生体肝移植が選択できた幸福

B型慢性肝炎から肝硬変・肝臓癌となり生体肝移植を受けることとなった医師によるブログ

兄の気持ち(ドナー承諾から手術まで)

2008-12-19 19:12:46 | ドナー(兄)・家族のコーナー

7月6日

本日、手術の日取りが決まりました。 
私は、生体肝臓移植のドナーになります。
記録を残すのに、ここに書こうと思います。

これまでに、
 
1.血液検査(6本ぐらい)
2.超音波エコー(肝臓の脂肪をみる)
 
を検査しました。

まだまだ、検査があるそうです。
 
外科の先生から、「手術は8時間程度です。」
といわれ、ちょっとひいてしまいました。

9月1日入院の9月3日手術です。

説明は少し難しかったです。英文の論文をそのまま提示されても、読めませんから。
でも、だいぶ分かってきました。
良い知らせは「脂肪肝」ではなかったことです。

 

7月15日

昨日、医大に行ってきました。
今回は、肝臓の血管造影と心電図、呼吸機能の3つの検査でした。
まず、血管造影からです。
 
CTを使った血管造影は2回目になります。前回は脳梗塞の時に1回やりました。そのときはものすごい吐き気がして大変な目にあいました。
 
今回は、CTにのって造影剤を注入。体が熱くなってきてじっと我慢しました。
吐き気なし。OK.

次に、心電図です。

階段のような物を登ったり、降りたりしました。

そして、呼吸機能。肺活量を測定しました。5800ccでした。
次の予定は8月の説明会です。そこで、最終的な承諾書となる運びです。

 

7月21日

17日は「血液」をいっぱい取りました。
 
股間から動脈血を取り、腕から山のように採決されました。
 
もちろん、抗原抗体の検査のための採血も。
 
100ccぐらい取られましたね。

今日、21日は「精神科」で面接でした。
 
これまでの経緯と状態について詳しく話を聞かれました。
 
この後は、最終説明を聞いて、手術という流れになります。

今のところ、右側を取る予定とのことでした。

あと、1ヶ月になりました。

 


7月26日

入院日程確定です。8月25日入院です。同27日手術です。 
肝臓左葉摘出予定。8月8日最終説明。承諾書提出です。
 
だんだん現実味を増してきました。

忙しかった仕事も一段落し、疲れがどっと出てきました。

でも、全部仕事は終わったので、ほっとしています。

8月1日には、あの「大腸内視鏡検査」が待っています。そして、5日には「成人病検診」、12日には「肺ガン検診」がまっています。

なんと、病院づいているのか、困っちゃいます。
健康になっちゃう!?

 

8月9日

8日に医大に行ってきました。執刀医からの最終説明会。
 
手術の概要をもう一度、聞きました。最終的には「肝臓右葉切除術」というそうです。

そうこうしていたら、1外の教授がいらして、いろいろとありがたいお話をいただきました。

手術に使ういろいろな血液製剤についての使用同意書、献血についての使用同意書などなど、万が一に備えていろいろな書類の山でした。血液製剤なんて、こんなに種類があるなんて知らなかったです。
 
ただ、切るだけだと思っていたのにね。

さいごに、入院の説明(手術を含めて)実際に切る時に何が必要になるか、準備物は?等のお話でした。

さあ、あとは節制して、きれいなピンク色の(決して油まみれではなく)肝臓にすることがわたしの使命です。
 
25日から入院です。

こう暑くては、ビールがすすんでしまうではないですか。困ったもんだ。どうしよう、今日も飲み会だ。

 

8月21日

本日、貯血してきました。来週の手術で使うそうです。

自分の血液を採っておいて、必要に応じて輸血するそうです。400ccとりました。

献血と違うのは、取りっぱなしではなく、鉄分などの輸液をすることでした。
 
血を採られながら、「漠然とした不安」にかられました。 
これから、すごいことをするんじゃないかな、大丈夫なの、死なないのなど、いろいろな思いが吹き出してきました。

不安です。

来週、月曜日入院、水曜日手術です。

どうしよう。

 

8月23日

あさっては、入院です。漠然とした不安を感じています。
 
痛いだろうな、どうなるんだろう、ひまかな、とかとか考えちゃいます。
 
いろいろな入院グッツをそろえながら、あれも持っていこうとか、これもとか悩んでます。

はたから見て、変だよね。

往生際が悪いっていうの!

 

8月24日

明日の朝には、入院するので、これが最後の日記になります。

がんばってきます。
 
では、


移植前の治療効果と移植費用 パート2

2008-12-19 16:23:06 | 移植までの検査・治療

医師になったばかりのとき、保険会社のお姉さんが新入生を狙って勧誘に・・・・・

そのころすでに発症していたので、まず健康保険には加入できないと思っていたこと、生命保険というのは人をだまして保険料をとって、いざというときに支払わないというマイナスのイメージを持っていました。

そのとき担当してくれた方が、熱心に勧誘してくれたことと、保険医と会社に掛け合ってくれて、肝臓以外の疾患であれば健康保険に入れる事となりました。

しかし、入って2年以内であると肝炎に関する疾患には保険が下りない内容です。

でも2年間、平穏無事でいられれば、普通の人と同じ内容になるという条件をつけてもらえました。

不思議なもので、保険に加入したとたんに、肝酵素は落ち着き、そこから10年以上の間、落ち着いてしまったのです。

 

保険に入って15年目に保険内容の見直しをしなければならなかったのが、今年の3月で、その知らせに対して、”保険料が変わらなければ内容変更はお任せします”と。

生命保険のほうで、癌に対する保険は有名な癌保険会社に変更し、死亡時の保険料を下げて変更しました。

そのすぐあとに、肝臓癌を偶然見つけてしまったのです。

先行していた、保険内容に癌と診断されたらその時点で○○○万円一括で下りますという古いタイプの保険が、幸運にも継続になっていました。

その保険が使用できるとわかり、今回移植へと方向性が決まりました。

保険会社のお姉さん(今は少し、御年召されたかな?)ありがとうございました。

ドナーに関しては、以前にアップしたように、兄が受けてくれることとなりました。

金銭面・ドナーが決まり、8/27移植予定となりました。

 


退院後2週目外来行ってきました

2008-12-19 15:09:48 | 退院後

退院して2週間目の外来に行ってきました。

採血を行い、肝機能は改善しているが、胆管系酵素は変化なし。ビリルビンが軽度上昇。

以上より、このまま経過見ましょうと。

しかし、プログラフの血中濃度が低めであったので、前回半分に減量した分増量し、1日3mgの量となりました。

次回は1週間後で、今年最後になると思います。

 

採血結果に変動がないことと、家の中での行動範囲が広くなってきたのを認めてもらい、自動車運転の許可が出ました。

早速、院外処方薬局へ運転していきました。4ヶ月ぶりの運転ですので、おそるおそる初心者のような運転でした

自動車は事故のとき、自分だけではすまないので、今後も用心深く運転していきます

 

あとは今年、何もおきなく順調に経過しますように・・・