生体肝移植が選択できた幸福

B型慢性肝炎から肝硬変・肝臓癌となり生体肝移植を受けることとなった医師によるブログ

術後2日目パート2

2008-12-27 11:47:38 | 生体肝移植(初回入院)

写真は、気管挿管を解除後の写真で、心配をかけたくないためかピースを出しています。あまり覚えていません・・・・

このときに体についていたチューブ類は、いろんなブログに書かれているとおりです。

上から、

1)鼻腔より胃内に胃管チューブ

 術後腸管運動が低下しているため、胃内に胃液などの液体が貯留し吐いてしまうため、圧を下げるために挿入されています。早い段階に抜けることが多いです。

2)口腔から気管内に気管チューブ

 麻酔が覚めないうちは、呼吸が停止してしまうので気管内チューブで人工呼吸器を使用し、呼吸を行います。また、術後痛みが強いと、横隔膜の動きが悪く呼吸機能が悪くなり肺炎を起こしやすいので、意識がはっきりしてくるまで抜けないこともあります。苦しいチューブです。

3)右の頚部より中心静脈カテーテル

 術後、食べれないことに対する栄養確保とさまざまな薬剤の投与ルートとして、中心静脈カテーテルが挿入されています。手の静脈は濃い薬剤の投与を行うと静脈炎を起こしてつぶれてしまうので、中心静脈にカテーテルを入れて濃い薬剤を投与します。私の場合は、1本で3つの投与経路(1本のカテーテルの中に3本のチューブ)+中心静脈圧を計れる装置がついたものを使用していました。経口摂取始まると抜けるようです。

4)心電図モニター用の電極

 呼吸や心電図をモニターする電極類です。必要なくなればすぐはずせます。

5)右の手首に動脈内カテーテル

 血圧測定や、呼吸機能の検査のための採血など使用するために動脈内にもカテーテルを留置します。

6)手の静脈に点滴ライン

 中心静脈から入れるほどでもない補液などを投与するルートです。最後まで継続します。

7)おなかの中に入っているチューブ類

A:胆管減圧チューブ:吻合した胆管内にチューブを入れ体外に排出し、圧を下げます。1ヶ月程度留置されることが多いようです

B:肝断端ドレーン:移植した肝の削った部分から出る液体を体外に排出するチューブです。廃液が少なくなれば抜きます。

C:モリソン窩ドレーン:寝ているときにおなかの中で一番低い部分で液体がたまる部位に入っています。廃液がなくなれば抜きます。

D:腸ろうチューブ:術後腸管に流動食を入れて栄養する場合に使用しますが、私は入れませんでした。

8)尿道フォーレ

おしっこが体外に出るように入れられるチューブです。自分でできれば抜きます。

9)酸素飽和度測定装置

指の先にはさむ機械で、指まで酸素が十分来ているか確認する装置です。

10)酸素投与チューブ

マスクと径鼻チューブタイプがあります。

 

いずれにしろすごい数です・・・

体験した方には、いやな思い出ですがすいません・・・