鏡の国のアリス:短評

鏡の国のアリスの本を読みながら短評をする

会話の条件:互いに相手に向かって言うこと、木に向かって言ってはいけない(GLASS6-4)

2008-12-14 22:11:14 | Weblog
 アリスとハンプティ・ダンプティとの言葉のやり取りは「全然、会話じゃないわ」とアリスは思った。その理由は以下の通り。①ハンプティ・ダンプティが彼女に向かって何か言ったことは全くない。②実際、彼の最後の発言は明らかに木に向かってなされている。
 かくてアリスは静かに1人つぶやく。
  ハンプティ・ダンプティが座わる壁の上 Humpty Dumpty sat on a wall.
  ハンプティ・ダンプティが落ちる身の上   Humpty Dumpty had a great fall.
  王のすべての馬、王のすべての兵隊   
                All the KIng's horses and all the king's men
  彼らに不可能なのはハンプティ・ダンプティの再びの壁の上の存在  
                Couldn't put Humpty Dumpty in his place again.

 PS:脚韻は①“の上”/“の上”、wall/fall   ②“隊”/“在”、men/again