生体肝移植が選択できた幸福

B型慢性肝炎から肝硬変・肝臓癌となり生体肝移植を受けることとなった医師によるブログ

家族への説明

2008-12-11 10:05:48 | 移植まで

家族へ肝臓癌である事を、どう伝えたらよいか・・・

連休中は、家族で岩手県のけんじワールドへ旅行予定だったので、最後の旅行となってしまうかもしれないと思い、がんばって遊んできました

もともと、楽天的であったので、自分の気持ちの整理はついてきたのですが、家族にどんな風に説明したらよいか・・・

上の子は、説明すれば理解してくれるので、妻と一緒に説明してもよかったのですが、精神的に不安定にしてしまうので、妻だけに説明することに・・・

しかし、いつどのタイミングで言い出すかは、なかなか決まらなかった。

そうしているうちに、連休も終わりに近づいてタイムリミットが近づいてきました。

最後の日に、朝子供たちが寝ているときに説明を始めると、冷静でいようと考えていたのに、号泣しながら説明する状態に・・・

でも、”まず病院へ行って今の状態を把握してから考えましょう”と言われ、落ち着いたような気がします。 

連休明けに、消化器内科に受診し、採血・CT・シンチ・エコーなどを2週間かけて行いました。

病気を発見した関連病院でPETが始まり、ボランティアを集めていたので肝臓癌の症例として立候補し、撮影してもらえました。

 

その結果です・・・

S56にかけて約35mmの肝癌と思われる病変+その背側にも約17mmの娘結節

葉外側区背側辺縁にも約20mmの同様の病変を認める明らかな遠隔転移なし

 

腫瘍マーカー

AFP 33.9(0-8.5)

PIVKA 1021(0-40)

 

肝硬変の状態

child -Pugh分類 A

 

多発HCCの診断 T3N0M0 病期Ⅲ期 

 

となり、その時点で生体肝移植の選択肢が始めて出現してきました。 

治療法の選択肢として

①動脈塞栓術+抗がん剤の動注 または 外科切除

②動脈塞栓術+抗がん剤の動注後に、ミラノ基準を満たしたら生体肝移植

 

いずれにしろ現時点での移植は、困難とのことで、肝動脈塞栓術と抗がん剤

の動脈注入法を行うこととなりました