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心をコントロールすることの問題

2007-01-30 | 認知心理学
岩波ジュニア新書「心理学ってどんなもの」海保著より  04/5/6
Q3・5 心を外からコントロールするのは問題はないのですか---心の外部コントロール

 心のコントロールに関しては、イラストに示すように、3つの種類があります。
 一つは、Q1・8で述べた自己コントロール、2つは、ここで取り挙げる外部コントロール、3つは、その中間に位置してして、しかも今一番望まれている心と行動の支援という考えです。 

***イラスト 別添

 コントロールするとか制御するとかいう話は、自然科学の技術の世界では当たり前です。大枠では自然科学のパラダイムに従っている心理学も、したがって、心のコントロールとか制御を考えています。たとえば、
 ・消費者に自分の商品を買わせる
 ・選挙で自分に投票させたい
 ・子どもに基本的なしつけをしたい
 ・恋人にもっと自分に関心を持たせたい
 いずれももっともな願いです。心理学には、こうしたことに役立つ知見や技術がたくさんあります。応用心理学のねらいはそこにあります。
 しかし、こうした心や行動のコントロールは、確かに、コントロールされる当事者に自分がなったことを考えると、気持ちが悪いところがあります。この気持ち悪さが、科学技術による自然のコントロールと根本的に異なっています。
自然の事物が人によるコントロールを気持ち悪がることはありませんから。
 では、心や行動をコントロールするための知見や技術は否定すべきなのでしょうか。
 ある種の領域では、否定あるいは禁止すべきです。これは、原子力を平和利用に限定する、あるいは、クローン人間誕生の禁止と同じ理屈になります。
 どんな領域かと言うと、たとえば、今日もニュースで取り挙げられていました催眠商法です。100円で1000円の品物を挙げて、会場に閉じ込めて、さまざまな説得技法を使って10万円もの高額商品を買わせてしまうようなことに、心理学の手法が使われるのは禁止すべきです。
 あるいは、サブリミナル(潜在)広告。人が意識できないところに働きかけて人に商品を買わせるようにしむけるのもだめです。
 では、スーパーで買物客がつい買いたくなるような展示を心理学の知見を使ってやるのはどうでしょうか。あるいは、ごく普通に流されている大量の広告にも心理学の技術が使われていますが、これはどうしょうか。
 微妙な領域です。他にもこんな領域はたくさんあります。あるいはそんな領域ばかりといってもよいかもしれません。
 となると、善か悪か、禁止か許容かを決めるルールが必要になります。はっきりとしたものがあるわけではないのですか、基本3カ条を挙げるとすれば次のようになると思います。
○第1条「コントロールすることが、コントロールされる人のためになる」
 商品を売ってもうけたいと言う気持ちは悪いことではありません。しかし、それはその商品を買った人のためになることが前提です。子どもしつけるのも、それが将来、子どものためになるからです。
○第2条「心や行動の自然な状態からかけ離れた状況でコントロールしない」
 家の中で叱って子どもを勉強させるのは普通のことで何も問題はありません。しかし、夏休み中、山にこもらせて進学塾の集中特訓をさせるのはどうでしょうか。そういえば、自閉症児の治療と称してボートの合宿訓練で子どもが死亡してしまった事件もありました。心と行動の不自然な管理強化は、一時的には効果があっても、長期的にはむしろ害があります。
○第3条「コントロールの場に出入りするのは自由」
 TV広告は見たくなければスイッチを消すことができます。もっとも、そんなことにならないように、最近は、話のクライマックスのところで中断するような手法を使っていますが。催眠商法の問題は、出る自由を巧みに奪ってしまうところにもあります。

 いずれもそうは言ってもというところはあります。
 看護場面などでよく起こるように、人のためによかれてと思ってやったことがそうでなかったり(第1条)、環境を無理して変えさせたら猛烈な勉強家になったり(第2条)、学校で出入り自由とはいかなかったり(第3条)はあります。
 それでも、迷ったら、この3つを考えどころとしてほしいと思います。

