写真は、おなかの傷跡です。他のブログによると”ベンツ切り”と呼ばれる、Yの字の方法とは違って、みぞおちから中心にへその上までと右に水平につながる傷でした。
まだ、いろいろチューブが残っています。
術後、感染や出血の危険性のため、硬膜外麻酔は施行せずに、フェンタニールという麻薬で痛みのコントロールをしていました。
この薬は、痛みに対しては非常に良く効く薬剤で痛み強いときに1時間に投与する量を早送りしてもらうと、体の中に広がる感じがわかった後に”スーっ”と痛みがうそのように消えます。
”これが麻薬か”という感じが得られました。
しかし、その反面非常に眠気の強い薬剤で、いつも”ボーっ”とした眠気に襲われていました。
自分は痛みよりも、腹部の張りが苦痛だったので、おなら・ゲップが出れば楽になれると思い、浣腸をしてもらったり、一度抜いた胃管をもう一度入れてもらい排液してもらったりしましたがなかなか取れませんでした。
このときは、いつになったらこの苦しい状態が改善するのか見当もつかずぐったりしていたことだけが記憶に残っています。
でも、不思議なもので体調が改善してくるとこのときの苦しさが、だんだん記憶から薄れてくるのです・・・
これも、人間の都合の悪いことは忘れていく防御反応のひとつなのかもしれません。
あと、左の腋毛と左陰毛がきれいに剃られていました。誰もなぜ必要なのか説明してくれませんでしたが、あとで聞いてみると”肝臓を取ってしまう間、上半身と下半身で血流が遮断されてしまうので、不整脈などを起こさないよう左の又の静脈と左のわきの下の静脈を人工的につないで、防ぐ目的だった”と言われました。
私の場合は、必要なかったので毛だけ剃られていたようです・・・