既視感/未視感〔1993年版 心理学〕
記憶の誤りには、実際に起こったことを歪曲、潤色、加工する誤謬記憶と、実際には起こらなかったことが起こったかのように思い出す偽記憶(現実性識別の混乱ともいう)とがある。既視感、未視感は、この偽記憶の典型例である。はじめての場所や光景を見たときに、かつて見たことがあるとの思いにとらわれるのが既視感(既知感ともいう)、その反対に、よく知っているのにはじめてと感じるのが未視感である。既視感については、現実の一部と長期記憶に貯蔵されているスキーマ(知識のまとまり)の一部との部分的な照合が、スキーマ全体を強く活性化したことによって起こったものと思われる。病的になると、精神分裂病者の妄想や空想虚言(願望を真実と思い込む)と区別がつかなくなる。
記憶の誤りには、実際に起こったことを歪曲、潤色、加工する誤謬記憶と、実際には起こらなかったことが起こったかのように思い出す偽記憶(現実性識別の混乱ともいう)とがある。既視感、未視感は、この偽記憶の典型例である。はじめての場所や光景を見たときに、かつて見たことがあるとの思いにとらわれるのが既視感(既知感ともいう)、その反対に、よく知っているのにはじめてと感じるのが未視感である。既視感については、現実の一部と長期記憶に貯蔵されているスキーマ(知識のまとまり)の一部との部分的な照合が、スキーマ全体を強く活性化したことによって起こったものと思われる。病的になると、精神分裂病者の妄想や空想虚言(願望を真実と思い込む)と区別がつかなくなる。
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