 最後に、冒頭で、心と行動のコントロールの3つ目に挙げた、支援という考えについて述べておきたいと思います。心の外部コントロールというややどぎつい感じを与える言葉よりもソフトですし、もっと大事なこととして、人への温かさが感じられます。
 支援とは、助けてほしい人を助けることですが、そこには、どのようにしてほしいのかの目標があります。歩けなければ支えてほしい、心の悩みで困っているなら、悩みを解消してほしいというわけです。 
 ここには、コントロールされることへの願いがあります。この視点は、心理学の技術を使うときには、是非、忘れてはいけないと思います。
 さらに、支援には、強力な外部からの働きかけよりも、相手の持っている力を活用して、それが発揮しやすいように脇からちょっと力を貸すというイメージがあります。心や行動の真の変容は、こういう無理のないところでしか起こりえません。


写真 守谷駅 

仕事が一気に重なる

2007-01-30 | 心の体験的日記
不思議なものである。
普段は、昼寝をしてもまだ余裕がある。
それが、今週は、校正が2つ、答案採点が300枚、原稿チェック
とどっと重なってしまった。
まーゆっくりやるかーとは思うが、そうもいかない。
ひさしぶりにがんばる!!

ビスタ対応もいいけれど

2007-01-30 | Weblog
旧ウインドウーズ対応も今までどおりにできる
ようにしてくださいね
マイクロソフトさん
それから銀行や検索システムなども、新旧対応が大原則。
旧を見捨てないこと

古い故障部品がもうない、というのとは
わけが違うことをしっかりと認識してくださいね
コンピュータは今や社会のインフラなのです

VISTAが発売

2007-01-30 | Weblog
困る!!
もはやコンピュータは、生活のインフラである。
新しいOSになれば、またまた膨大なコストをかけて
使用環境を習得しなければならない。
これまでのことが粛々とできるなら文句は言わないが
かならず、旧システムには対応していません、という
アプリケーションが出てくる。

まったく、マイクロソフトは、ヒットラーよりひどい!!
たった5年しか、旧システムをサポートしないなんて、信じられない!!
企業責任と、コンピュータ・ユーザのことをまったく考えていない!!

心への関心

2007-01-30 | 認知心理学
現代用語の基礎知識  心理学 海保

◎解説の角度〔1998年版 心理学〕
●自分の心の世界を、ある程度までは自分で知ることもコントロールすることもできる。しかし、知れば知るほど、ますますわからなくなることが増え、また、心を自己コントロールできない自分にいらだちを感じてしまう。そこに、心の世界への限りない興味関心が生まれ、また、不安を感じさせるものがある。
●日本では、国の科学政策を提言する科学技術会議が中心になって、脳研究に集中的かつ膨大な資金を投入し、その働きを解明することになった。心の世界の不思議のいくばくかが、脳という物質の働きによって説明できるようになることは確実である。しかし、心には心の世界特有の説明原理もまた絶対に必要である。これを見つけだしていくのが、心理学の課題である。
●心理学ブームと呼ぶにふさわしい昨今の背景には、こうしたアカデミズムの動きとは別に、ストレス社会で心の不調に悩む老若男女の癒しへの期待もある。医学的な治療とは一線を画した、心理学の基本パラダイムにきちんと従った心理療法やカウンセリングに携わる心理実践家の活躍に熱い期待が寄せられている。

昨日もカレー、今日もカレー、明日もカレー

2007-01-30 | Weblog
唯一、時間をかけて作るのが、カレー。
我ながら逸品だと思っている。
しかし、タマネギ3個、じゃがいも3個、にんじん2本。
これを2人で平らげなくてはならない。
かくして、3日間、カレーずくし。
さすがに、2,3週間、カレーはみるのもいやとなるが、
不思議に、また食べたくなる。
食に飽きが来ないのは生き残り戦略としては、ありがたい。