鏡の国のアリス:短評

鏡の国のアリスの本を読みながら短評をする

“卵である”ことと“卵のように見える”ことは異なる(GLASS6-3)

2008-12-13 15:35:26 | Weblog
 ハンプティ・ダンプティについてアリスが「卵みたい!」と言う。すると彼が応じる。ただしアリスの方を見ない。「卵であると呼ばれるなんて to be called an egg とても腹が立つ!」と。「卵であるといったのでなく卵のように見える looked like an egg と言っただけです」とアリスが説明する。そしてお世辞を言ったことにしようとアリスが「卵の中にはとてもかわいいのもあるわ」と付け加える。ハンプティ・ダンプティが言う。またもアリスから眼をそらしている。「人間の中には赤ん坊のように分別がないものがいる!」と。

巨大な顔・トルコ人座りの縫いぐるみ人形:ハンプティ・ダンプティ(GLASS6-2)

2008-12-13 10:23:35 | Weblog
 ハンプティ・ダンプティの顔は巨大で、名前を顔中に100回だって書けるくらいだわとアリスは思う。彼は脚をトルコ人のように組んで高い壁の上に危なっかしく座っている。しかし眼はアリスと反対の方に向けられ彼女に全然注意を払わない。きっと縫いぐるみ人形だわとアリスは思う。
 
 PS:アリスには縫いぐるみ人形に見えただけであって実際は人形でないと後でわかる。

卵は木に変わらずにハンプティ・ダンプティになった(GLASS6-1)

2008-12-13 09:48:45 | Weblog
お店の棚にある卵の方にアリスは近づいていく。他のものは近づくとみな木に変化したのに卵だけは違う。それはどんどん大きくなり、そしてどんどん人間のようになっていった。2,3メートルまで近づくと卵に眼・鼻・口があるとわかり、さらに近づくとそれはハンプティ・ダンプティだとアリスにはっきりわかった。まるで「彼の名前が顔中に書かれているくらい」はっきりだった。
(PS:「GLASS6-1」は、「Lewis Carroll, THROUGH THE LOOKING GLASS, 6 Humpty Dumpty に関するコメント1」の意味である。以下の項目でも、同様。)