恵奈(恵那)」から
 米が献上されたことを記した木簡が出土したことから)
万燈会の準備ももうすでに終わっておりました。
18時から点燈され幽玄の世界が始まるのですね。
HPより 

呈茶の席に、こんな短冊が掲げられておりました。
秋風の吹上に立てる白菊は 
      花かあらぬか浪の寄するか

      古今和歌集272 菅原道真
詞書によると、この歌は菊合に添えられた歌で、
”秋風が吹いている和歌山の吹上の浜に立っている
 菊の花は、風に揺れて花なのか違うのか。
 はたまた、寄せ来る波なんだろうか。”と

この歌から『吹上』を思い描いた先人たちの感性は
素晴らしく、二つの事を忘れてはいけませんね。
一つは、唐物文琳茶入、銘『吹上』で、
小堀遠州の命名になり、中興名物、
仕覆はしじら間道、白極緞子でしたね。
松平不昧公そして五島美術館へと渡っております。

そして二つ目は、この菊の花「浜菊」で別名は吹上菊とされ、
一説にはこの歌が由来だそうで、茶花でよく使われます。

このお話を明日のお稽古に、そして主菓子は
ゆり根きんとんに安穏芋をそえてみました。
「浜菊」では?、昨日の朝は雨が止み急に肌寒くなり、
秋風』と名付けました。
 
今朝も、自宅稽古日ですので、準備しなくては!

余談)
今朝、寒さで5時前に目覚め、何気なくラジオを聴くと、
ラジオ深夜便の最後の今日の誕生花の件が・・・
まあーなんと『浜菊』で友愛だそうです。